Unreal Engine 5 のオーディオ

このドキュメントでは Unreal Engine 5 のオーディオについて、現在の状況と今後のビジョンを説明します。

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オーディオ ミキサー は、Unreal Engine のフル機能のマルチプラットフォーム オーディオ レンダラです。この強力なオーディオ エンジンは初めて『フォートナイト』で発表され、その後 Unreal Engine 4.24 に追加されました。

初期リリース以降、オーディオ ミキサーはそのレガシー機能セットを進化させ続け、リアルタイム エクスペリエンスに取り組むオーディオ デザイナーに前例のない制御性と柔軟性を提供する次世代のオーディオ レンダリング機能を追加しました。

この概要では、現在のレガシー機能セットと Unreal Engine 5 に追加される次世代機能について説明します。

レガシー機能:サウンド キュー、サウンド クラス、サウンド ミックス

Unreal Engine の従来のオーディオ機能の核となるものがサウンド キュー、サウンド クラス、そしてサウンド ミックスです。これらの機能は新しいオーディオ エンジンへのプロジェクトの移行を円滑に進めるため、新しいオーディオ ミキサーでサポートされています。

サウンド キュー

サウンド キューは、Unreal Engine の従来のオーディオ オブジェクトです。サウンド キューはオーディオ パラメータ グラフです。オーディオ デザイナーはこのサウンド キューから音源を再生したり、ボリュームやピッチなどの各種パラメータを操作することができます。

サウンド キューは、サンプル アキュレートなコントロールを行うことはできません。また、任意のデジタル信号処理アルゴリズムの作成にも対応していません。ワークフローはほとんどがマニュアルで行うもので、オーディオ デザイナーはサウンドごとに個別のサウンド キューを作成しなければなりません。

また、オーディオのサンプル アキュレートなタイミングやスケジューリング設定に対応できないため、プロシージャルなサウンドを作成することは非常に困難です。

サウンド クラスとサウンド ミックス

サウンド クラスとは、特定のサウンドに対応する静的なパラメータのセットのことです。

これらはサウンドをカテゴリ化し、一貫性のあるパラメータのセットをプロジェクトに適用するために使用されます。その静的な性質により、オーディオ デザイナーは大規模なプロジェクトに必要となるさまざまな使用事例のすべてに対応するため、類似するサウンド クラスを大量に作成することがよくあります。また、サウンド クラスのデバッグも、サウンド クラス内におけるパラメータ間の不一致を継承することにより複雑になる場合があり、一部のパラメータは他のパラメータより優先されます。

サウンド ミックスは、オーディオ デザイナーがランタイム時に一連のオーディオ パラメータを動的に変調できる機能を提供します。これは、ゲームプレイ イベントや他の条件に反応する動的なサウンドの作成に役立ちます。また、サウンド ミックスも、オーディオ デザイナーが同じサウンド ミックスに複数のインスタンスを作成し、それらをサウンド クラスと組み合わせることで複雑さが増す可能性があるため、デバッグがより困難になることがあります。

Unreal Engine 5 のオーディオ:次世代のサウンド レンダリング

オーディオ ミキサー用に開発された機能の多くは、Unreal Engine にあるレガシー機能を拡張し、上述の課題を解決します。他のプロ仕様のオーディオ オーサリング ツールと同様の機能を Unreal Engine に搭載するため、新しい機能が開発されました。

MetaSound

Unreal Engine 5 では MetaSound (メタサウンド) という新しい高性能オーディオ システムが導入されています。MetaSound を使用すると、オーディオ デザイナーは音源のデジタル信号処理 (DSP) グラフの生成を完全にコントロールできます。MetaSound はサウンド キューと同等の機能を持ち、デザイナーが没入型のオーディオ エクスペリエンスを作成するための次世代機能も用意しています。

MetaSound は、サウンド キューの問題点を解消し、Unreal Engine のデフォルトのオーディオ オブジェクトの代わりに使用できます。サウンド キューとは異なり、MetaSound は基本的にデジタル信号処理 (DSP) レンダリング グラフです。MetaSound により、オーディオ デザイナーは、サンプル アキュレートなタイミングとオーディオバッファ レベルのコントロールが可能な任意の複雑なプロシージャル オーディオ システムを構築することができます。

ランタイム オーディオ レンダリング機能に加え、MetaSound はオーディオ デザイナーに向けて改善されたコンポジション (MetaSound 内の MetaSound)、テンプレート化のサポート、動的および静的なアセットのインスタンス化を介した MetaSound の作成などのワークフローをサポートしています。

Metasound は、サウンド キューに比べてパフォーマンスが大幅に向上し、サードパーティのプラグインで使用できる完全に拡張可能な API を提供します。

Audio Modulation

Unreal Engine の従来のオーディオ機能セットでは、サウンド クラスは静的なグローバル パラメータを定義し、それらをグループのサウンドに適用します。サウンド ミックスはそれらのパラメータをランタイム時に動的に調整します。

これらはハードコードされた静的なパラメータで、ゲームプレイ中の使用が限定されます。あらゆる要素がモジュレーションのソースになり、あらゆる要素がモジュレーションのデスティネーションになります。

パラメータ バスにはブループリント クラスやモジュレーション ミックス、ゲームプレイ コードなど、モジュレーションのソースをいくつでも含めることができます。モジュレーションのデスティネーションとは変調されているパラメータで、複数の方法でパラメータ バスからローカルにマッピングすることができます。

Audio Modulation パラメータ バスを使用すると、オーディオ デザイナーは独自のパラメータ グループ (サウンド クラス) を定義し、その定義したクラスを必要に応じて制御することができます (サウンド ミックス)。

Quartz

Quartz は、オーディオ イベントの「サンプル アキュレート」なタイミングをブループリントの領域にもたらす優れた機能セットです。Quartz は、オーディオを正確なタイミングで発生させるための複雑なスケジューリングを処理し、カスタムなインタラクティブおよびプロシージャルな音楽システムをサポートすることを目的として設計されています。Quartz はまた、正確なタイミングイベントをブループリントに送り返し、同期されたゲーム プレイロジックとオーディオ付きのビジュアルをサポートします。

Audio Analysis

Audio Analysis は、非リアルタイムおよびリアルタイムのオーディオ分析を提供する一連のテクノロジーです。これらのツールは Niagara とブループリントのスクリプトで動作し、UX とデバッグ アナライザーを作成するための Unreal Engine 5 のエディタへの統合、およびゲームプレイとグラフィックスを駆動するためのランタイム オーディオ分析を提供します。

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