ビジビリティおよびオクルージョン カリングの設定

Unreal Engine 4 で利用可能なビジビリティとオクルージョン カリングの設定のリファレンスです。

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このページでは、プロジェクト向けの設定と、Unreal Engine (UE4) プロジェクトでのビジビリティおよびオクルージョン カリングに使用される様々なボリュームのタイプについて説明します。

プロジェクト設定

[Project Settings (プロジェクト設定)] には、ハードウェア オクルージョン クエリに対するサポートや、ライトがカリングされる画面サイズなど、プロジェクト全体に影響を及ぼす様々なカリング設定が含まれています。

これらの設定を表示するには、[Project Settings] ウィンドウから [Rendering (レンダリング)] を選択し、 [Culling] セクションを見つけます。

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プロパティ

説明

Occlusion Culling

アクタをカリングするためのオクルージョン クエリの方法 (ハードウェア、ソフトウェア、ラウンド ロビン オクルージョン クエリなど) が可能になります。この設定は、カリング距離や事前計算されたビジビリティ ボリュームなど距離ベースのカリング方法を無効にするものではありません。

レンダリングされるアクタの数に応じて、オクルージョン カリングを無効にすることで、プロジェクトとレベルのパフォーマンスに大きな影響を及ぼすことがあります。

Min Screen Radius for Lights

ライトがビューからカリングされる、画面の最小半径を設定します。設定値が大きいほどライトのカリングが高速になりパフォーマンスが向上しますが、大きなオクルーダがレンダリングしない場合、値が大きすぎるとパフォーマンスが低下します。

Min Screen Radius for Early Z Pass

Early-Z Pass によるカリングの対象となるオブジェクトの画面の最小半径を設定します。大きい値を設定するとより早くオブジェクトがカリングされるため、パフォーマンスが向上します。大きなオクルーダがレンダリングしない場合、値が大きすぎるとパフォーマンスが低下します。

Min Screen Radius for Cascaded Shadow Maps

カスケード シャドウ マップ深度パスのためのカリングの対象となるオブジェクトの画面の最小半径を設定します。大きい値を設定するとパフォーマンスが向上します。ただし、カメラからの距離が近いとオブジェクトによるシャドウのキャストが止まるため、アーティファクトが発生することがあります。

Warn about no precomputed visibility

現在のカメラ位置に使用可能な事前計算されたビジビリティがない場合の警告を有効にします。プロジェクトでのオクルージョンについて、事前計算されたビジビリティに依存している場合は便利なリマインダーです。

アクタの設定

レベルまたはブループリント内で選択したアクタには距離の設定が含まれており、これらには [Details] パネルからアクセスすることができます。これらの設定により、インスタンスごとの距離を設定したり、カリング距離ボリュームを使用してアクタをカリングするかどうかを設定したりできます。

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プロパティ

説明

Min Draw Distance

オブジェクトがシーン内でレンダリングされる最小の描画距離を設定します。これは、オブジェクトのバウンディング球の中心からカメラ位置までの距離をワールド空間の単位 (センチメートル) で表したものです

Desired Max Draw Distance

レベル デザイナー向けの最大描画距離を設定します。「真の」最大距離は [Min Draw Distance] (「0」は無視) となります。

Current Max Draw Distance

オブジェクトがカリングされる距離で、読み取り専用です。この値は、 [Min Draw Distance] またはカリング距離ボリュームにより参照用に設定された [Cull Distance] のいずれかを表します。この値が「0」の場合、この特定のオブジェクトがカリングされないことを意味します。

Never Distance Cull

有効にすると、この特定のオブジェクトは距離に応じてカリングされなくなります。また、オブジェクトが階層的 LOD (HLOD) メッシュの子である場合は、この設定は無視されます。

Allow Cull Distance Volume

キャッシュ済みのカリング距離を変更するために、カリング距離ボリュームのカリング距離の値を受け入れるかどうかを設定します。

Treat as Background for Occlusion

有効な場合は、オクルージョンの目的のために、この特定のオブジェクトを背景の一部として処理します。 景色の一部であるスカイボックスおよび広大な地面のレンダリング負荷を削減するための最適化機能として使用することもできます。

Use as Occluder

深度のみのパスでプリミティブをレンダリングするかどうかを設定します。一般的には、すべてのオブジェクトに対してこの設定を有効にして、深度のみのパスでオブジェクトをレンダリングするかどうかをレンダラに判断させることを推奨します。

カリング距離ボリューム

[Cull Distance Volume] では、アクタが描画されなくなるサイズとカリング距離の範囲を設定できます。

PVisOverride.png

プロパティ

説明

Cull Distances

カリング距離ボリューム内のオブジェクトのサイズに基づいて、オブジェクトの描画距離の設定に使用するカリング距離とサイズのペアを一覧表示します。コードによってオブジェクトのバウンディング ボックスの球直径が算出され、この配列から最適なペアが選ばれて、オブジェクトに割り当てるカリング距離が決定されます。

Size --- カリング距離に関連付けるサイズです。
Cull Distance --- アクタの境界サイズに関連付ける距離です。

Enabled

ボリュームを有効にするかどうかを設定します

ワールド セッティングの事前計算されたビジビリティ

[World Settings (ワールド セッティング)] [Precomputed Visibility (事前計算されたビジビリティ)] には、事前計算されたビジビリティの生成に関連する設定があります。

PVisWorldSettings.png

プロパティ

説明

Precomputed Visibility

事前計算されたビジビリティ ボリューム内、およびこのレベルのカメラ トラックに沿ってビジビリティ セルを配置するかどうかを設定します。事前計算されたビジビリティにより、実行時メモリとライティングのビルド時間が多少増加しますが、レンダリング スレッド時間が削減されます。

Place Cells Only Along Camera Tracks

これを有効にすると、ビジビリティ セルはカメラ トラックに沿ってのみ配置されます。

Visibility Cells

X および Y 軸における、事前計算されたビジビリティ セルのワールド空間のサイズを設定します。サイズを小さく設定すると、使用する実行時メモリとライティングのビルド時間が多少増加しますが、より効果的なオクルージョン カリングが可能になります。

Visibility Aggressiveness

事前計算されたビジビリティの積極性を設定します。積極的な設定にするとより多くのオブジェクトがカリングされますが、ポッピングなど、ビジビリティに関するエラーがより多く発生します。

詳細については、「 事前計算されたビジビリティ ボリューム 」を参照してください。

事前計算されたビジビリティ ボリュームのオーバーライド

[Precomputed Visibility Override Volume (事前計算されたビジビリティ ボリュームのオーバーライド)] では、既存の事前計算されたビジビリティ ボリューム内にあるアクタおよびレベルのビジビリティ設定をオーバーライドすることができます。

PvisOverride1.png

プロパティ

説明

Override Visible Actors

このボリューム内から見たときに、事前計算されたビジビリティにより常に表示されるアクタを一覧表示します。

Override Invisible Actors

このボリューム内から見たときに、事前計算されたビジビリティにより常に非表示にされるアクタを一覧表示します。

Override Invisible Levels

このボリューム内から見たときに、事前計算されたビジビリティにより常に非表示にされるアクタを含むレベル名を一覧表示します。

詳細については、「 事前計算されたビジビリティ ボリューム 」を参照してください。

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