コンポジット パスのリファレンス

Unreal Engine 4 向け製品ドキュメント (リファレンスおよびガイドを含む)

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コンポジット パスはコンポジット要素に属するオブジェクトです。パスは、要素をレンダリングするときに実行される個々のステップであり、順番に実行されます。

コンポジット パスには以下の 3 つのタイプがあります。

  • Inputs (入力)

  • Transforms (トランスフォーム)

  • Outputs (出力)

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ほとんどのパスは画像をレンダリングします。入力とトランスフォームでは、その画像を後続のパスで利用でき、レンダリング マテリアルで参照できます。

ブループリントで利用可能

パスはブループリントで利用可能であるため、ユーザーは独自のパスを簡単に作成して、それをコンポジット システムで使用できます。ブループリントを作成し、 [CompositingElementInput] [CompositingElementTransform] [CompositingElementOutput] のいずれかから継承するだけです。

共有設定

それぞれのパスには独自のプロパティのセットがありますが、以下のプロパティはすべてのパスで共有されています。

プロパティ

説明

Enabled

要素と同様に、個々のパスを無効にできます。オフになっている場合、要素はそのパスが存在しないかのように動作します。

Pass Name

パスには名前があり、後続の他のパスで参照できます。パス名をレンダリング マテリアルで参照する場合、そのパス名は一意である必要があります。

Intermediate

レンダリング パスごとに 1 つのレンダー ターゲットが割り当てられます。デフォルトでは、次のパスによる結果のみが必要であると想定されています。その後に、レンダー リソースを節約するために、そのレンダー ターゲットは別のパスで再利用できるように解放されます。その後もパスの結果にアクセスする必要がある場合は、このボックスをオフにします。

Inputs (入力)

Media Texture Input (メディア テクスチャ入力)

このパスは、ビデオをコンポジット システムにルーティングします。メディア テクスチャを参照する必要があります。[Media Source (メディア ソース)] はパスのマテリアルを使用して処理されます。

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[Media Source (メディア ソース)] がない場合、そのメディア パスは空白になります。ただし、ゲーム コンフィグ ファイル: [/Script/Composure.ComposureGameSettings] StaticVideoPlateDebugImage="/Game/Path/To/My/TextureAsset" で、デフォルトの静止画像をセットアップできます。

Texture Input (テクスチャ入力)

このパスでは、静的テクスチャをコンポジット システムに供給するための簡単な方法が提供されます。

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Transforms (トランスフォーム)

トランスフォームでは、入力画像を受け取って、処理済みの画像を出力します。サブ要素を参照してそれらを組み合わせるマテリアル パスであり、従来ここで合成が行われています。

Custom Material Pass (カスタム マテリアル パス)

このパスを使用すると、ユーザーはカスタム マテリアルを作成でき、そこで他の要素やパスを参照できます。これが、コンポジット システムの基本です。

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Post Process Pass Set (ポストプロセス パス セット)

このパスは、直前のパスにポストプロセス エフェクトを適用します (最初のパスである場合は使用不可)。

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利用できるのは一部のエフェクト (ブルームとトーンマッピング) のみです。ユーザーは ComposurePostProcessPassPolicy のサブクラスを作成することによって、エフェクトを追加できます。

Tonemap (トーンマップ)

このパスは、直前のパスに、仕上げのポストプロセス トーンマッピングを適用します。

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このパスは、画像を線形色空間から変換して戻すのに役立ちます。プレビュー トランスフォームとして使用するか、または出力パスで使用すると便利です (中間マテリアル操作では線形色が想定されている)。

Multi Pass Chroma Keyer (マルチ パス クロマキーヤー)

このパスは、画像をキー処理するために メディア プレート要素 で使用されます。 Key Colors プロパティでは、透明にする色を指定します (複数指定可)。

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必要であれば、 [Required Material Parameters (必須マテリアル パラメータ)] フィールドに一覧表示されているパラメータを使用して、独自のクロマキー用のマテリアルを切り替えることができます。

このパスは、キーの色ごとに 1 回実行されるため、複数回実行されます。

Multi Pass Despill (マルチ パス スピル除去)

このパスは、画像からクロマカラーのバウンス (グリーン スクリーンから放出される) を除去します。

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[Chroma Keyer Pass (クロマキーヤー パス)] とほぼ同じで、除去するキーの色を [Key Colors (キーの色)] で指定します。また、 [Chroma Keyer Pass (クロマキーヤー パス)] と同様に、このパスは、キーの色ごとに 1 回実行されるため、複数回実行されます。独自のスピル除去用のマテリアルを切り替えることができます ([Required Material Parameters (必須マテリアル パラメータ)] フィールドに一覧表示されているパラメータが必要)。

クロマキー処理とスピル除去の詳細については、 こちらのブログ投稿 を参照してください。

Outputs (出力)

出力パスは、要素の完全処理済み画像のブロードキャスト先を定義します。一部の出力では、画像をルーティングする前に、独自のトランスフォームが行われます。

Media Capture (メディア キャプチャ)

このパスは、要素の結果をメディア キャプチャ ターゲットにルーティングします。 [Capture Output (キャプチャ出力)] フィールドでは、画像のルーティング先の詳細 (キャプチャ カード、ポート ID、ピクセル形式など) が記述されているコンフィギュレーション ファイルであるメディア出力アセットが想定されています。

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このパスには、 [Color Conversion (色変換)] トランスフォームが関連付けられていて、画像を出力する前に実行されます。

Image Sequence (画像シーケンス)

このパスは、要素によってレンダリングされるフレームごとに 1 つの .EXR 画像ファイルをハードディスクに保存します。

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このパスは、 [Output Directory (出力ディレクトリ)] が指定されるとすぐに (フレームごとに 1 つの) 画像を書き出し始めます。詳細に制御する場合は、最初にこのパスを無効にします。

Player Viewport (プレイヤー ビューポート)

このパスを使用すると、ゲームでのプレイヤーのビューポートが引き継がれて、その表示が要素の結果で置き換えられます。

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このパスには、 [Color Conversion (色変換)] トランスフォームが関連付けられていて、画像を表示する前に実行されます。実際に確認するにはエディタで再生します。

Render Target Asset (レンダー ターゲット アセット)

このパスは、要素の結果をレンダー ターゲットに書き込みます。

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[Render Target (レンダー ターゲット)] フィールドを使用して対象アセットを指定します。

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