Niagara Fluids クイック スタート ガイド

Niagara Fluids プラグインを使用してリアルタイムの流体シミュレーションを作成するためのクイック スタート ガイドです。

前提条件:

Niagara Fluids はプラグインであり、このプラグインを有効にすると、リアルタイム流体シミュレーション用のテンプレートをプロジェクトに追加することができます。

目標

このチュートリアルでは、Niagara Fluids プラグインを有効にして、最初のプロジェクトを作成する方法について説明します。

目的

  • Niagara Fluids プラグインを有効にする

  • 「Fluids」テンプレートから新しい Niagara システムを作成する

  • 新しい外観を実現するためにパラメータを変更する

1 - Niagara Fluids プラグインを有効にする

作業を開始するには、まず Niagara Fluids プラグインを有効にします。

  1. [Edit (編集)] > [Plugins (プラグイン)] をクリックします。

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  2. 検索バーで「Niagara」を検索します。Niagara Fluids の左側にあるチェックボックスをクリックします。

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  3. このプラグインはまだベータ版であるため、警告メッセージが表示されます。[Yes (はい)] をクリックして、プラグインを有効にします。

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  4. その後、Unreal Engine の再起動を求めるメッセージが表示されます。[Restart Now (すぐに再起動)] をクリックします。

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これで、新しい Niagara システムを作成する際に、流体テンプレートを使用することができます。

2 - Niagara システムを作成する

次に、「Fluids」テンプレートから新しい Niagara システムを作成します。

  1. [Content Drawer (コンテンツ ドロワー)] で右クリックします。[Create Basic Asset (基本アセットの作成)] セクションで、[Niagara System (Niagara システム)] を選択します。

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  2. 2 番目のオプション、[New system from a template or behavior example (テンプレートまたは動作例に基づく新しいシステム)] を選択します。「Fluids」テンプレートは複数のエミッタで構成されているため、このオプションを選択すると、完全なエフェクトに必要なエミッタをすべて追加できます。

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  3. 試してみたいテンプレートを選択します。この例では、[Grid 3D Gas Explosion] を選択します。[Finish] をクリックします。

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  4. Niagara システムの名前を「Grid3DGasExplosion」に変更します。

    Rename your new Niagara system.

  5. Niagara システムをレベルにドラッグします。ドロップすると、シーンで爆発がトリガーされます。

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3 - 衝突するアクタを追加する

アクタの最初の調整は、レベル内で実行します。この例では、シンプルな球体を使用しています。

  1. レベルで Niagara システムを選択します。

  2. 必要に応じて、[Details] パネルの [Override Parameters (オーバーライド パラメータ)] で、公開されているパラメータを調整します。このシステムはループしないため、Show Overlays** のオン/オフを切り替えることで、爆発を強制的に再開させることができます。これは、パラメータを調整しながらテストできる優れた方法です。

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    パラメータ

    説明

    Collide_GeometryCollection, Collide_PhysicsAsset, Collide_StaticMesh

    これらのデータ インターフェースを使用して、シミュレーションに影響を及ぼすアクタをレベルに追加します。

    DirectionalLight1, DirectionalLight2

    最大 2 つのディレクショナル ライトをシステムにリンクします。このように、レベル内の既存のライトを使用して、シミュレーションをライティングすることができます。

    これらを空白にすると、デフォルト値が設定されます。

    ResolutionMaxAxis

    シミュレーションの解像度を設定します。メモリとパフォーマンスを維持するために、このパラメータをできる限り小さい値に設定します。

    ShowOverlays

    システムの境界のオン/オフを切り替えます。

    SourceOffset

    システムのバウンディング ボックス内に爆発を配置します。デフォルトでは、これはその領域の中央に設定されています。

    WorldSpaceSize

    シミュレーションのバウンディング ボックスのサイズを変更します。

  3. WorldSpaceSize を「300」、「300」、「600」に設定します。

  4. 爆発をオブジェクトと相互作用させる方法を示すために、シーンにシンプルな球体を追加して、爆発の上に配置します。コンテンツのクイック追加 ボタンをクリックし、[Shapes (形状)] > [Sphere (球体)] を選択します。

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  5. 球体を爆発の上 (ただし、バウンディング ボックス内) に移動します。

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  6. シミュレーションのピクセレーションを軽減するには、解像度を上げる必要があります。[Simulationシミュレーション] を選択して、[Details] パネルの[Override Parameters] セクションで、ResolutionMaxAxis を「300」に調整します。

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  7. 次に、この球体にタグを追加して、コライダー オブジェクトであることをレベルに示す必要があります。

    • [Sphere] をクリックして、選択します。

    • [Details] パネルで、「tag」を検索します。

    • [Actor (アクタ)] セクションにある [Advanced (アドバンスド)] > [Tags (タグ)]プラス (+) ボタンをクリックして、新しいタグを追加します。

    • タグの名前に「collider」と入力します。これで爆発が球体と衝突するようになりました。

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4 - 爆発の外観を調整する

次に、爆発の外観を細かく調整します。

  1. [Content Drawer]Niagara システム をダブルクリックして、Niagara エディタ で開きます。

  2. [Preview (プレビュー)] パネルで爆発が再生されています。[System Overview (システム概要)]** では、2 つのエミッタが設定されています。すぐに表示されない場合は、F キーをクリックしてエミッタをウィンドウに合わせます。

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  3. 左側のエミッタ ParticleSourceEmitter は、シミュレーションに値を挿入します。右側のエミッタ Grid3D_Gas_CONTROLS_Emitter は、コントロール エミッタとして知られています。これは、外観を調整するために使用する主要なエミッタです。[Emitter Summary (エミッタの概要)] をクリックすると、調整可能なパラメータが表示されます。

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    Shift キーを押しながらセクションのヘッダの左側にある三角形をクリックすると、すべてのセクションを折りたたむことができます。

  4. まず、[Dissipation (消散)] の値を調整します。[Dissipation] は、時間の経過とともにデータがどの程度迅速に減衰するかを定義します。数値が大きいほど、データがゼロまで下がる速度が速くなります。数値が小さいほど、より長く値が維持されます。バーストなどの比較的短時間の爆発では、以下の値に設定します。

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    パラメータ

    Density Dissipation

    3.0

    Temperature Dissipation

    1.5

    Velocity Dissipation

    0.8

  5. 次に、浮力の値を調整します。このシミュレーションでは、温度による浮力でシミュレーションを上昇させます。密度による浮力は、シミュレーションを下降させます。密度または温度、あるいはその両方の値を調整することで、シミュレーションに速度を追加することができます。重力 の方向を変えると、浮力はその新しい方向に合わせて変わります。爆発をより迅速に上昇させるには、Temperature Buoyancy の値を「3.5」に変更します。

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  6. 外観を仕上げるため、[Render (レンダリング)] セクションのパラメータを調整します。デフォルトでは、Render DensityLinear に設定されています。つまり、Render Density Range で定義された値が、オパシティ「0.0」から始まり、レンダリング時にオパシティ「1.0」まで上昇します。Render Density Gain 値を追加することで、全体のオパシティを変更することができます。この例では、「0.5」に設定します。

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    デフォルトでは、黒体曲線を使用して、黒から赤、オレンジ、そして白へと色が遷移します。この黒体曲線は、物理的に妥当なマッピングで、リアルな外観を実現します。これは、異なる温度で高温の黒体から放射される光の波長の色に基づいています。

  7. Render TemperatureCurve に変更します。このプロパティでは、色に関する独自のカスタム値を指定できます。

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  8. Render Temperature CurveCurve の順に展開します。色を自由に調整し、希望する外観を実現します。

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  9. 外観に満足できたら、保存 して、Niagara システムを閉じます。これで、レベル エディタ で、調整した爆発がシーンに表示されます。

最終結果

最終結果は次のようになります。

The final result of the Niagara Fluids quickstart.

参考文献

調整可能なパラメータについて引き続き学習するには、「Niagara Fluids リファレンス ガイド」を参照してください。

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