Epic Games は Autodesk と提携し、Unreal Engine を ShotGrid の製品管理システムに統合しました。ユーザーは Unreal Editor を ShotGrid コンテンツ パイプラインの中心的な要素として、使用できるようになりました。つまり、ShotGrid のアセットを読み込んで Unreal Editor で作業することができます。また、Unreal Engine プロジェクトのアセットとアクタを ShotGrid にパブリッシュし、組織内の他の人と共同で作業できます。
ShotGrid を初めてご利用の方は、機能に関するページ と「ShotGrid ヘルプ センター」をご覧ください。
ShotGrid と統合したデスクトップ アプリケーションを使用したことがない場合は、「統合ユーザ ガイド」をご一読ください。チームが別々のコンテンツ制作ツール間で連携するためのワークフローと、アプリケーションに関する何点かの基本事項について理解することができます。
この統合には ShotGrid Pipeline Toolkit の基本機能がすべて含まれていますが、本格的な制作への使用を想定していません。また、Unreal Engine のコンテンツを扱うためのあらゆるニーズを満たす、完全なパイプラインでもありません。私たちはこの統合について、今後、ユーザーのフィードバックに基づき改善していこうと考えています。現時点では、ShotGrid をすでに使用している (または使用を検討している) 場合や、経験豊富なパイプライン デベロッパーがその経験の上に築くベースとして、この統合が参考になります。
Unreal Engine プロジェクトを設定する
すべての Unreal Engine プロジェクトは ShotGrid で動作します。ただし、まずはプロジェクトで ShotGrid プラグインを有効にする必要があります。
Unreal Editor のメイン メニューから、[Edit (編集)] - [Plugins (プラグイン)] を選択して [Plugins] ウィンドウを開きます。
[Editor (エディタ)] セクションで ShotGrid Plugin を見つけて、チェックボックスを オンにして有効 にします。
プロンプトが表示されたら、プロジェクトを再起動します。
Unreal Editor の UI は、この時点では以前と変化はありません。ShotGrid Desktop アプリケーションから Unreal Editor を起動する方法については、次のセクションを参照してください。
ShotGrid プラグインを有効にすると、プロジェクトの Python Editor Script Plugin も有効になります。このプラグインを有効にすると、Unreal Editor で Python コードを実行してコンテンツを操作することができます。詳細は、「Python を使用したエディタのスクリプティング」を参照してください。
Unreal Editor を起動する
セッションで ShotGrid の統合をアクティブにするには、ShotGrid Desktop アプリケーションから Unreal Editor を起動する必要があります。
Web で ShotGrid を使用したことがない場合は、「ShotGrid プロジェクトを設定する」を参照してください。
ShotGrid Desktop を起動し、所属する組織の ShotGrid サイトに、自分のアカウントでログインします。
Unreal Editor で動作するように設定した ShotGrid プロジェクトを開きます。
ShotGrid Desktop はコンピュータに Unreal Engine がインストールされているかどうかスキャンし、[Apps] ページに次のようなショートカットを作成します。
これらのショートカットの1つをクリックします。
Unreal のプロジェクト ブラウザ で、すでに ShotGrid プラグインが有効になっているプロジェクトを選択して [Open (開く)] をクリックします。
Shotgun のメニュー
Unreal Editor が ShotGrid プロジェクトで実行されている場合、メイン ツールバーには ShotGrid のメニューが表示されます。
また、コンテンツ ブラウザ の アセット を右クリックして、同じメニューを開くこともできます。
ShotGrid 統合のいくつかの要素はコンテキストに対応しているため、選択項目に基づいて追加機能が提供されます。
オプション |
説明 |
---|---|
Toggle Debug Logging |
ShotGrid 統合が、デバッグ メッセージをアウトプット ログおよびディスク上のログ ファイルに書き込むかどうかを決定します。後述の「デバッグ ログ」を参照してください。 |
Open Log Folder |
コンピュータ上の、Shotgun ログ ファイルがある場所を開きます。 |
Jump to Shotgun |
現在の Shotgun プロジェクトをシステムのデフォルトWeb ブラウザで開きます。 |
Work Area Info... |
Shotgun の Your Current Work Area ツールを開きます。それにより、実行中の現行プロジェクト、環境設定、ツールキットアプリを表示できます。詳細については、『ShotGrid のドキュメント』を参照してください。 |
Load... |
ShotGrid の Loader ツールを開きます。後述の「ShotGrid から Unreal Editor にコンテンツをロードする」を参照してください。 |
Publish... |
Shotgun の Publish ツールを開きます。後述の「Unreal から ShotGrid へコンテンツをパブリッシュする」を参照してください。通常、このツールを開くには、パブリッシュするアセットまたはアクタを右クリックします。このパネルをツールバーから開く場合、アセットやアクタを Unreal セッションからドラッグ&ドロップすることはできません。 |
Shotgun Panel... |
ShotGrid Panel ツールを開きます。このツールを使用すると、Unreal Editor を閉じることなく ShotGrid プロジェクトで発生しているすべてのアクティビティを表示できます。詳細については、ShotGrid のドキュメント を参照してください。 |
ShotGrid から Unreal Editor にコンテンツをロードする
ShotGrid Toolkit には、Unreal Editor で使用することができる Loader アプリケーションが含まれています。これにより、ShotGrid にパブリッシュされたコンテンツを Unreal プロジェクトにインポートすることができます。
Loader アプリケーションを起動するには、ShotGrid のメニューで [Load...] を選択します。
Loader では、ShotGrid プロジェクトにパブリッシュされた、または ShotGrid のタスクに関連するすべてのアセットのコレクションを参照することができます。
インポートするアセットを 1 つ以上選択し、コンテンツ ブラウザにインポートします。インポートするには、アセットを右クリックしてコンテキスト メニューから [Import into Content Browser (コンテンツ ブラウザにインポート)] を選択するか、選択したアセットの [Actions (アクション)] ボタンをクリックして [Import into Content Browser] を選択します。
現在 Unreal 統合では、ShotGrid からの FBX ファイルのインポートをサポートしています。この統合はビルトインの FBX インポート パイプラインを使用して、FBX をスタティック メッシュに変換します。
ShotGrid Toolkit のテンプレート システム を使用すると、プロダクション追跡データベースのメタデータに基づいて、インポートしたパブリッシュ済みのコンテンツを Unreal Editor のコンテンツ ブラウザ内のフォルダに整理することができます。これにより、ShotGrid のデータを活用し、プロジェクト内の命名規則のベスト プラクティスを自動化することができます。
Loader アプリケーションの使用方法の詳細については、「ShotGrid 統合ユーザ ガイド」を参照してください。
Unreal Editor から Shotgun へコンテンツをパブリッシュする
ShotGrid Toolkit には、Publish アプリケーションが含まれています。このアプリケーションは Unreal Editor で使用することができ、Unreal Editor で作成または変更したコンテンツを ShotGrid プロジェクトにエクスポートすることができます。Unreal Editor や他のアプリケーションで作業しているユーザーは、独自の ShotGrid Loader アプリケーションを使用してそのコンテンツをインポートし、下流で処理することができます。また、ShotGrid Web アプリケーション内の Unreal Editor で行った作業を、組織内の他のメンバーが確認することもできます。
Publish アプリケーションを起動するには、コンテンツ ブラウザでパブリッシュするアセットを右クリックし、ShotGrid のメニューから [Publish...] を選択します。
Publish アプリケーションには、選択したことのあるエクスポート可能なアイテムがすべてリストされます。
現在、Unreal 統合は、次のパブリッシュをサポートしています。
スタティック メッシュ アセット。ビルトイン FBX エクスポータを使用して、ShotGrid に FBX ファイルとしてエクスポートされます。
レベル シーケンス。動画ファイルにレンダリングされ、Shotgun にエクスポートされます。Shotgun Web アプリケーションまたはデスクトップの RV で表示するためです。
Publish アプリでは、パブリッシュする各アンリアル アセットの説明とサムネイルを追加できます。これは、下流のユーザーやレビュアーに、あなたが何をパブリッシュしたかを知らせるのに役立ちます。
パブリッシュされたアセットをすべて設定したら、Publish をクリックしてすべて FBX にエクスポートします。そうすることで、プロジェクトの共有保存場所内の他の Shotgun アプリケーションでそれらを利用できるようになります。
Publish アプリケーションの使用方法の詳細については、「ShotGrid 統合ユーザ ガイド」を参照してください。
Maya のコンテンツをパブリッシュして Unreal でレンダリングする
tk-config-unrealbasic
パイプライン コンフィギュレーションには、Maya 用の Publish フックが含まれています。これにより、トリガーされると自動的に次のアクションを実行する完全な Maya から Unreal へ、そして ShotGrid へのアセット レビュー ワークフローが提供されます。
Maya からモデルを FBX ファイルとしてエクスポートします。
エクスポートした FBX を ShotGrid データベースとディスクにパブリッシュします。
FBX ファイルをターンテーブルの Unreal Editor テンプレート プロジェクトにインポートします。
Unreal Editor で ムービー レンダリング キュー を使用してモデルのリアルタイム ターンテーブル レンダリングを実行します。
レビュー用にレンダリングを ShotGrid にアップロードします。
アセット レビューの要件のニーズを満たすように Unreal Editor テンプレート プロジェクトをカスタマイズすることができます。
デバッグ ロギング
ShotGrid 統合は、あらゆるメッセージを Unreal Editor の [Output Log (アウトプットログ)] に記録します。これらのメッセージは、LogPython
カテゴリで次のように記録されます。
また、同じメッセージをプラットフォームの「ShotGrid ログ フォルダ」にある「tk-unreal.log
ファイルおよび tk-desktop.log
」ファイルにも記録します。ShotGrid のメニューから [Open Log Folder (ログ フォルダを開く)] を選択すると、いつでもこのフォルダに直接移動することができます。
これらのログ メッセージは、「統合」が実行しているタスクを監視し、問題や予期せぬ動作を診断するのに役立ちます。ただし、デフォルトでは、メッセージを最も詳細なレベルのログとして記録します。出力ログとして出すメッセージ数を減らしたい場合は、Shotgun のメニューの [Toggle Debug Logging] を選択して、ロギングを無効にできます。