オーディオ ゲームプレイ ボリュームの概要

Unreal Engine におけるオーディオ ゲームプレイ ボリュームの概要です。

オーディオ ボリューム:従来のアプローチ

オーディオ デザイナーは、従来の Audio Volume システムを使って、オーバーラップする各音源にエフェクトを適用できる空間化領域をレベル内に定義できます。このようなエフェクトには リバーブ エフェクトや サブミックス エフェクトがあり、サウンド上で オクルージョン をエミュレートできます。

レベル内の特定の部屋にリバーブ エフェクトを加える場合は、その部屋の寸法に合った Audio Volume アクタを配置して、リバーブ エフェクトを適用できます。こうすることで、そのオーディオ ボリューム内にある音源に影響を与えます。また、これによって、そのオーディオ ボリューム外にある他のオーディオ エフェクトがリスナーにどのように聞こえるかを制御することもできます。

現在のシステムでは、それぞれのオーディオ ボリュームの機能がランタイム時に固定されるため、オーディオ デザイナーにとってこれが問題となる場合があります。つまり、エンジン コードの変更なしには、オーディオ ボリュームを拡張したりカスタマイズしたりすることができない点です。

また、各ボリュームにはレベル内に個別のアクタが必要となるため、ワークフローの面でも問題が生じることがあります。これによってシステムを他のゲームプレイ機能と統合することが難しくなり、他のアクタとデータを簡単に共有できなくなります。

オーディオ ゲームプレイ ボリューム:次世代のアプローチ

オーディオ ゲームプレイ ボリューム は、Unreal Engine におけるオーディオ ボリュームに対する次世代のアプローチです。このシステムは従来のシステムを置き換えるもので、コンポーネントおよびプラグインのアーキテクチャを利用することで、従来のアプローチに伴う多くの問題を解決します。また、この新しいシステムは、デベロッパーとオーディオ デザイナーにさらなる柔軟性を提供するものです。

コンポーネント ベースのアーキテクチャ

オーディオ ゲームプレイ ボリュームは、モジュラー式コンポーネントのアプローチを使って設計されています。それぞれのボリュームには個別の動作コンポーネントを追加できます。それぞれのコンポーネントには、ボリュームへのリスナーの入出時に使用する設定可能な動作が含まれます。オーディオ デザイナーは、異なるコンポーネントを組み合わせてカスタム機能をモジュール式に作成できます。

オーディオ ゲームプレイ ボリュームには、ボリューム減衰やローパス フィルタ、サブミックス センドなどの動作を提供するコンポーネントが含まれます。

拡張性

Audio Gameplay Volume プラグインはプロジェクトのニーズに応じてオン/オフにできます。また、デベロッパーは、提供される API を使って新しいコンポーネントを追加することで、機能を拡張するサードパーティのプラグインを作成できます。

ワークフローの改善

多くのプロジェクトでは、プロダクション サイクルにおける後期段階でオーディオ実装が行われる傾向にあります。これにより、他のゲームプレイ システムとシームレスに機能する堅固なオーディオ システムの実装が困難になる場合があります。オーディオ ゲームプレイ ボリュームではこれを考慮して、レベル内のあらゆるアクタにオーディオ ゲームプレイ ボリューム コンポーネントをアタッチできる機能を提供します。

オーディオ ゲームプレイ ボリュームは Unreal Engine の他のゲームプレイ機能と統合でき、レベル内の他のアクタとデータを簡単に共有できます。

そのユーザー インターフェースも従来のシステムと比べて合理化されており、オーディオ デザイナーはより直感的に作業を行えます。

統合の改善

オーディオ ゲームプレイ ボリュームはブループリントとより深く統合できるため、オーディオ デザイナーはより柔軟にシステムを実装できます。ボリュームは、スタンドアローンのアクタとしてレベル内に直接配置するか、コンポーネントとしてあらゆるアクタ ブループリントに追加できます。

オーディオ デザイナーはブループリント アクタ内にカスタム コリジョン チェックを実装して、レベル内の物理ボリュームを調整することなく、ボリュームへのプレイヤーの入出時をシミュレートすることもできます。これにより、変更ごとに微調整を必要とする複雑な形状をレベル内に作成する必要性がなくなります。

パフォーマンスの向上

コリジョン テストとボリューム処理がゲーム スレッドからオーディオ スレッドに移動されました。これによってパフォーマンスが大幅に改善され、デベロッパーはスレッドの安全性を心配せずにシステムを拡張できます。

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