Unreal Engine 4.27 リリース ノート

Unreal Engine 4.27 の新機能および更新機能の概要

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コンテンツ

新機能

Unreal Engine 4.27 では、あらゆるクリエイター向けの機能およびアップデートを導入しました。AEC および製造分野のユーザー向けに製品版としてリリースされたバーチャル プロダクション向けの一連の機能や、新たに追加された機能を提供しています。Unreal Engine はこういった新機能を提供することで、テクノロジーをリードし続けています。Unreal Engine 4.27 では、作業を遂行するための適切なツールとワークフローを提供しています。

GPU Lightmass では、ライティングやレイアウトの変更を同日中に行うための迅速なベイクを提供しています。また、マルチ GPU のサポートにより、インカメラ VFX 用のより広角のカメラや複数カメラの同時撮影シナリオが可能になります。実際の制作作業で使用できるピクセルストリーミングによって、クリエイティブ制作の自由度が増し、Unreal Engine のデプロイ方法の選択肢も増えました。RAD Game Tools が Epic Games に加わり、すべてのUnreal Engine デベロッパーが利用できるように Oodle Compression Suite と Bink Video が追加されました。

Unreal Engine 4.27 は、来年リリースされる UE5 との互換性があります。

ただし、UE5 早期アクセスとの互換性はありません。

今回のリリースに含まれる改善点は、GitHub の Unreal Engine のデベロッパーのコミュニティから寄せられたものです。Unreal Engine 4.27 に貢献していただいた以下の皆様に謝意を表します (以下、敬称略)。

ayumax, bailehang,colinpy,dendnk, drichardson,HSeo, fieldsJacksonG (Microsoft), igor-kondratiev, JDCruise, Josef-CL, kidsmurf2000, kihl, kristjanvalur, KristofMorva, liang47009, moppius,NexusEast,Punlord,rlabrecque,,Skylonxe,tinyogre, triboud, Ultrahead,wrflemin, X-Stuff,ZeroEightSix

バーチャル プロダクション

Visual nDisplay のコンフィギュレーションとワークフローの改善

リリース 4.27 では、In Camera Visual FX など数多くのワークフローの要である nDisplay クラスタのセットアップと操作におけるユーザー エクスペリエンスの改善に重点を置きました。nDisplay システムのセットアップは、エンジン内の 3D nDisplay コンフィギュレーション エディタから開始します。新しく追加された nDisplay Root アクタ は、すべての nDisplay 関連の機能や設定を 1 つの UAsset に統合し、制作での操作をスムーズにし、繰り返し可能なセットアップを実現します。

4.27 で nDisplay の使用を開始するには、次の手順を実行します。

  1. Unreal Editor で新しい nDisplay Root アクタを作成します

  2. nDisplay 3D コンフィグ エディタで nDisplay Root アクタを設定します

  3. Root アクタをレベル ビューポートにドラッグして、プロジェクトのコンテンツをクラスタの視点でプレビューします

  4. Switchboard を使用して、プロジェクトを物理的な nDisplay セットアップで起動します

この新しいワークフローは、エンジンから離れて、コンフィギュレーション テキスト ファイルを変更し、nDisplay ネットワークを作成する従来の方法に代わるものです。これまでに作成した .cfg および JSON のコンフィギュレーション ファイルをインポートして、新しい UAsset 形式に変換することができます。

nDisplay での mGPU のサポートの改善 (ベータ)

4.27 での mGPU のサポートでは、複数のカメラとより大きい錐台の同時使用を可能にすることで、より広い角度レンズに対応し、ハードウェア デプロイメントの効率的なバランスが保てるようになります。GPU はインナー フラストラム専用にして、さらに複雑なコンテンツを表示することができます。複数のカメラを使用する場合、基本となる mGPU 技術は複数のカメラのセットアップおよび操作のワークフローによって支えられています。

nDisplay のオーバースキャン (実験的機能)

オーバースキャンを使って、複数の nDisplay レンダリング ノードで連続性を実現し、ブルーム、アンビエント オクルージョン、モーション ブラーなど、視覚的にインパクトのあるポストプロセス エフェクトを実現できるようになりました。ただし、オーバースキャンには、かなりのパフォーマンス コストがかかります。

この機能は単純なスクリーンと投影ポリシーでは動作しますが、メッシュなどのより高度なポリシーは、現在、サポートされていません。

nDisplay での Linux のサポート (実験的機能)

nDisplay と nDisplay のツール エコシステムで、Linux 向けの予備的なサポートを追加しました。Linux のサポートはグラフィック カード ドライバーに依存しており、レイ トレーシングや Vulkan などの一部のレンダリング機能は現在サポートされていません。

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nDisplay の同期

4.25 リリースおよび 4.26 リリースでのこれまでの取り組みを活用して、Sync Policy #2 のパフォーマンスと操作性の両方を改善しました。改善点は次のとおりです。

  • 461.72 以降の NVIDIA ドライバーで、ノンブロッキング表示をサポート

  • 改善された内部同期レンダリングスレッドのバリア管理により、クラッシュやタイミングの問題を修正

  • デバッグに役立つ cvar を公開

nDisplay での OpenColorIO のサポート

UE レンダリング、LED プロセッサ、LED パネル、そして最終的にはプロダクション カメラの組み合わせにより、再現性のある正確なカラー ワークフローの複雑なシナリオが作成されます。そのため、nDisplay で OpenColorIO のサポートを追加して、Unreal Engine でのコンテンツ作成を実際のカメラが LED ボリュームで見るものに接続する正確なカラーキャリブレーションを可能にし、コンテンツ アーティストと DP が最終的にキャプチャされた画像の共通の参照と連携できるようにしました。

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容易なセットアップと使用方法に改善されたリモート コントロール ワークフローと拡張された API (ベータ)

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触覚制御デバイスから得られる精選されたコントロールにより、より多くの人々が実際のライブ プロダクションで Unreal Engine と対話できるようになります。さらに多くのプロパティと機能を制御し、簡単なセットアップ プロセスで適切にレプリケートできるようにいくつかの改善を行いました。

リモート コントロール プリセットで次をサポートするようになりました。

  • プロパティごとのメタデータ

  • 同一のプリセットを複数のレベルで使用できるように、プロパティを再バインド

  • カスタムイベントを公開する機能

  • アクタ関数

  • WebSocket 経由でのサムネイル プレビュー

  • nDisplay でのリモート コントロールのレプリケーション

リモート コントロール Web アプリケーションの UI ビルダと UX の改善

新しいドラッグアンドドロップ インターフェースを使用して、コードを一切書くことなく、複雑な Web ウィジェットを素早くビルドできるようになりました。また、ウィジェットのインターフェースを一新し、バーチャル プロダクションシナリオに特化した次をはじめとするウィジェット タイプを追加しました。

  • ステージ位置

  • ウォールの色補正

  • ライト カード

  • レベル スナップショット

  • シーケンサー

  • グリーン スクリーン

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DMX、OSC、および MIDI 向けのリモート コントロール プラグイン

DMX OSC MIDI などの既存のライブ ショー プロトコルを、Unreal Engine のリモート コントロール システムで使用できるようになりました。

Remote Control C++ の API

リモート コントロール システムに C++ API が組み込まれ、複数の方法で、エンジンにリモートでアクセスして制御できるようになりました。これまでは、エンジンのプロパティにアクセスには、リモート コントロールの HTTP および WebSocket API を使用した Web アプリケーション経由する方法しかありませんでした。C++ API で、エンジンを制御したり、外部のデスクトップ アプリケーションで、公開されているリモート コントロールのプロパティを使用することもできます。

レベル バリエーション管理のためのレベル スナップショットの導入 (ベータ)

ライブ プロダクション、具体的にはインカメラ VFX はシナリオごとに共通レベルの小さな変更が必要になることが多々あります。これにより、データ ラングリングの問題が発生して、ステージ操作の速度が低下します。レベル スナップショットを使用すると、プロジェクトまたはソース管理に永続的な変更を加えることなく、レベルの現在の状態をスナップショットに記録することができます。後で、そのスナップショットから記録されている状態を復元してレベルを更新することもできます。このツールは、インカメラ VFX 撮影でステージ オペレーターに特に役立ちます。「テイク 6 に戻って、こちらの 5 本を除く、すべての樹木を移動させる」といった映像制作者の複雑な復元要求に対応することができます。また、クリエイティブな承認を得るためにさまざまなシナリオを作成するアーティストにも役立ちます。

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バーチャル カメラ システムの拡張

バーチャル スカウトに使用する場合でも、オーガニック カメラの録画に使用する場合でも、Unreal Engine 4.26 で導入された新しいバーチャル カメラ システムが製品版としてリリースされました。

このバーチャル カメラ システムは次の機能を備えています。

  • エディタでのマルチユーザー サポート。

  • 刷新されたユーザー エクスペリエンス。

  • バーチャル カメラを開発するための拡張可能なコア アーキテクチャ。

  • バーチャル カメラの出力を Composure、Media Framework、Editor のビューポート、または Unreal Remote アプリを実行しているあらゆるデバイスにルーティングする機能。

  • 出力に対するカスタム UMG コントロールをオーバーレイして、エディタまたはデバイス上でそのコントロールを操作する機能。

  • タッチスクリーンに加えて、コントローラーやその他のハードウェア入力に対応するためのビルトイン サポート。

  • フィルタリング、トラッキング、オートフォーカスなどのカスタム エフェクトでカメラ データを操作するためのモディファイア システム。

  • Live Link 経由で接続している任意のトラッキング システムに切り替える機能。

  • 撮影スタッフをサポートするデスクトップ オペレータ パネル。

新しいバーチャル カメラの iOS アプリ

また、バーチャル カメラ機能に特化した新しい iOS アプリ Live Link VCAM をリリースしました。このアプリでは、Unreal Remote アプリよりもカスタマイズされたユーザー エクスペリエンスを提供しています。 image alt text

Universal Scene Description (USD) の改善による Unreal パイプライン サポートの改善

Universal Scene Description (USD) 交換形式は、メディアやエンターテイメント業界で広く使用され続けている形式です。このリリースでは、エクスポート オプションの追加に最も焦点を絞って、パイプラインの統合を可能にするためのいくつかの機能強化を行いました。また、Unreal Engine 4.27 では、マルチユーザー編集のサポートや、ランタイム時のオプションを追加しています。

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USD へのエクスポートの強化

USD シーン エクスポータを拡張して、次の複数の新しいオプションを追加しました。

  • USD ステージ エディタでの USD 属性の編集: USD ステージ エディタの [Details (詳細)] パネルでほとんどの USD 属性を直接編集できるようになりました。

  • レベルおよびサブレベルの USD へのエクスポート : Unreal にロードされたレベルを選択して、プライマリ USD ファイルとしてエクスポートできるようになりました。レベルのサブレベルやアセット ( スタティック メッシュ スケルタル メッシュ ライト フォリッジ または ランドスケープ など) は、プライマリ ファイルが参照する個別の USD ファイルとしてエクスポートされます。

  • USD へのアニメーション シーケンスのエクスポート : アニメーション シーケンスをいくつかの USD ファイル形式にエクスポートできるようになりました。新しいエクスポート アクションでは、アニメーション プレビュー メッシュとアニメーションの両方をエクスポートして、それらをバインドします。これにはすべてのボーンとブレンドシェイプ トラックが含まれます。

  • テクスチャのベイクとマテリアルのエクスポート : テクスチャ付きのマテリアルはベイクしてレベルでエクスポートすることができます。その後マテリアルは USD サポートによって別のアプリケーションで読み取ることができます。

USD インポータの機能強化

USD ステージをインポートする際に、他のアセットと一緒にアニメーション トラックをコンテンツ ブラウザにインポートするようになりました。このワークフローは、ディスク上の uAssets に変換されたすべてのアセットで FBX を使用する方法と類似しており、完全な Unreal ワークフローセットを可能にします。

ダイレクト USD ワークフローとシーン キャッシュ

USD Stage Actor を使用することで Unreal 内で USD シーンをロードすることができます。情報は、変更し編集レイヤーとして USD に保存できる USD 情報として保持されます。USD アセットは、後続のセッションでの読み込みを高速化するキャッシュを備えたメモリ内の uAssets に変換されます。これは、USD データが Unreal を通過する必要がある場合に選択されるワークフローですが、USD をサポートする他の DCC で引き続き使用されます。

Nvidia MDL のサポート

Nvidia Material Definitions Language (MDL) スキーマと MDL サーフェス マテリアルのサポートが追加されました。詳細については、「 Nvidia MDL スキーマ 」ドキュメントを参照してください。

ランタイム時の USD サポートの追加

複数の USD 機能をランタイム時に利用できるようになり、USD ファイルのコンテンツをロードして表示するアプリケーションを作成できるようになりました。

USD 向けのマルチユーザーのサポート

ほとんどの USD ステージの操作で マルチユーザー編集 をサポートするようになりました。

グルーム ワークフローの改善と Alembic キャッシュ サポートの更新

Unreal Engine では、メディアやエンターテイメント業界で広く使用されているアニメーション データのキャッシュ規格である Alembic のサポートを継続的に拡張しています。このリリースにおいて、Alembic キャッシュ サポートが強化され、ヘアとファーのワークフローが改善されています。

Alembic Groom のサポートの改善

ヘアとファーのサポートを拡張し、Alembic からインポートされた GeometryCache データにグルームをバインドできるようになりました。グルームをスケルタルメッシュにバインドするという面倒なワークフローが必要ではなくなりました。Unreal グルーム システムを駆動するためのグルームと、別の DCC でシミュレートされたヘアのキャッシュの両方がサポートされます。

さらに、アニメートされたグルームを Alembic から直接 GroomCache アセットにインポートして、GroomComponent の一部として使用できるようになりました。

詳細については、「 Alembic for Grooms 」のドキュメントを参照してください。

Alembic キャッシュ サポートの改善

ヘアとファーのワークフローの改善に加えて、Alembic キャッシュはサブフレーム サンプル、一貫性のないトポロジ キャッシュ、および空のフレームで開始するキャッシュをより適切にサポートするようになりました。これにより、Alembic シミュレーション キャッシュを使用した場合の結果が改善されます。

Archicad 用 Datasmith エクスポータ プラグイン

Unreal Engine 4.27 では、Graphisoft 社の広く使用されている建築 CAD ソフトウェア、Archicad 用の Datasmith Exporter を追加しました。このプラグインでは Datasmith Direct Link ワークフローをサポートしており、Archicad ユーザーはアプリケーションを Unreal Engine および Twinmotion と同期できるだけでなく、.udatasmith ファイル形式でデータをエクスポートすることができます。

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このプラグインでは、以下をサポートすることで、Archicad データと Datasmith との間で高い忠実度を保持することができます。

  • メタデータによる構造化された方法でエクスポートされたジオメトリおよび階層データ

  • PBR マテリアル

  • ライト

  • カメラのプロパティ

  • レイヤー

  • ホット リンクと Xrefs

  • アクタ タグ

SketchUp 用 Datasmith エクスポータ

SketchUp 用 Datasmith エクスポータが一から完全に再構築されました。この新バージョンでは、数多くの改善が行われ、Sketchup アプリケーションを Unreal Engine ベースのアプリケーションや Twinmotion と同期させることができる Datasmith Direct Link ワークフローをサポートするようになりました。

これらの機能強化をサポートするために、新しい Datasmith ツールバーが開発されました。

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この新しいツールバーでは、Direct Link 機能にアクセスできるだけでなく、データを .udatasmith ファイルとしてエクスポートするオプションも提供しています。

また、エクスポータを更新して、PBR マテリアルを新たにサポートすることで、既存のプラグインとの連携を強化しました。

その他の改善:

  • Sketchup 2021 のサポート

  • 新しい PBR マテリアル グラフ

  • Ruby スクリプトを使用したバッチ エクスポート

Rhino 用 Datasmith エクスポータ

Rhino 用 Datasmith エクスポータ プラグインにいくつかの改善を行いました。このリリースでは、Rhino と Unreal Engine ベースのアプリケーション (Twinmotion など) との間の Direct Link 機能を追加しています。

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4.27 では、ワークセッションのサポートを追加しました。Rhino のワークセッションを Unreal Engine にインポートすると、オーバーレイされた複数のモデルがわかりやすい階層に構造化されます。

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その他の改善:

  • Rhino 7 のサポート

  • さまざまな新しい Rhino ジオメトリ モディファイアのサポート

  • 指定のビューをカメラとしてエクスポートできるようになった

Datasmith エクスポーター プラグインの安定性およびアプリケーション サポートの改善

4.27 では、既存の Datasmith プラグインに機能強化と操作性の改善を行いました。プラグインの安定性と信頼性の改善に加えて、Revit、3ds Max、Navisworks の新バージョンのサポートを追加しました。

Revit
  • 天井のピボット ポイントの改善

  • Revit 2022 のサポート

3ds Max
  • 3ds Max 2022 のサポート

  • Navisworks 2022 のサポート

Datasmith for Solidworks (実験的機能)

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新しい Datasmith for Solidworks プラグインによって、広く使用されている CAD ソフトウェアにファイルをエクスポートできる機能を Unreal Engine および Twinmotion に追加しました。マテリアルや製品のジオメトリを .udatasmith ファイル形式にエクスポートしたり、Datasmith Direct Link を使用して Solidworks と Unreal Engine ベースのアプリケーションとの間にライブ接続を作成したりできます。

Visual Dataprep ワークフローの改善

Visual Dataprep では、さまざまな演算子および選択フィルタを使用して、3D データのインポートと準備のプロセスを自動化する機能を利用できます。このリリースで、多くの機能を強化し、操作性を改善しました。

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  • 新しいフィルタ オプション : このリリースで、複数の新しいフィルタリング オプションを追加しました。アクタの選択から新しいフィルタを作成したり、アクタのセットから表示されているすべてのアクタを使用して選択をフィルタすることができます。また、一連のアクタと重なっているアクタを選択するフィルタを作成することもできます。

  • 新しい演算子 : Plane Cut、Set Collision Complexity、Set Max Texture Size などの各種演算子が新たに追加されました。

  • アクタ コンポーネントのサポート : すべての演算子とフィルタにコンポーネントのサポートを追加しました。

  • ファイル形式固有のインポート オプション : Dataprep の入力で、ファイル形式固有の入力オプションを設定できるようになりました。

  • シーン統計パネルおよび簡易統計オーバーレイ : [Scene Statistics (シーン統計)] パネルおよび [Stat Overlay (統計オーバーレイ)] が刷新され、わかりやすくなりました。

  • UI の改善 : アクションのグループを折りたたんだり、アクション ノードのサイズを水平方向に変更できるようになりました。

Datasmith ランタイム インポート サポート

ランタイム時に Datasmith の複数の機能を使用できるようになりました。これにより、Datasmith ファイルをインポートして、さまざまなブループリントの処理を使用してインポートしたファイルを操作できるアプリケーションを作成できます。

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次のインポート プロセスのパラメータを公開する Datasmith Runtime アクタで、「Datasmith Runtime Import Options」変数にアクセスできるようになりました。

  • Build Hierarchy。ファイルの階層の詳細または概要を公開するパラメータ。公開する階層の詳細度が高くなるほど、ロード時間やレンダリング時間が長くなります。

    • None:階層がランタイム アクタに格納され (4.26 の動作)、個々のノードにはアクセスできません。

    • Simplified:階層が単純化され、一部の中間ノードは削除されます。これにより、アプリケーションでプロパティを変更できるようにオブジェクトを公開することができますが、シーン内のアクタ数が多くなるため、ドロー コールが制限されます。

    • Unfiltered:CAD モデルや datasmith ファイルの未加工の階層を表示します。

  • Build Collisions: No Collision、Query Only、Physics Only、Collision Enabled (Query + Physics)。Query は通常、ポーンのナビゲーション、壁/床とのコリジョン、オブジェクトの選択に使用されます。

  • Collision Type: Project Default、Simple and Convex、Use Simple As Convex、Use Convex As Simple。個々のパーツのコリジョン生成を微調整することはできないため、シーンを操作する際に正確なコリジョンを追求する場合は、「Use Complex Collision As Simple」を使用することをお勧めします。

  • Import Metadata:メタデータを読み取り、アクタに追加します。これにより、ロード時間が延びます。

カメラ キャリブレーションによる正確なレンズ表現 (ベータ)

キャリブレーションされたカメラ データを使用してシネマティック カメラのレンズ ディストーションを制御できるようになり、ライブ合成ワークフローの外観が向上しました。新しいカメラ キャリブレーションとノード オフセット ツールを使用してレンズをキャリブレーションするか、ST マップの形式で外部のキャリブレーション データを取り込むことができます。

このリリースでは、Unreal のツールで、複数の新しいアセット タイプとレンズの歪みのサポートを追加しました。

  • 複数のフォーカスおよびズームの位置でキャリブレーションされたレンズ データを、新しい LensFile アセットに格納する。

  • 新しい レンズの歪みのポストプロセス マテリアル をシネマティック カメラに適用する。

  • LensDistortion コンポーネント を Cine カメラに直接追加する。

  • Composure の CG レイヤー に歪みを適用する。

  • Live Link カメラの被写体のレンズ ファイルを、ライブ フォーカスとズームの値に基づいて評価する。

  • 新しい Live Link Lens Role を使用して、特定のカメラ トラッキング システムから事前にキャリブレーションされた歪みデータを直接ストリーミングする。

Live Link FreeD プラグイン (ベータ)

Live Link で、FreeD データ プロトコルをサポートするようになりました。FreeD は、カメラの追跡、およびパン、ティルト、ズーム (PTZ) カメラでよく利用されるプロトコルです。Panasonic AW-UE150、Sony BRC-X1000 などの多くの PTZ カメラが、現在、このプロトコルをサポートしており、コスト効率に優れた方法でプロジェクトに追跡データを追加できる手段となっています。

Live Link VRPN プラグイン (ベータ)

VRPN は、VR やバーチャル プロダクションで広く使用されているプロトコルです。これまで、VRPN は nDisplay のみに対応していました。新しい Live Link VRPN プラグインはより一般的なソリューションで、Unreal Engine で複数のトラッキング デバイスを分散してレプリケートすることができます。Live Link VRPN プラグインとの重複を避けるため、nDisplay から VRPN 入力を削除しました。

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Live Link Face

フェイシャル キャプチャおよびデータのレコーディング方法を改善するため、Live Link Face iOS アプリを改善しました。

Live Link Face のキャリブレーション

Live Link Face を使用したフェイシャル キャプチャを個々のパフォーマーに合わせて調整することで、Live Link Face の新しいキャリブレーション機能を使用して Unreal Engine にストリーミングされたアニメーション データの品質が向上します。このことにより、ニュートラル (つまり、レスト ポーズ) な表情を設定できるようになり、アプリがレスト ポーズを使用して ARKit のデータをオフセットし、実際のパフォーマンスにより緊密に一致する、より詳細にカスタマイズされた結果を提供することができます。

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Live Link Face for iPad

Live Link Face はこれまでも TrueDepth 前面カメラ搭載の iPad でも十分機能していましたが、その表示やプロポーションは iPad サイズのスクリーンに合わせてカスタマイズされていませんでした。今回のアップデートで、iPad だけでなく iPhone も正式にサポートするようになり、タブレット端末を好むユーザーにも利用しやすくなりました。

シーケンサーおよびムービー レンダー キューとのビデオのフレーム精度の高い同期

Media Framework によるビデオの再生は、メディア プレイヤーのリアルタイム 動作とは別に、シーケンサーのタイムラインに高いフレーム精度で同期されます。この同期のためのメディア プレイヤーとの通信および設定は、シーケンサーが内部で処理します。

現在、この新しい同期をサポートしているのは ImageMediaPlayer のみです。この機能をサポートしていないメディア プレイヤーを使用した場合、再生はシーケンサーのタイムラインで示されるものに近い形で開始または停止しますが、フレームごとのアライメントはランダムになる場合があります。

Media Framework の画像シーケンス向けの EXR のミップマップのサポート

Media Framework の画像シーケンスの再生で、ミップマップ された EXR 画像をサポートするようになりました。ミップマップを画像シーケンスで使用すると、ロードされるデータ量を削減できます。UE では、設定で特に指定されていない限り、画像を表示する各オブジェクトのピクセルあたりのテクセルの推定密度に基づいてミップ レベルが選択されます。

詳細については、「 画像シーケンス ミップ 」を参照してください。

DMX パフォーマンスとインテグレーションの改善

Epic Games では、継続的に DMX プラグインを改善しており、プロトコル、ブループリント、sACN の改善を含め、ストレス条件下での全体的なパフォーマンスと安定性を向上させました。また、リモート コントロール、nDisplay などの他のエンジン機能と統合し、Controller by Ports を新しいネットワーク設定 DMX Ports に置き換えました。

ピクセル マッピング (ベータ)

ピクセル マッピングの UI パネルおよびコア機能を刷新しました。シーン バッファや任意のライブ テクスチャをフェッチして、必要な DMX データをハイ パフォーマンスで生成することで、低解像度のパネルやマトリクス器具を効果的に制御できるようになりました。

マルチユーザーでのユーザーごとの Take Recorder のコントロール

マルチユーザー セッションで Take Recorder キャプチャに関与するノードを制御できるようになりました。つまり、マルチユーザーのメイン オペレーターには表示されない、追加のシミュレーションされたデータやアニメートされたデータを含むレコーディング ノードとしてノードを設定することができます。

新しい「Design Configurator」テンプレートおよび「Product Configurator」テンプレートのアップデート

「Product Configurator」テンプレートは、ユーザーがインタラクティブな製品コンフィギュレーターをいち早く使用できるように、Unreal Engine 4.25 で [Automotive (自動車)] カテゴリで最初にリリースされました。このテンプレートは、Variant Manager の使用に関するベスト プラクティスや、UMG ベースのインターフェースを動的に生成する手段を備えています。

Unreal Engine 4.27 では、「Design Configurator」テンプレートをリリースしました。

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この新しいテンプレートは、 [Architecture, Engineering, and Construction (建築、土木、建設)] カテゴリで使用できます。また、「Product Configurator」テンプレートと同じ建築向けのインタラクティブ機能およびベスト プラクティスを製品向けに示しています。

また、両方のテンプレートで、次のように UI が改善されています。

  • Button Size (ボタンのサイズ) : バリアント ボタンのサイズを調整します。

  • Button Size Outline (ボタン サイズの枠線) : ボタンの周りに色付きの枠線の幅を調整します。

  • Button Outline Normal Color (通常時のボタンの枠線の色) : ボタンの枠線のデフォルトの色を設定します。

  • Button Outline Hover Color (ホバー時のボタンの枠線の色) : マウスがボタンに重なっているときのボタンの枠線の色を設定します。

  • Button Outline Pressed Color (押下時のボタンの枠線の色) : ボタンが押されたときのボタンの枠線の色を設定します。

  • Popup Line Color (ポップアップの線の色) : UI テキストの下に表示される線の色を設定します。

  • Popup Text Color (ポップアップ テキストの色) : UI テキストの色を設定します。

LiDAR 点群プラグインの改善

Unreal Engine 4.27 では、LiDAR Point Cloud プラグインに複数の機能向上を追加し、点群データのインポートと操作性を改善しました。

このリリースでは、次のような複数の点を改善しました。

  • ポイント サイズ アルゴリズムの改善 : スケーラブルなアルゴリズムを改善し、固定小数点モードを追加しました。この新しいモードは、ノイズの多いアセットを処理する際に特に役立つ可能性があります。

  • パフォーマンスと安定性の改善 : 点群データの処理とストリーミングを改善し、エンドユーザーのパフォーマンスが大幅に向上しました。

  • 保存/ロード パフォーマンスの改善 : シリアライザとストリーミングのメカニクスを大幅に改善しました。

  • シンプルなギャップ充填 : 視認できるオーバーラップを最小限に抑える新しい技術を使用して、ポイントを拡大し、レンダリングします。

  • 錐台カリングの無効化 : 錐台カリングを無効にできるようになり、シネマティックス撮影時のデータ ストリームの遅延に対処できるようになりました。

  • 新しい選択方法 : ポリゴン、投げ縄といったペイントの選択方法が新たに追加されました。

ピクセル ストリーミング

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Unreal Engine 4.27 ではクセル ストリーミング プラグインが実際の制作作業で使用できるようになりました。ピクセル ストリーミングはデプロイのための新しいオプションを提供し、アンリアルの最高クラスのレンダリングをさらに幅広いデバイスとユーザーに対するストリーミングを可能にします。ピクセル ストリーミング アプリケーションの設定ワークフローは基本的に同じですが、今回のリリースにはいくつかの重要な改善と新しいコンフィギュレーション オプションが含まれています。

Linux でのクセル ストリーミング サポート

Linux サーバー インスタンスを使用して ピクセル ストリーミング アプリケーションをデプロイできるようになり、効率、スケーラビリティ、およびデプロイの全体的な容易さにおいて多くの利点が得られます。

AMD エンコーダー サポート

ピクセル ストリーミングは AMDAdvanced Media Framework ハードウェア エンコーダーをサポートするようになりました。これにより、AMDGPU を使用するインスタンスは Windows と Linux の両方でピクセル ストリーミングを使用できるようになりました。

アップグレードされた WebRTC による安定性と品質の向上

ピクセル ストリーミング プラグインで使用される WebRTC をバージョン M84 にアップグレードしました。これにより、ストリームの遅延と品質が向上し、時間の経過によるストリームの劣化を防ぎ、Firefox や Safari を含むほとんどの Web ブラウザとの互換性が向上します。

ブラウザ オーディオ入力サポート

改善された WebRTC では、ユーザーによるブラウザからのオーディオ入力をサポートし、ピクセル ストリーミング アプリケーションでのマイク入力のキャプチャが可能になります。さらに、キャプチャされたオーディオをエンジンに組み込むと、それを空間化または処理することができます。

レンダリング

GPU Lightmass 機能サポートの拡張 (ベータ)

引き続き GPU ライトマス システムを改善し、Unreal Engine 4 のより多くの機能をサポートすることで、プログレッシブ ライティング ベイキングを改善しました。

4.27 では、次の改善も行っています。

  • 減衰、非逆 2 乗フォールオフ、矩形ライト バーンドアなど、より多くのライト パラメータをサポート。

  • 詳細度 (LOD) メッシュのベイクをサポート。

  • 色付きの半透明のシャドウをサポート。

  • マルチ GPU (mGPU) サポートを改善。

    • NVLink および SLI に対応している Nvidia グラフィック カードが必要です。

  • [Irradiance Cache (放射キャッシュ)] をデフォルトで有効にし、実世界のシーンを大幅に高速化しました。また、UE 4.26 で発生していた問題が解決され、すべてのユーザーにメリットがもたらされました。

  • 時折発生する GPU タイムアウトを防止すること (すなわち、TDR) で、すべてのユーザーにメリットがもたらされる [Full Speed (フル スピード)] の新しいデフォルトを設定。新たなデフォルトでは、速度が 16 ではなく 8 に半減します。この速度は、[System (システム)] セクションの [GPU Lightmass (GPU ライトマス)] 設定パネルで必要に応じて調整できます。

  • 多くの問題を解決し、安定性を修正しました。

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詳細については、「 GPU Lightmass 」に関するドキュメントを参照してください。

パス トレーサー (ベータ)

パス トレーサーは、 Unreal Engine のプログレッシブ レンダリング モードで、追加の設定を行う必要なく、シーンをレンダリングすることができます。パス トレーサーでは、物理的に正しく、妥協のないグローバル イルミネーション、物理的に正しい屈折、反射および屈折内の機能的に完全なマテリアル、スーパーサンプリングされたアンチエイリアスにより、リアルタイム レイ トレーシング 機能の機能ギャップを解消します。

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パス トレーサーを使用するには、Windows 10 と DXR 対応のグラフィック カードが必要です。

4.27 では、パス トレーサーの多くの点を改善したため、AEC、自動車、製品設計を中心とした一般的なレンダリング シナリオでもパス トレーサーを使用することができます。

4.27 では、次の改善も行っています。

  • 髪、目、SingleLayerWater を除くすべてのマテリアル シェーディング モデルをサポート。

  • 屈折およびすべてのマテリアル ブレンド モードをサポート。

  • 近似コースティクスを含む、ガラス表面の光の透過。

  • ランダムウォーク サブサーフェス散乱をサポート

  • エリア サイズ、半影、減衰、矩形ライト バーンドア、矩形ライト テクスチャ、IES プロファイルなど、ほとんどのライト パラメータをサポート。

  • ほぼ無制限の数のライトをサポート。

  • サンプリング技術の向上により、同程度のレンダリング時間でより少ないノイズを実現。

    • これは現在も進行中の開発分野であり、今後のリリースでも引き続き改善される予定です。

  • 正投影カメラのサポート。

  • ムービー レンダー キューのサポートの改善。

詳細については、「 パス トレーサー 」を参照してください。

ヘアとファーのレンダリングのビジュアルおよびパフォーマンスの改善

Unreal Engine では、ヘアとファーのレンダリングおよびシミュレーション機能を備えています。ビジュアルおよびパフォーマンスに関する改善の多くは、Unreal Engine 4.26 以降、 MetaHuman Creator で対応しています。

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4.27 では、キャッシュ関連の次の 2 つの新機能が追加されました。

  • ヘア グルームを Alembic Cache にアタッチする機能。

  • シミュレート済みで、キャッシュされたフレームごとのヘア データを含むグルームをインポートする機能。

    • キャッシュされたグルームをスケルタル メッシュまたは Alembic キャラクターにバインドできます。

    • Play-in-Editor、シーケンサー、ムービー レンダー キューでの再生に対応しましたが、パッケージ化プロジェクトでは未対応です。

Alembic グルームのインポート時に、インポータはグルームにアニメーションが含まれているかどうかを検出します。アニメーションが含まれている場合は、2 つのグルーム キャッシュが自動的に生成されます。1 つはアニメートされたストランド用で、もう 1 つはアニメーショトされたガイド用で、これは、シミュレーションを使用して、レンダリング対象のストランドをアニメートします。

グルーム キャッシュは、 グルーム キャッシュ 割り当てスロットを使用して グルーム コンポーネントに割り当てることができます。

詳細については、「 ヘアとファーのレンダリングおよびシミュレーション 」に関するドキュメントを参照してください。

レイトレーシングの範囲拡張およびワークフローの改善

レイ トレーシング機能については、継続的に対象範囲を拡大し、サポートされている既存の機能のワークフローを改善しています。このリリースでは、次の改善および追加を行いました。

  • インスタンス化されたスタティック メッシュ (ISM) および階層インスタンス化スタティック メッシュ (HISM) で、反射、シャドウなどのレイ トレーシング機能でワールド位置オフセットをサポートするようになりました。

  • 反射における Niagara パーティクルで、BaseColor などのパーティクル駆動のマテリアル属性をサポートするようになりました。これまでは、反射内に表示されるパーティクルは、そのマテリアルのパーティクルごとのすべての特長が欠落していました。

  • 屈折は Specular 入力から派生するのではなく、Main Material ノードの Refraction 入力から制御されるようになりました。これは、透明マテリアルの屈折を制御する従来のラスター手法と一致するようになりました。

  • Unreal Engine 4.26 で無効になった透明オブジェクトのシャドウ キャスティングが再び有効になりました。透明オブジェクトのリアルタイムのレイ トレースによるシャドウは、不透明のもののみです。部分的に半透明なレイ トレースによるシャドウは、引き続きベイクされた静的ライトに限定されます。透明オブジェクトのシャドウ キャスティングを次のように無効にすることができます。

    • マテリアルごとに、マテリアル エディタの [Details (詳細)] パネルを使用して、 [Cast Ray Traced Shadows (レイトレースによるシャドウをキャスト)] を無効にする。

    • オブジェクトごとに、レベルの [Details (詳細)] パネルを使用して、 [Cast Shadows (シャドウをキャスト)] を無効にする。

詳細については、「 リアルタイム レイトレーシング 」を参照してください。

RAD Game Tools

RAD Game Tools 社が Epic Games ファミリーに加わり、RAD Game Tools 社の技術の多くが Unreal Engine に搭載されました。

Oodle Compression Suite

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Oodle Data Compression は、ゲーム データ用の高速で圧縮率の高い圧縮機能を提供します。この製品ファミリーでは、プロジェクトのニーズに適した 4 つの圧縮アルゴリズムを提供します。Oodle Data Decompression は、他のコーデックよりもはるかに迅速で、アルゴリズムは、Unreal Engine が対応しているすべてのプラットフォームで動作します。

Oodle Data Compression は、Unreal Engine でデフォルトで有効になっており、パッケージ化されたプロジェクトの大幅な圧縮と迅速なロードを実現します。

Oodle Texture Compression は、ブロック圧縮された BC1-BC7 テクスチャに対して、きわめて迅速で最高品質のエンコーダです。Oodle Texture の Rate Distortion Optimization (RDO) エンコーダは、非 RDO エンコーダと比較して、2 ~ 3 分の 1 とコンパクトで、高いビジュアル品質のエンコーディングを可能にします。

Oodle Texture Compressionは Unreal Engine でデフォルトで有効になっており、RDO エンコーディングは [Project Settings (プロジェクト設定)] で有効にできます (RDO エンコーディングはデフォルトではオフになっている)。

Oodle Network Compression は、ネットワーク トラフィックをリアルタイムで圧縮する独自のソリューションで、ゲーム サーバーが必要とする帯域幅を大幅に削減します。このソリューションは、すべての TCP および UDP ネットワーク パケットに対応しており、マルチプレイヤー ゲームに必要な最小限の帯域幅を大幅に削減します。

Oodle Network Compression はすでにフォートナイトで採用されています。有効にすると、ゲーム独自のネットワーク ストリーム用にトレーニングすることができます。

Bink Video: ゲーム用のきわめて迅速なビデオ コーデック

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Bink Video は、ビデオ ゲーム用の最も一般的なビデオ コーデックであり、このリリースから Unreal Engine に搭載されました。Bink Video は、パフォーマンスを重視して設計されたビデオ コーデックで、他のコーデックに比べてデコーディングが最大 10 倍速く、使用するメモリも 8 ~ 16 分の 1 に削減されます。一部のプラットフォームでは、Bink のデコーディングを GPU のコンピュート シェーダにオフロードして、さらに高速なパフォーマンスを実現することもできます。Bink Video は完全に自己完結型であり (他にインストールするものがない)、使いやすい Unreal Engine プラグイン インターフェースを備えています。

XR

OpenXR プラグインが実際の制作作業で使用できる段階になりました

OpenXR フレームワークは、複数の企業が採用している VR および AR の開発標準です。 OpenXR プラグインを使用すると、Unreal Engine で同じ API を使用して複数の XR デバイスをターゲットにすることができます。また、OpenXR プラグインがマーケットプレイスの拡張プラグインをサポートするようになったため、Unreal Engine のリリースに依存することなく OpenXR に機能を追加することができます。

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資料提供:OpenXR および OpenXR のロゴは Khronos Group Inc. の商標です。

このリリースでは、Unreal Engine の OpenXR プラグインに次の機能のサポートを追加しました。

  • ステレオ レイヤー

  • スプラッシュ画面

  • Playspace 境界のクエリ

  • モーション コントローラー ビジュアリゼーション

プラットフォーム固有のプラグインも引き続き 4.27 で使用できます。デフォルトでは、エンジンはデバイスの互換性に基づいて次の順序でプラグインを優先的に実行します。

  • OculusVR

  • SteamVR

  • OpenXR

OpenXR に特化して開発を行う場合は、OculusVR プラグインと SteamVR プラグインを無効にしてください。

VRTemplate を一新

OpenXR フレームワークを使用した新たな VRTemplate を作成しました。このテンプレートは、すべての VR プロジェクトのスタート ポイントとして使用できるように設計されています。このテンプレートには、次に対応するためのカプセル化されたロジックが含まれています。

  • テレポートによる移動

  • スナップ回転

  • Grab コンポーネント

  • VR Spectator カメラ

  • メニュー

現在、VRTemplate によってサポートされている VR プラットフォームは、次のとおりです。

*Oculus Quest 1 および 2

  • Oculus Link 搭載 Oculus Quest

  • Oculus Rift S

  • Valve Index

  • HTC Vive

  • Windows Mixed Reality

詳細については、「 VR テンプレート 」を参照してください。

「Handheld AR」テンプレートの刷新

このプロジェクト テンプレートは、これまでの「AR Handheld」テンプレートに代わるもので、ARCore プラットフォームおよび ARKit プラットフォーム上で AR アプリを開発するためのスタート ポイントとして使用できるように設計されています。

次の機能が含まれています。

  • iOS と Android に対応した、すぐに使える簡単セットアップ

  • 基本的な UI およびタッチ インターフェース

  • スナップショット画像を取得する機能

  • モデルを移動、回転、スケーリングの機能

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「Collab Viewer」テンプレートの改善

Collaborative Viewer は、VR やデスクトップ上で CAD/BIM の 3D モデルを確認したり、複数のユーザーと共同でデザイン レビューを行うことができるテンプレート プロジェクトです。

4.27 では、次の改善も行っています。

  • マルチスケール対のサポート

  • 選択ツール

  • Datasmith Runtime との連携

  • テキスト メモの入力

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固定中心窩レンダリングの修正 (実験的機能)

固定中心窩レンダリングでは、VR ヘッドセットで画像ベースの可変レート シェーディングを使用して、ターゲットのシェーディング レートを調整することができます。固定中心窩レンダリングは、画質の認識可能な劣化がほとんどなく、パフォーマンスの向上を実現します。固定中心窩にはdisabled (無効)、low (低)、medium (中)、high (高) の 4 つのレベルがあります。

この機能は、現在、DX12 を搭載した Windows プラットフォームと、VRS Tier2 に対応している GPU でのみサポートされています。

コンテナ デプロイ (ベータ)

Image courtesy of Michael Wallace

Image courtesy of Michael Wallace

4.27 から Unreal Engine はコンテナ デプロイを正式にサポートします。コンテナは、アプリケーションとその依存関係を、ローカルマシンまたはクラウドを介して展開できる単一のポータブル ユニットにパッケージ化するためのオプションを提供します。仮想マシンのように機能しますが、コンテナでは計算負荷が軽くなるため、多数の同時デプロイが容易になります。

TensorWorks Unreal Containers コミュニティのイニシアチブによる開発されたオープンソースに基づいて、Unreal Engine は Unreal Editor とそのビルドツールを含む開発イメージと、パッケージ化された UnrealEngine プロジェクトを実行できるランタイム イメージの 2 種類をサポートしています。です。これにより、開発ツールまたはエンドユーザー アプリケーションをクラウドに広くデプロイすることが可能になります。

コンテナとコンテナ イメージのさまざまな利用方法については、「 Containers 」ドキュメントを参照してください。

ゲームプレイ フレームワークおよびスクリプティング

Enhanced Input (ベータ)

拡張入力 は、合理的でありながら高度に設定可能な入力処理システムで、ランタイム入力再マッピングや複雑でカスタマイズ可能なトリガー ルールをサポートします。4.27 では、Enhanced Input プラグインが拡張され、ブループリント ビジュアル スクリプティングを完全にサポートするようになりました。このため、デベロッパーは C++ コードを記述することなくすべての機能を使用することができます。

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Data Registries (ベータ)

実験段階の Data Registries プラグインでは、デベロッパーが構造体ベースのデータ テーブルのための効率的なグローバル ストレージ スペースを作成できます。Data Registries を使用すると、同期または非同期にデータにアクセスしたり、必要に応じてデータをロードしたり、キャッシング ルールを設定したり、さらには独自の間接ルールを記述してシステムを拡張することができます。データ レジストリは、 Game Features プラグインおよび Modular Gameplay プラグインと併用することで、データ レジストリ全体を取り入れたり、既存のデータ レジストリにデータ ソースを追加したりすることができます。

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Data Registries プラグインは現在、標準的なデータ テーブルとカーブ テーブルの両方をサポートしています。

Unreal Engine as a Library

Unreal Engine as a Library により、UE4 ランタイムをライブラリとしてビルドし、次の機能を備える最小限のビルトイン API を使用して、そのライブラリを操作することができます。

  • UE4 を実行する。オプションで、コマンドラインと、エンジンが出力を送信するためのクライアント ウィンドウを受け入れます。

  • エンジンを更新 (または「ティック」) することで、実行するタイミングを制御します。

  • エンジンとのプロセス間通信のための Windows メッセージを受信する。

  • 受信後にエンジンをシャットダウンする。

また、ニーズに合わせて API を拡張し、既存または新規の機能を外部に公開することもできます。

Georeferencing

Georeferencing プラグインは、惑星表面領域のような物理的な場所を、UE4 のレベルなどのバーチャルの場所に関連付けます。UE4 では、測地座標系、地心座標系、投影座標参照系をサポートしており、緯度/経度や UTM 座標などのシステムを含む実在の場所や架空の場所を、エンジン内のレベルにマッピングします。次の 4 つの座標系の間で座標を変換できます。

  • Unreal Engine 座標系。

  • 任意の投影座標参照系 (CRS)。

  • 任意の測地 CRS。

  • 標準の Earth-Centered, Earth-Fixed (ECEF) CRS。

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このシステムは実在の場所にか限らず、はるかにリアルな架空の場所にも適用されるため、円形であるか、平面であるかを問わず、大きなワールドで一貫した空間関係で場所を表現することができます。

オンライン

Online Subsystem EOS プラグイン

UE4 の Online Subsystem インターフェースで、 Epic Online Services (EOS) をサポートするようになりました。実装はデスクトップ、コンソール、モバイルの各プラットフォームで提供されており、これらの機能を使用したいゲーム向けのクロスプラットフォームのオンライン機能をサポートしています。使用可能な機能には、次のものが含まれます。

  • Epic Account Services (EAS) およびサードパーティ プロバイダを使用する場合でも、使用しない場合でも行われる場合でも実行される認証。

  • オーバーレイ UI でサポートされているソーシャル インタラクション、およびプレイヤー情報、プレゼンスの更新を含む、Epic フレンド リストの機能。

  • マッチメイキングと直接招待の両方を使用したセッションの管理と参加。

  • マルチプレイヤー ロビー。

  • プレイヤーに進捗状況を提供する、統計、リーダーボード、アチーブメント。

  • タイトルごとに生成されるファイルと、ユーザーごとのクラウド セーブ。

  • ゲーム内コマースのための、ストア製品の列挙と購入チェックアウト機能。

  • 専用サーバーとプレイヤーがホストする対戦、およびピアツーピア接続のビルトイン サポート。

Voice Chat EOS プラグイン

UE4 で、使用可能なボイス チャット インターフェースを使用して、新しい EOS 音声サービスをサポートするようになりました。この実装は、デスクトップ、コンソール、モバイルの各プラットフォームで使用でき、クロスプラットフォームの音声コミュニケーションを行うことができます。

新しい Online Subsystem EOS プラグインを使用すると、ロビーのボイス チャットを有効にすることができ、参加者は自動的に対応するボイス チャンネルに参加できるようになります。このシステムでは、IVoiceChatUser インターフェースを自動的に作成します。このインターフェイスには、Online Subsystem EOS を介してアクセスして、ロビーのボイス チャンネルをさらに操作したり、更新したりすることができます。

Vivox VoiceChat プラグインから移行した場合は、EOS VoiceChat プラグインが同じ IVoiceChat および IVoiceChatUser と同じインターフェースを実装しており、同じ方法で制御することができます。

オーディオ

専用サーバー用 Quartz

Quartz がオーディオ デバイスなしで実行できるようになりました。この新機能により、Quartz を専用サーバーで実行することができます。Mixer Device がない場合、Quartz クロックはオーディオ エンジンではなく、UObject ティックによって更新されます。

Quartz での操作性の改善

Quartz に、新しい Clock Handle ブループリント関数が追加され、現在のクロックの開始、停止、一時停止など、オーディオ デザイナーの操作性が向上しました。Quartz は、サンプル アキュレートな境界で別のクロックを開始することもできるため、オーディオ デザイナーはランタイム時に 2 つのクロックを切り替えることができます。Quartz を使用すると、別のクロックにシームレスに切り替えることで、タイム シグネチャを簡単に変更できます。

量子化列挙型にオプションとして「NONE」が追加され、Quartz コマンドをできるだけ早く実行できるようになりました。これを新しい「Reset Transport Quantized」ブループリント関数と併用することで、外部デバイスとの同期を保つためにクロックをハードリセットすることができます。

モバイル

モバイル向け FXAA および TAA

モバイル レンダラで、 Fast Approximate Anti-Aliasing (FXAA) および Temporal Anti-Aliasing (TAA) を使用できるようになりました。FXAA および TAA を使用するには、Mobile HDR を有効にして、デスクトップ デバイスでこれらのアンチエイリアス ポストプロセスを使用する場合と同じ手順を実行します。

モバイル ディファード レンダリング パフォーマンスの改善

モバイル ディファード レンダラ のパフォーマンスと安定性を大幅に改善しました。さらに、より多くの Android デバイスでモバイル ディファード レンダリングを実行できるようになりました。また、Light 関数、IES ライト プロファイル、シンプル ライトにも対応しました。

Android 向けの Visual Studio によるデバッグ

Android プロジェクトで、Visual Studio のデバッグ ワークフローを使用できるようになりました。Visual Studio 向けの Google の AGDE プラグインをインストールすると、Android プロジェクトの作成時に Unreal Engine が内部的にこのプラグインを有効にします。このプラグインを使用すると、Visual Studio から直接プロジェクトのデプロイとデバッグを行うことができます。

Android メモリ プロファイラのサポート

Unreal Engine 4.27 では、Google の開発ライブラリを介して、Unreal のメモリ アロケータが Android メモリ プロファイラに公開されるようになりました。このため、開発、テスト、デバッグの各コンフィギュレーションで、回避策を必要とすることなく、Android メモリ プロファイラを使用できます。Android Studio でのメモリ プロファイラの使用方法については、Android のドキュメントの『 Native Memory Profiler 』を参照してください。

Android での操作性の改善

Android Studio 用のプロジェクトを生成すると、デバッガ タイプが自動的に Dual (C++ およびJava) に設定され、Unreal のデータ タイプ用のネイティブ ビジュアライザが設定されます。これにより、Android Studio でのネイティブ文字列のビジュアリゼーションに関する問題が修正され、Android Studio プロジェクトで余分な設定を実行する必要なく、Unreal のデータ タイプを使用できるようになりました。

シーケンサー

ムービー レンダー キュー

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新しいエクスポート形式が コマンドライン エンコーダ の形式で、 ムービー レンダー キュー に追加されました。コマンドライン エンコーダを使用すると、 FFmpeg などのサードパーティ製ソフトウェアで独自の出力形式を作成できます。

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Object ID レンダリング パスを改善し、さまざまな方法での ID のグループ化に対応しました。アクタ名、マテリアル、フォルダなどに基づいて、オブジェクトをグループ化できるようになりました。

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シーケンサーのインターフェースの変更

イベント トラックの操作性を改善するため、シーケンサー ツールバーで イベントトラックの Director ブループリント を開くショートカットを追加しました。

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Take Recorder ツールの [Start Record (レコーディング開始)] ボタンに加えて、シーケンサーの再生コントロールにもボタンを追加しました。シーケンサーのレコーディング ボタンを使用すると、選択したアクタの現在のシーケンスへのレコーディングを行うことができます。その際、Take Recorder ウィンドウを開く必要はありません。

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ムービー レンダー キュー プラグインを有効にすると、シーケンサーの [Render (レンダリング)] ボタンをクリックしたときに、どのレンダラを開くかを選択できるようになりました。 ムービー レンダー キュー または レガシー レンダリング を指定できます。

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テンプレート シーケンス プロパティの乗数

テンプレート シーケンス プロパティの乗算をサポートするようになりました。プロパティの乗数により、オリジナルのアセットを参照しながら、テンプレート シーケンス インスタンスの値を変更できるようになりました。

ゲームプレイ キュー トラック

シーケンサーに、 ゲームプレイ アビリティ システム を使用してビルドされたアクタの通知状態をトリガーできる新しいトラックを追加しました。通知と同様に、Gameplay Cue トラックでは、範囲ベースのイベントまたはトリガーベースのイベントを活用できます。

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キューには、Instigator (インスティゲータ)、場所、アタッチメントのコントロールなど、トリガーの方法をカスタマイズするさまざまなオプションがあります。

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Gameplay Cue トラックを使用するには、 Gameplay Abilities プラグイン を有効にする必要があります。

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Niagara ビジュアル エフェクト

モジュールのバージョン管理

モジュール、関数、動的入力のバージョンを管理できるようになりました。これにより、機能を設定してバージョン番号にその設定を保存できるため、独自のモジュールをより柔軟に作成できるようになりました。モジュールの新しいバージョンを作成すると、その新しいバージョンがユーザーに提供されます。

初めてモジュールを Niagara システムに追加すると、公開と指定されているバージョンが使用されます。そのモジュールに新しいバージョンが追加されると、新しいバージョンにアップグレードするか、以前のバージョンに戻すかを選択することができます。

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この機能には、アップグレード時に既存の入力を新しいモジュールのバージョンに自動的に転送する Python 統合も含まれています。

詳細については、「Niagara でのモジュールのバージョン管理」ページを参照してください。[新機能ページへのリンクを挿入]

動作例

Niagara 4.27 から、新しい Niagara システムを作成すると、[Behavior Examples (動作例)] という新しいタブが表示されます。これらの例は、Niagara の一面を示す非常にシンプルな Niagara エミッタとして作成されています。これは、Unreal Engine の初心者が技術を理解するうえで役立ちます。

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Niagara デバッガ

レベル エディタに [Niagara Debugger (Niagara デバッガ)] という新しいパネルを追加しました。このパネルでは、レベルでの Niagara シミュレーションの内容を把握して、デバッグを実行し、ランタイム時に行われる処理内容を確認することができます。

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ビューポートの Debug HUD を切り替えると、レベルの Niagara シミュレーションに関する情報を表示できます。

シミュレーションを一時停止したり、スロー再生することで、時間の経過に伴い、どのような処理が行われているかを確認できます。Niagara デバッガでスロー モーションを有効にすると、レベルの Niagara パーティクル シミュレーションのみがスロー モーションで再生され、レベルのその他の部分は通常の速度で再生されます。また、個々のパーティクルのデータの読み取りを有効にすることもできます。

デバッグ描画

Sphere、Box などの一部のモジュールに新しい [Debug Drawing (デバッグ描画)] オプションを追加しました。このオプションを有効にすると、モジュールが視覚的に表示されます。この表示により、必要に応じてシステムをデバッグしたり、モジュールのパラメータを調整することができます。

モジュールで [Debug Drawing (デバッグ描画)] が使用可能な場合は、そのモジュールのチェックボックスの左に青いボックスが表示されます。[Debug Drawing (デバッグ描画)] を有効にするには、そのボックスをオンにします。

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複数のモジュールで [Debug Drawing (デバッグ描画)] をオンにしている場合は、各形状の描画が表示されます。

また、デバッグ描画は個々のパーティクルのパスの追跡にも使用できます。以下の例では、流体シミュレーションでの表示内容を示しています。

また、独自のカスタム モジュールにデバッグ描画を追加することもできます。

詳細については、「デバッグ描画 [機能ページへのリンクを追加]」を参照してください。

メッシュ レンダラでのメッシュ配列

メッシュ レンダラ に複数のメッシュを追加できるようになりました。複数のメッシュを追加することで、メッシュ配列を作成します。これらのメッシュのパーティクルをランダムにスポーンしたり、フリップブックとして連続して使用したりすることができます。

複数のメッシュを追加するには、[Mesh Renderer (メッシュ レンダラ)] を選択します。+ 記号をクリックすると、レンダラにメッシュを追加できます。各メッシュには、0 から始まる整数値が割り当てられていることがわかります。

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配列のメッシュを使用してランダムにパーティクルを作成するには、[Initialize Particle (パーティクルの初期化)] をクリックします。 Mesh Renderer Array Visibility Mode [Random (ランダム)] に設定して、 [Source (ソース)] で使用するレンダラを選択できるようになりました。

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particles.meshindex という属性があるので、これを Niagara システムにドラッグします。たとえば、パーティクルを時間とともにランダムに変化させるようにしたい場合は、particles.meshindex を Particle Update グループにドラッグします。MeshIndex パラメータを Random Range Integer に設定すると、レンダラに設定したメッシュの数と同じ数の整数を切り替えることができます。

メッシュ レンダラでは、時間とともに切り替わる一連のメッシュがある場合に、配列をフリップブックとして設定できるセクションがあります。メッシュの名前は Flipbook Suffix Format (デフォルト設定は _{frame_number}) に一致している必要があります。

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これをさらに活用するには、Niagara システムに Mesh Array という名称の 動作例 を追加します。

カーブ エディタ ワークフローの強化

Niagara カーブ エディタ を、 シーケンサー で使用されているカーブ エディタに合わせて更新しました。これにより、キーやタイミングを調整するためのより高度な編集ツールを使用することができます。

[Curves (カーブ)] パネルのデザインを変更し、システム内のすべてのカーブの階層を表示するようになりました。階層を検索して、迅速にアクセスしたいカーブをピン留めすることができます。カーブの概要の行をダブルクリックすると、 [Selection (選択)] パネルにそのモジュールが表示されます。

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[Selection (選択)] パネルに表示されるインライン カーブ エディタも更新されました。

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カーブの [Templates (テンプレート)] をクリックすると、よく使用するカーブの形状を素早く適用できます。 カーブ エディタの下部にある矢印ボタンを使用して、キーを素早く操作することもできます。

また、よく使用するものの、プリセットされていないカーブには、 [Project Settings (プロジェクト設定)] で独自のカーブ テンプレートを作成することもできます。

また、このバージョンでは カーブ エディタ のパフォーマンスを改善し、キーをドラッグしたときに速度が低下する問題を解消しました。

パラメータ定義

Niagara に、新しいアセット Parameter Definitions が追加されました。Parameter Definition を作成すると、任意の数の System、Emitter、Particle といった名前空間化されたパラメータのデフォルト値と説明を定義することができます。これらのデフォルト値と説明については、Niagara エミッタ、システム、およびスクリプトを参照してください。

他の Niagara アセットで Parameter Definition を参照すると、Parameter Definitions アセットでパラメータに加えられた変更に自動的にサブスクライブ (リンク) されます。この機能は、パラメータ名、デフォルト値、および説明の変更を、そのパラメータのすべての参照に自動的にプッシュする場合などに使用できます。

リボン形状のプリセットおよびカスタマイズ

これまでのバージョンでは、 リボン レンダラ はリボン向けに必ず平面を出力していました。4.27 から、平面、複数平面、チューブ、または独自の形状の頂点を選択できるようになりました。

これらのオプションを有効にするには、 リボン レンダラ の新しいセクション「 [Ribbon Shape (リボンの形状)] 」をご覧ください。

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選択した形状の種類に応じて、形状を調整する各種オプションを使用できるようになりました。なお、これらのオプションを試す際には、 リボン レンダラ [Facing Mode (対向モード)] [Screen (スクリーン)] ではなく [Custom (カスタム)] に設定する必要があります。

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Initialize Ribbon モジュールでは、 Ribbon Width Mode Ribbon Facing Mode Direct Set に設定する必要があります。

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これらの追加オプションの他、リボンのアーティファクトを削減するための新しいパラメータを設定できます。 [Ribbon Shape (リボンの形状)] [Plane (平面)] または [Multi Plane (複数平面)] に設定されている場合、 [Width Segmentation Count (幅の分割数)] を調整してメッシュに頂点を追加することで、よりスムーズに変形させることができます。 [Ribbon Shape (リボンの形状)] [Tube (チューブ)] に設定されている場合、 [Tube Subdivisions (チューブのサブディビジョン)] を調整してチューブの頂点数を追加することができます。

Script Stats (スクリプト統計) パネル

Niagara の [Script Stats (スクリプト統計)] パネルを使用して、Niagara エディタ内で異なるプラットフォーム用に Niagara システムをコンパイルすることができます。これにより、プラットフォーム固有のエラーに関する情報を、クックを行うことなく、取得できます。これは、PSSL がより厳格な GPU システムで作業する際に特に役立ちます。

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Select ノード

Select ノードという Niagara スクリプト用のノードが新たに追加されました。これは、非推奨になった IF ノードに代わるものです。セレクタの型 (integer、bool、enum) を指定できます。また、さまざまな値を一度に選択することもできます。Select ノードに入力された値に応じて、値が出力されます。

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この例では、boolean に設定されている Select ノードを示しています。このノードでは、入力された値が true であるか false であるかを確認します。

Select ノードが Int32 に設定されている場合、+ 記号をクリックすると整数が追加され、- 記号をクリックすると整数が削除されます。

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Enum のリストから Select ノードを作成することもできます。次の例では、Scale Sprite Size から Select ノードを作成しています。このノードには、Scale Sprite Size に設定可能なすべてのオプションが入力されます。

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ハッシュ関数

ハッシュ関数には、 Hash Integer Hash Float の 2 つの新しいノードがあります。これらのノードは、一連の整数の入力を指定すると、ランダム値を出力します。Hash 関数が Seeded Random と異なる点は、同じ入力が指定された場合、Hash では関数呼び出しにかかわらず常に同じ値を出力する点です。対照的に、Seeded Random は、関数呼び出しごとに一貫した値を生成します。

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Niagara ユーザー エクスペリエンスのアップデート

Niagara エディタのさまざまなユーザー エクスペリエンスが改善されました。改善内容の一部を以下に挙げます。

  • スケルタル メッシュのフィルタされたボーンとフィルタされたソケットのリストで、 [Auto-fill all (すべて自動入力)] オプション を使用できるようになりました。

  • Niagara 向けのホット キーをサポート: J + K キーで再生方向を前後に切り替えることができます。S キーで選択したエミッタを分離します。D キーで選択したエミッタを無効にします。

  • Niagara のスクリプト、モジュール、動的入力のメニューを改善し、新しくなりました。

  • スクリプト アクション メニューに [Library Only (ライブラリのみ)] チェックボックスを追加。

  • アセットに事前に Suggested (推奨) ラベルを付けることができる推奨機能。これらのアクションは、検索時にセクションとしてリストの一番上に表示されます。動的入力やモジュールの場合は、検索を行わなくても一番上に表示されます。

  • データ インターフェース機能の多くで、便利なツールチップが表示されるようになりました。

プラットフォーム SDK のアップグレード

Unreal Engine のリリースでは毎回、プラットフォーム パートナーからリリースされた最新の SDK をサポートするように Unreal Engine を更新しています。

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  • Windows

    • 推奨要件:

      • Visual Studio 2019 v16.5

    • 最小要件:

      • Visual Studio 2017 v15.6

    • Windows SDK 10.0.18362

    • NET 4.6.2 Targeting Pack

  • IDE バージョン ビルド ファームのコンパイル対象

    • Visual Studio 2017 v15.9.4 ツールチェーン (14.16.27023) と Windows 10 SDK (10.0.18362.0)

      • 最小サポート バージョン

        • Visual Studio 2017 v15.6

    • Xcode - Xcode 11.1

  • GDK

    • Windows SDK:10.0.19041.0

    • GDK:April 2021 QFE2

    • ファームウェア バージョン:Recovery May 2021 QFE1 10.0.19041.7772

    • サポートされている IDE:Visual Studio 2019

  • Android

    • Android Studio 4.0

    • Android NDK r21e

      • また、一部のローエンド デバイスでは互換性の問題に対処するため、NDK r20b をサポートしています。

  • ARCore

    • 1.24

  • ARKit

    • 4.0

  • Linux "SDK" (クロスツールチェーン)

    • v18 clang-11.0.1-based (CentOS 7)

  • Oculus

    • 27.0

  • OpenXR

    • 1.0

  • Google Stadia

    • 1.6.2

  • Lumin

    • 0.24.1

  • Steam

    • 1.47

  • SteamVR

    • 1.5.17

  • Switch

    • SDK 12.3.2 + optional NEX 4.6.6

    • 最小ファームウェア バージョン:12.0.2-1.0

    • サポートされている IDE:Visual Studio 2017, Visual Studio 2019

  • PS4

    • Orbis SDK 8.508.001

    • System software 8.508.021

    • サポートされている IDE:Visual Studio 2017, Visual Studio 2019

  • PS5

    • Prospero SDK 3.00.00.27

    • System Software 3.00.00.38

    • サポートされている IDE:Visual Studio 2017, Visual Studio 2019

  • XboxOne

    • XDK:July 2018 QFE-13

    • ファームウェア バージョン:Recovery February 10.0.18363.9135

    • サポートされている IDE:Visual Studio 2017

  • macOS

    • サポート対象

      • macOS Catalina 10.15.7, Xcode 12

    • 推奨要件

      • macOS Latest Big Sur, Latest Xcode

    • 最小要件

      • macOS Mojave 10.14.6, Xcode 11.3.1

    • マシン アーキテクチャ ノート

      • macOS ターゲット用のネイティブ Apple Silicon の予備サポートが追加されました

      • まだ ARM64 スライスを含んでいない SDK があります (例 Steam, Vivox)。

  • iOS / tvOS

    • 推奨要件

      • Latest Xcode 12

    • 最小要件

      • Xcode 11.3.1

    • ターゲットとなる SDK バージョン 12.00 ~ 14.xx+ をサポート

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