ShotGrid プロジェクトを Unreal Engine 5 で使用するための設定プロセスは、Autodesk Maya や 3ds Max、Foundry の Nuke など、コンテンツ パイプラインに含まれる他のアプリケーションのプロセスと似ています。ここでは「ツールキット エンジン」を使用するよう ShotGrid プロジェクトを変更します。ツールキット エンジンとは、ShotGrid プロジェクトに Unreal Engine を認識させ、ShotGrid ツールとワークフローを Unreal Editor のインターフェースに統合するよう設計されたツールとスクリプトのコレクションです。
このページに記載されているコンフィギュレーションは、Unreal Engine を使用するそれぞれの ShotGrid プロジェクトで一度だけ行う必要があり、通常は ShotGrid の管理者によって行われます。今までに ShotGrid プロジェクトを設定し、他のコンテンツ制作ツールと統合する設定を行ったことがあれば、この一連の流れはご存知かと思いますが、そうでない場合は次の資料を参照してください。
統合ユーザー ガイド - ShotGrid の統合方法についての概要を説明します。
統合管理ガイド - パイプライン コンフィギュレーションの詳細について説明します。
始める前に
GitHub の tk-config-unrealbasic リポジトリにある設定済みのプロジェクト コンフィギュレーションを使用することをお勧めします。このコンフィギュレーションでは、Unreal の統合を構成する要素を使って基本的な ShotGrid ツールキット コンフィグを拡張します。また、tk-config-unreal リポジトリには 2 つ目のサンプル プロジェクト コンフィギュレーションも用意されており、これは ShotGrid の default2 コンフィグと同等のものです。
GitHub からこのコンフィギュレーションを使用するには、コンピュータに Git をインストールする必要があります。Git をまだインストールしていない場合は、ここからダウンロードしてください。
サイトの 「Apps (アプリ)」 メニューから ShotGrid Desktop アプリケーションをダウンロードしてインストールします。
1 - Unreal Engine ソフトウェアを ShotGrid に追加する
このステップでは、Unreal Engine 統合を組織の新しいソフトウェアとして追加します。
ウェブ ブラウザで組織の ShotGrid URL にログインし、右上のユーザー メニューから 「Software (ソフトウェア)」 を選択します。
「Software」 ページの 「Add Software (ソフトウェアを追加)」 をクリックします。
「Software Name (ソフトウェア名)」 を「Unreal Engine」に設定し、「Engine (エンジン)」 を「tk-unreal」に設定します。
「Create Software (ソフトウェアを作成)」 をクリックします。 「Software」 ページに戻ると、Unreal Engine のリストに新しいエントリが表示されます。
最終結果
ShotGrid が Unreal Engine 統合を認識するようになりました。次のセクションの各ステップに従い、組織のあらゆる ShotGrid プロジェクトで Unreal Editor を使用できるようにします。
2 - ShotGrid プロジェクトを設定する
このステップでは、パイプライン コンフィギュレーション を ShotGrid プロジェクトに追加し、それを 分散コンフィギュレーション を使ってデプロイします。これによってコンフィギュレーションがプロジェクトのメンバー全員に共有され、誰もが ShotGrid ウェブサイトにアクセスできるようになります。また、必要に応じてディスク上で 一元化されたコンフィギュレーション を設定することもできます。この方法については ShotGrid のドキュメントを参照してください。
パイプライン コンフィギュレーションを ShotGrid プロジェクトに追加するには、次のステップに従います。
GitHub から tk-config-unrealbasic の最新リリース版 を .zip 形式でダウンロードします。
ShotGrid サイトでプロジェクトを開き、「Other (その他)」 > 「Pipeline Configurations (パイプライン コンフィギュレーション)」 に移動します。
「Pipeline Configurations」 ページで 「Add Pipeline Configuration (パイプライン コンフィギュレーションを追加)」 をクリックします。
「Config Name (コンフィグ名)」 を「Primary」に設定し、「Plugin Ids (プラグイン ID)」 を「basic.*」に設定します。
「Create Pipeline Configuration (パイプライン コンフィギュレーションを作成)」 をクリックします。「Pipeline Configurations」 ページに戻ると、リストに新しい Primary エントリが表示されます。
「Uploaded Config (アップロードされたコンフィグ)」 フィールドをクリックして 「Upload File (ファイルをアップロード)」 を選択します。ここで、GitHub からダウンロードした .zip ファイルを選択します。
最終結果
ShotGrid プロジェクトで Unreal Engine 統合を使用する準備が整いました。アップロードしたパイプライン コンフィギュレーションがそれぞれのユーザーによってこのサイトから自動的にダウンロードされ、ShotGrid Desktop によってインストールされます。.zip ファイル内のコンフィギュレーション ファイルに対する将来のアップデートは、アップロードされたコンフィギュレーションを管理者が変更する際に検知され、各ユーザー向けに更新されます。
3 - ShotGrid プロジェクト コンフィギュレーションを設定する
このステップでは、パイプライン コンフィギュレーションを ShotGrid Desktop にインストールし、ShotGrid を認識する Unreal Engine のインスタンスを起動します。
パイプライン コンフィギュレーションをインストールするには、次のステップに従います。
ShotGrid Desktop を起動して、ShotGrid ウェブサイトでアップロードしたパイプライン コンフィギュレーションの対象となるプロジェクトをクリックします。
プロジェクトをクリックすると、アップロードしたパイプライン コンフィギュレーションが検出されて、必要なすべての ShotGrid コンポーネント (エンジン、アプリ、フレームワーク) とともに GitHub からダウンロードされます。
最終結果
プロジェクトの設定が完了すると ShotGrid Desktop によってコンピュータがスキャンされ、Unreal Engine のインストールが検出されて、プロジェクトの「Apps」ページに表示されます。アイコンをクリックして利用可能な最新版を起動するか、ドロップダウンを使って特定のバージョンを選択します。
Unreal Engine を ShotGrid Desktop から起動して、ShotGrid プラグインが有効な Unreal Engine プロジェクトを開くと、「Using Unreal Engine with Autodesk ShotGrid (Autodesk ShotGrid で Unreal Engine を使用する)」のページで説明されているとおりに ShotGrid 統合を使用できます。
次のステップ
プロジェクト向けにツールキット コンフィギュレーションをさらに拡張する方法については、Autodesk の『最初のプロジェクトの作成後』ドキュメントを参照してください。
ShotGrid でのプロジェクト コンフィギュレーションの管理方法については、Autodesk の『設定のステージングとロールアウト』ドキュメントを参照してください。
Unreal プロジェクト コンフィギュレーションの設定については、tk-config-unreal-basic リポジトリを参照してください。
Unreal ツールキット エンジンで使用および公開する Python フックなど、Unreal ツールキット エンジンの実装について詳しくは、tk-unreal リポジトリを参照してください。