実世界の映像制作者がスムーズなスウィープ ショットを撮影するために使用している方法の 1 つに、 カメラ リグ があります。これは、カメラを取り付ける器具です。Unreal Engine では、レール リグおよび クレーン リグを使用してリアルなカメラの動きを生み出すことができます。
前提条件
Cine Camera アクタ 方法を理解していること。また、レベルに Cine Camera アクタを追加済みであること。
Sequencer 内で カメラ アニメーションを作成する 方法を理解していること。
Camera Rig Rail
Camera Rig Rail は、 Tracking Shots の作成時に使用する Camera Dolly システムをエミュレートする場合に使用します。
作成
レベルにレール リグを追加するには、 Place Actors パネルの [Cinematic (シネマティック)] タブに移動し、Camera Rig Rail を見つけます。このパネルからビューポートに、Camera Rig Rail をドラッグします。
次に、ドリーを基準として選択した位置にカメラを移動し、 ワールド アウトライナー のリグ レールにカメラ アクタをドラッグしてカメラをレールに取り付けます。
ドリーにカメラを取り付けた後、ドリーを移動して最終的な位置に合わせて微調整することができます。
トラックの長さと形状
Camera Rig Rail では、Unreal Engine の ブループリント スプライン を使用してトラックの長さと形状が決定されています。デフォルトで、レールには線形のスプライン ポイントがトラックの最初と最後に使用されます。これらのポイントを選択して移動し、トラックの長さや方向を調整できます。
スプラインの接線のポイントを選択して移動すると、接線の角度に基づくカーブがトラックに追加されます。
トラックのスプラインにさらにポイントを追加し、トラックの形状を微調整できます。リグ レールを選択し、スプラインを右クリックし、 [Add Spline Point Here (ここにスプライン ポイントを追加)] を選択してカーソルの位置に新しいポイントを追加できます。
レールのコントロール
Camera Rig Rail アクタ を選択すると、その動作と動きを制御する次のプロパティが表示されます。
名前 |
説明 |
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Current Position on Rail |
このプロパティは、トラックに沿ったドリーの動きを制御します。値の範囲は、 0 から 1 に固定されています。ここで、 0 はトラックの 開始ポイント 、また 1 は 終了ポイント です。
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Lock Orientation to Rail |
デフォルトで、カメラの向きはドリーの向きと関係なく設定されます。Lock Orientation to Rail を有効にすると、カメラの向きがドリーの向きを基準にして設定されます。
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Show Rail Visualization |
Show Rail Visualization を無効にすると、ドリーおよびトラックのメッシュが非表示になり、スプラインのみが表示されたままになります。
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Preview Mesh Scale |
このプロパティは、トラックおよびドリーのプレビュー ジオメトリのサイズを変更します。
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Camera Rig Crane
Camera Rig Crane アクタ は、ブーム アームまたは Camera Jib システムをエミュレートする場合に使用します。これは、 Crane Shots を作成する場合に使用されます。クレーンは、水平軸および垂直軸を中心に回転させることができます。また、必要に応じて拡張できます。
作成
レベルにクレーン リグを追加するには、 Place Actors パネルの [Cinematic (シネマティック)] タブに移動し、Camera Rig Crane を見つけます。このパネルからビューポートに、Camera Rig Rail をドラッグします。
次に、クレーン アンカーを基準として選択した位置にカメラを移動し、 ワールド アウトライナー のリグ クレーンにカメラをドラッグして取り付けます。
クレーンのコントロール
Camera Rig Crane アクタ を選択すると、その挙動と動きを制御する次のプロパティが表示されます。
名前 |
説明 |
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Crane Pitch |
クレーンのメカニズムにおいてヨーの動きを制御します。
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Crane Yaw |
クレーンのメカニズムにおいてヨーの動きを制御します。
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Crane Arm Length |
クレーン アームの長さをセンチメートル単位で制御します。これは、入力内容を認識するフィールドです。 つまり、2m など、他の単位で入力した場合は自動的に変換され、200cm になります。 |
Lock Mount Pitch / Yaw |
デフォルトで、カメラの向きはクレーンのピッチやヨーの動きと関係なく設定されます。Lock Mount Pitch または Lock Mount Yaw のいずれかを有効にすると、カメラの向きがクレーンのピッチまたはヨーの向きを基準にして設定されます。
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シーケンサーのカメラ リグ
カメラ リグを制御する主な方法は、 シーケンサー を使用してカメラ リグをアニメートすることです。Camera Rig Rail のトラックも Camera Rig Crane アクタのトラックも、 シーケンスに追加 できます。
また、取り付けたカメラ アクタをシーケンサーにトラックとして追加し、リグの動きに合わせてアニメートする必要があります。
レール
Camera Rail Rig プロパティのトラックは、 [+ Track (+ トラック)] ボタンをクリックし、 [Properties (プロパティ)] カテゴリから 1 つを選択することで、シーケンサーに追加できます。
トラックを追加したら、レール上で キーフレームをセット し、カメラ プロパティのトラックを設定してトラッキング ショットを作成できます。
クレーン
Camera Crane Rig プロパティのトラックは、 [+ Track] ボタンをクリックし、 [Properties] カテゴリから 1 つを選択することで追加できます。
トラックを追加したら、クレーン上で キーフレームを設定 し、カメラ プロパティのトラックを設定してクレーン ショットを作成できます。
クレーンとレールを組み合わせる
上記に詳細を記載したカメラの取り付けと同じ手順を使って、レールをクレーンに取り付けて、カメラの ドリーおよびクレーン システムを作成することができます。クレーンおよびレールのプロパティを一緒にアニメートすることで、ショットの作成においてさらなる自由やリアルさを実現できます。