IK リグ を使用して、さまざまな スケルタルメッシュ の間でアニメーション リターゲティングを作成できます。これは、任意で IK を使って正確な手または足の接触点を維持しながら、さまざまな数のボーン、ボーン名、方向を持つスケルトン間でアニメーションを転送できるという点で、Unreal Engine の従来の アニメーション リターゲティング 機能とは異なるものです。
アニメーションのリターゲティングは、Unreal Engine の外部で新しいアニメーションを作成および管理することなく、複数の異なるスケルトン間でアニメーション データを共有する手段です。
このページでは、IK リターゲッタ の概要について説明します。
前提条件
リターゲティング プロセスを評価するための 2 つの異なるスケルタルメッシュがプロジェクト内にある。
IK リグ アセットが作成されており、それらでリターゲティング チェーンが定義されている。この方法については、「IK リグによる二足歩行キャラクターのリターゲティング」ページを参照してください。
作成と概要
IK リターゲッタを作成するには、コンテンツ ブラウザにある [+ Add (+ 追加)] をクリックして、[Animation (アニメーション)] > [IK Rig (IK リグ)] > [IK Retargeter (IK リターゲッタ)] を選択します。表示されるダイアログ ウィンドウで、アニメーションをリターゲティングする元の IK リグを選択します。選択したら、IK リターゲッタ アセット に名前を付けて開きます。
IK リターゲッタには以下のツールとオプションがあります。
リターゲティング ポーズ。ソースまたはターゲット キャラクターのいずれかのベース リターゲティング ポーズを編集、保存、インポートできます。
ビューポート (Viewport)。リターゲティングされているソースおよびターゲット キャラクターをプレビューしてデバッグできます。
[Details (詳細)] パネル。選択したアイテムのプロパティ、または他のモードが有効になった際にそのプロパティが表示されます。
階層。いずれかのキャラクターのボーンとその割り当てられたチェーンのフィルタ可能なリストが表示されます。
[Retarget Output Log (リターゲティング アウトプット ログ)]。IK リターゲッタの現在の状態を示すデバッグ情報、警告、エラーが表示されます。
[Chain Mapping (チェーン マッピング)]。ターゲット チェーンをソース チェーンにマッピングする際に使用します。リターゲティングされたアニメーションの プレビューとエクスポート には アセット ブラウザ を使用します。
リターゲティング チェーン
リターゲティング プロセスで転送する手足および他の付属要素については、ソースとターゲットの両方の IK リグで定義する必要があります。このプロセスは、Autodesk MotionBuilder や Maya などの他のアプリケーションにおけるリグの「キャラクター化」に似ています。主な違いは、個々の ボーン ではなくジョイント チェーンで定義する点です。そうすることで、ボーン構造が大きく異なるキャラクターのリターゲティングがより柔軟になります。
たとえば、ターゲット キャラクターのアーム ジョイント数がソースより多い場合でも、ボーンの数にかかわらずアーム チェーン全体を定義しているため、リターゲティング動作は正しく機能します。
ソースのアーム チェーン。
ターゲットのアーム チェーン。
チェーンの作成
リターゲティング チェーンは IK リグ エディタ で作成します。チェーンを作成するには、両方のキャラクターの IK リグ アセットを開いて [IK Retargeting (IK リターゲティング)] パネルに移動して、次のステップを実行します。
[+ Add New Chain (+ 新しいチェーンを追加)] をクリックします。
[Add New Retarget Chain (新規リターゲティング チェーンを追加)] ダイアログ ウィンドウで [Chain Name (チェーン名)] が適切に設定されていることを確認し、[OK] をクリックします。ほとんどの場合、この値は IK リグによってその 共通チェーン名 のリストから自動的に割り当てられます。
[Add Goal to New Chain (新しいチェーンに目標を追加)] ダイアログ ウィンドウで [No Goal (目標なし)] を選択します。通常は、リターゲティングで 速度プランティング や 歩幅ワープ、または ソースへのブレンド といった追加の IK 調整が必要にならない限り、IK 目標 を追加する必要はありません。
目的とするチェーン内のすべての ボーン を個別に選択し、[Hierarchy] パネルでそれらを右クリックして [New Retarget Chain from Selected Bones (選択ボーンからリターゲティング チェーンを新規作成)] を選択することでチェーンを作成することもできます。
チェーンのプロパティと名前
チェーンでは以下のパラメータを設定する必要があります。
名称 |
説明 |
---|---|
Chain Name (チェーン名) |
このチェーンの名前。任意の名前にすることができますが、他の IK リグに含まれる目的のリターゲティング チェーンと一致している必要があります。 チェーン名を一致させるプロセスは、あいまい な文字列の一致によって定義されます。そのため、各 IK リグの チェーン名 を完全に一致させる必要はありませんが、一致させるように努めることをお勧めします。たとえば、「 |
Start Bone (開始ボーン) |
リターゲティング チェーンの開始ボーン。アームをリターゲティングしている場合、通常はここで上部アームのボーンを選択します。 |
End Bone (終了ボーン) |
リターゲティング チェーンの終了ボーン。アームをリターゲティングしている場合、通常はここで手のボーンを選択します。 |
IK Goal (IK 目標) |
任意で、適切な精度でリターゲティングされない可能性がある手足またはチェーンを安定させるために、ここで IK 目標 を選択することもできます。そのためには、これらの目標の ソルバ も作成する必要があります。これにより、リターゲティング プロセス後にそれらのソルブが実行されます。 |
Chain Name プロパティには、チェーンの作成時に使用する、選択したボーンの名前に応じてデータが自動的に入力されます。システムでは使用されているボーンの共通名が検索されて、選択したボーンに最も一致する名前が選択されます。このマッピング リストは次のとおりです。
チェーン名のマッピング |
検索するボーン名 |
---|---|
Head (頭) |
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Neck (首) |
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Leg (脚) |
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Arm (腕) |
|
Spine (背骨) |
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Jaw (顎) |
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Tail (テール) |
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Thumb (親指) |
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Index (人差し指) |
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Middle (中指) |
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Ring (薬指) |
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Pinky (小指) |
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Root (ルート) |
|
腕や脚などの対称的なチェーンについては、チェーン内の各ボーンの平均的な位置を比較して「Left」または「Right」プレフィックスを割り当てることで、その自動命名機能が定義されます。選択した多くのボーンの位置が X 軸の負の領域にある場合、それらは「Left」となり、正の領域の場合は「Right」になります。また、それらが X 軸の比較的中央にある場合は「Center」として扱われ、プレフィックスは適用されません。
ボーンに対して似たような名前のチェーンを複数作成した場合は、後続のチェーンのそれぞれに数字のサフィックスが適用されます。たとえば、複数の頭を持つクリーチャーをリターゲティングする場合、それらのチェーンはそれぞれ Head_1、Head_2、Head_3 となります。チェーンには手動で自由に名前を付けることができますが、標準的な命名規則を確立して、他の IK リグを使ってすばやくリターゲティングできるようにする上でこの規則は有用です。
チェーンの表示とマッピング
[Chain Mapping (チェーン マッピング)] パネルには、ソース チェーンとターゲット チェーン、およびそれらのマッピング関係が表示されています。[Source Chain (ソース チェーン)] 内にあるドロップダウン メニューを使用して、別のチェーン マッピングを指定することや、不一致を修正することができます。
ビューポートではデフォルトでチェーンが描画され、選択することができます。選択されたチェーンは [Chain Mapping] パネル内で強調表示されます。チェーン デバッグ ビジュアライゼーションは [Details] パネルで編集できます。
リターゲティング ルート
チェーンの定義に加えて リターゲティング ルート も定義する必要があります。通常、これは pelvis (骨盤) または hip (臀部) ボーンになります。これを行うことで、キャラクターのルート モーションが定義されて、比例した方法で転送されるようになります。
リターゲティング ルートは、チェーンと同様に IK リグ エディタで定義します。定義するには、両方のキャラクターの IK リグ アセット を開いて [Hierarchy] パネルに移動し、ボーンを右クリックして [Set Retarget Root (リターゲティング ルートを設定)] を選択します。
完了すると、[Hierarchy] パネルと [IK Retargeting] パネルに、選択したボーンがリターゲティング ルート (Retarget Root) として表示されます。
リターゲティング ポーズ
リターゲティングされているキャラクターの参照ポーズによっては、ベース リターゲティング ポーズ の形でそのポーズの編集が必要になることがあります。通常は、ターゲット キャラクターの参照ポーズがソースと異なっている場合 (A ポーズではなく T ポーズであるなど) に、ポーズを編集する必要があります。こうしたリターゲティング ポーズを一致させておくと、リターゲティングの精度が向上します。
ソース キャラクターの参照ポーズは A ポーズ。
ターゲット キャラクターの参照ポーズは T ポーズ。
参照ポーズの不一致を解決するには、[Hierarchy] パネルにある リターゲティング ポーズ 用の各種ツールを使って、異なるポーズを編集、インポート、またはエクスポートします。
[Source (ソース)] または [Target (ターゲット)] をクリックすると、使用可能なリターゲティング ポーズ ツールと [Hierarchy] パネルの内容が、ソース キャラクターまたはターゲット キャラクターのいずれかに合わせて変わります。ビューポートでボーンの描画が有効になっている場合は、現在選択しているリグがスケルトン上で強調表示されます。
ポーズの作成と編集
リターゲティングしたあらゆるキャラクターの デフォルト ポーズ を編集することは可能ですが、調整が必要な場合は 新しい リターゲティング ポーズを作成することをお勧めします。作成するには、[+ Create (+ 作成)] > [Create New (新規作成)] をクリックし、新しいリターゲティング ポーズに名前を付けて [Ok] をクリックします。
次に、[Current Retarget Pose (現在のリターゲティング ポーズ)] が先ほど作成した新しいポーズに設定されていることを確認し、[Edit Mode (編集モード)] を有効にします。これで、ビューポート内でボーンを選択して調整し、ポーズを一致させることができます。作業が完了したら [Edit Mode] を 無効にします。
精度をさらに高めるために、[Details] パネル内でリターゲティング ポーズの数値を調整することもできます。このパネルで「0, 0, 0」の回転値に設定すると、ボーンがその参照ポーズに戻ります。
ポーズのインポートとエクスポート
新しいリターゲティング ポーズを手動で作成するのではなく、ポーズを アニメーション シーケンス または ポーズ アセット からインポートすることもできます。
アニメーション シーケンス からインポートするには、[+ Create] > [Import from Animation Sequence (アニメーション シーケンスからインポート)] をクリックします。表示されるダイアログ ウィンドウで、インポート元のシーケンスを選択して次のパラメータを設定します。
[Sequence Frame (シーケンス フレーム)] - インポートしたポーズの基盤とする、アニメーション シーケンスの特定のフレームを定義します。このデフォルト値は「0」で、アニメーションの最初のフレームが使用されます。
[Pose Name (ポーズ名)] - インポート時にリターゲティング ポーズの名前を定義します。
ポーズ アセット からインポートするには、[+ Create] > [Import from Pose Asset (ポーズ アセットからインポート)] をクリックします。表示されるダイアログ ウィンドウで、インポート元のポーズを選択してドロップダウン メニューをクリックし、使用する特定のポーズ名を設定して [Import Retarget Pose (リターゲティング ポーズをインポート)] を選択します。
また、リターゲティング ポーズを ポーズ アセット としてエクスポートして、プロジェクト内の他の IK リターゲティング アセットと共有することもできます。これを行うには、[+ Create] > [Export Pose Asset (ポーズ アセットをエクスポート)] をクリックし、アセットに名前を付けて [Save (保存)] をクリックします。
その他のワークフロー
リターゲティング ポーズの領域には、リターゲティング ポーズの作成と編集に役立つ以下のツールも含まれています。
名称 |
説明 |
---|---|
Current Retarget Pose (現在のリターゲティング ポーズ) |
ソース キャラクターまたはターゲット キャラクターのいずれかで使用されている現在のリターゲティング ポーズが表示されます。最初にこのリストには [Default Pose (デフォルト ポーズ)] のみが表示されますが、新しいポーズを作成すると他のオプションも表示されます。ドロップダウン メニューをクリックしてさまざまなポーズを選択できます。
|
Run Retargeter (リターゲッタを実行) / Show Retarget Pose (リターゲティング ポーズを表示) |
有効にするとリターゲッタが実行されて、アニメーション シーケンスを使って現在のリターゲティング ポーズの結果をプレビューできます。これを無効にするとリターゲティング ポーズ モードに戻り、必要に応じてさらに微調整を加えることができます。
リターゲティング ポーズ モードが有効になると、それを示すためにビューポートの枠が青色で強調表示されます。 |
Retarget Pose Blend (リターゲティング ポーズのブレンド) |
リターゲティング ポーズに複数の編集を加えた場合などは、それぞれの変更や変更対象のボーンのプレビューが役立つことがあります。プレビューを確認するには、リターゲティング ポーズのブレンド スライダを使用できます。「0」の値では、ポーズがスケルタルメッシュのデフォルト参照ポーズになり、「1」の値では、ポーズが現在のリターゲティング ポーズになります。
|
Reset (リセット) |
[Reset] メニューを使って、リターゲティング ポーズをスケルタルメッシュのデフォルト参照ポーズにリセットできます。以下のオプションから選択できます。
|
Duplicate Current (現在のポーズを複製) |
現在のリターゲティング ポーズを複製できます。[+ Create] > [Duplicate Current] をクリックして新しいポーズに名前を付けます。
|
Rename (名前変更) |
現在のリターゲティング ポーズの名前を変更します。[Rename] をクリックして新しい名前を入力し、[Ok] をクリックします。
|
階層の表示
[Hierarchy] パネルには、有効になっているソース キャラクターまたはターゲット キャラクターのいずれかのスケルタル階層が表示されます。ボーン名は、使用されているチェーンの名前を表示する [Retarget Chain] 列に加えて強調表示することで、そのボーンが リターゲティング チェーン で使用されているかどうかを示します。
ボーン名またはリターゲティング チェーンを検索したり、特定のものをフィルタリングしたりすることができます。
また、フィルタのドロップダウン メニューをクリックして次のフィルタを設定することもできます。
[Hide Bones Not in a Chain (チェーンに含まれていないボーンを非表示)] - チェーン内で使用されていないボーンを非表示にします (IK リターゲッタでそのチェーンが使用されているかどうかにはかかわりません)。
[Hide Bones Not Retargeted (リターゲティングされていないボーンを非表示)] - IK リターゲッタで使用されていないすべてのボーンを非表示にします。
[Hide Retargeted Bones (リターゲティングされたボーンを非表示)] - IK リターゲッタで使用されているボーンを非表示にします。
アニメーションのプレビューとエクスポート
[Asset Browser (アセット ブラウザ)] パネルを使用して、さまざまなアセットのリターゲティング エフェクトをプレビューしてエクスポートできます。アセットをダブルクリックするとそれが再生されます。
ターゲット キャラクターでのリターゲティング結果が納得のいくものになったら、そのアニメーションを、そのキャラクターのスケルトンに対応した アニメーション シーケンス にエクスポートできます。そうするには、エクスポートするアニメーションを [Asset Browser] パネルで選択して [Export Selected Animations (選択したアニメーションをエクスポート)] をクリックします。
表示されるエクスポート ダイアログ ウィンドウでエクスポート フォルダを選択したら、名前の変更に関する次のプロパティを任意で指定できます。
[Add Prefix (プレフィックスを追加)] - 新しいアセット名の前にテキストを追加します。
[Add Suffix (サフィックスを追加)] - 新しいアセット名の後にテキストを追加します。
[Search for (検索)] と [Replace with (置換対象)] - ファイル名に含まれる既存の名前を検索し、指定した名前で置き換えます。検索と置換では、大文字/小文字は区別されません。
[Export (エクスポート)] をクリックして、リターゲティングしたアニメーション シーケンスを保存します。
一括リターゲティング
アニメーション シーケンスやブレンド スペース、アニメーション ブループリントなど、ほとんどの アニメーション アセット は、一括リターゲティング によって コンテンツ ブラウザ からすばやくリターゲティングすることができます。
リターゲティングするアニメーション アセットを コンテンツ ブラウザ 内で選択して右クリックし、[Retarget Animation Assets (アニメーションアセットをリターゲティング)] > [Duplicate and Retarget Animation Assets (アニメーション アセットを複製してリターゲティング)] を選択します。
一括リターゲティングのウィンドウが開きます。ここで、一括プロセスを開始する前に、リターゲティング動作と結果をカスタマイズできます。
ソース スケルタルメッシュとターゲット スケルタルメッシュのプレビュー。これらのパネルは、IK リターゲッタ を指定するまで有効になりません。有効になると、リターゲティング先のキャラクターを変更する場合に、ここでターゲット スケルタルメッシュを変更できます。
ターゲットを IK リターゲッタで定義されているものとまったく異なるスケルトンに変更すると、適切でない結果が生じる場合があります。
ソースおよびターゲットのスケルタルメッシュと、一括リターゲティング プロセスを知らせるための IK リターゲッタ アセット。
出力アセットの名前に新しいプレフィックス モディファイヤとサフィックス モディファイヤを指定し、テキストの検索と置換ができる各種テキスト フィールド。[Old Name (古い名前)] と [New Name (新しい名前)] には、テキスト エントリのプレビューが表示されます。
リターゲティングしたアセットの保存先である出力フォルダ。
[Remap References Assets (参照アセットを再マッピング)] では、他のリターゲティングされたアセットへの参照を含むあらゆるアセット (アニメーション シーケンスを参照するブレンド スペースなど) を、新しく成されてリターゲティングされた結果に再マッピングできます。
これを無効にすると元の参照が維持されて、新しいスケルトンとの互換性が失われたアニメーションを参照するアセットで問題が生じる場合があります。
これを有効にすると、参照されるすべてのアセットをリターゲティングしなかった場合に、参照に関する問題が生じることがあります。
[Retarget (リターゲティング)] をクリックして、一括リターゲティング プロセスを開始します。
リターゲッタのプロパティと設定
エディタ設定
何も選択していない場合の IK リターゲッタの [Details] パネルには、以下のプロパティが含まれます。
名称 |
説明 |
---|---|
Source IKRig Asset |
アニメーションのコピー元であるソース IK リグ。 |
Source Preview Mesh |
ソース スケルタルメッシュ。これを変更すると、IK リターゲティング システムでは、IK リグを異なるメッシュおよびスケルトンと互換可能にするために、名前のマッチングを使用します。 |
Target IKRig Asset |
アニメーションのコピー先であるターゲット IK リグ。 |
Target Preview Mesh |
ターゲットスケルタルメッシュ。これを変更すると、IK リターゲティング システムでは、提供したスケルトンと比率に IK リグを合わせるために、名前のマッチングを使用します。非互換性については、[Retarget Output Log (リターゲティング アウトプット ログ)] に警告またはエラーとして表示されます。 |
Target Mesh Offset |
ターゲット スケルタルメッシュをソースからオフセットするために、ターゲット スケルタルメッシュに適用できる位置オフセット。これは、両方のキャラクターをプレビューする場合や、ターゲット キャラクターが巨大で、より大きなオフセットを必要とする場合に便利です。
|
Target Mesh Scale |
ターゲット キャラクターのスケールの増減に使用できる、プレビュー スケールのモディファイヤ。ソースと比べてターゲットが非常に小さい、または大きい場合に、この値を変更して見やすいようにサイズを近づけることができるので便利です。
|
Source Mesh Offset |
Target Mesh Offset と同様に、この位置オフセットをソース スケルタルメッシュに適用し、そのソース スケルタルメッシュをターゲットからオフセットできます。 |
Debug Draw |
ビューポート内で、ターゲット キャラクターのチェーンとルート デバッグ ビジュアル要素の描画を有効にします。
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Draw Final Goals |
ターゲット キャラクターのチェーンで使用される IK 目標の描画を有効にします。
|
Draw Source Locations |
ソース キャラクターで使用される IK 目標の描画を有効にします。 |
Chain Draw Size |
チェーンのサイズとビューポートに描かれる IK 目標を制御します。 |
Chain Draw Thickness |
チェーンを示す線の太さと、ビューポートに描かれる IK 目標を制御します。 |
グローバル設定
[Chain Mapping] パネルの [Global Settings (グローバル設定)] をクリックすると、[Stride Warping (歩幅ワープ)] の各機能など、IK リターゲッタに対する追加の設定項目が表示されます。
名称 |
説明 |
---|---|
Enable Root |
ターゲット IK リグで定義されているルート ボーンの平行移動を有効にします。ルートのリターゲティング動作をデバッグする場合以外は、これを無効にしないでください。 |
Enable FK |
すべてのボーン チェーンのリターゲティングを有効にします。ボーン チェーンのリターゲティング動作をデバッグする場合以外は、これを無効にしないでください。 |
Enable IK |
IK 目標をリターゲティング チェーンで使用している場合に、IK リターゲティング パスを有効にします。IK のリターゲティング動作をデバッグする場合以外は、これを無効にしないでください。 |
Stride Warping |
歩幅ワープ の機能が有効になり、リターゲティングしたアニメーションの歩幅の長さや幅、広がりを操作できるようになります。歩幅ワープを利用するには、リターゲティングに IK 目標を使用してキャラクターを設定しておく必要があります。 |
Forward Direction |
ワールド空間におけるキャラクターの向き (方向)。ほとんどの場合は「Y」です。 |
Direction Source |
時間の経過とともにキャラクターの顔の向きをおおよそ示す「最適な」グローバル回転を定義するために使用するソース。次のオプションがあります。
|
Direction Chain |
Direction Source を Chain に設定している場合は、このプロパティを使って、キャラクターの前方の向きを定義するための支援として使用するチェーンを指定できます。 |
Warp Forwards |
IK 目標を前方方向に沿ってワープします。この値を「1」よりも低く設定すると歩幅が小さくなり、「1」よりも高く設定すると歩幅の長さが大きくなります。
|
Warp Splay |
キャラクターの全体的な姿勢をワープします。この値を「1」より低く設定すると各 IK 目標が平均的な位置にまとめられ、「1」よりも高く設定すると IK 目標がそれぞれ外側にプッシュされます。
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Sideways Offset |
キャラクターの横方向の姿勢をワープします。この値を「0」より低く設定すると各 IK 目標が前方方向に対して垂直にまとめられ、「0」よりも高く設定すると IK 目標がそれぞれ外側にプッシュされます。
|
ルート設定
[Chain Mapping] パネルの [Root Settings (ルート設定)] をクリックするか、ビューポート内でルートを選択すると、IK リターゲッタの リターゲティング ルート 設定が表示されます。
名称 |
説明 |
---|---|
Rotation / Translation Alpha |
リターゲティング ルートのアニメーションを、リターゲティング ポーズ (0) と受信リターゲティング ソース (1) との間でブレンドします。 |
Translation Offset |
コンポーネント空間平行移動オフセットをリターゲティング ルートに適用します。 |
Rotation Offset |
ローカル空間回転オフセットをリターゲティング ルートに適用します。 |
Scale Horizontal / Vertical |
リターゲティング ルートの動きを水平方向または垂直方向のいずれかにスケーリングします。これを IK 目標 と Translation Offset と組み合わせて使用することで、リターゲティングしたキャラクターで装飾された動きや減少する動きを作成することができます。
|
Blend to Source |
リターゲティング ルートの平行移動を、そのリターゲティングされた位置 (0) と正確なソース位置 (1) との間でブレンドします。このプロパティは、他のリターゲティング ツールに装備されている「リーチ」機能に似たものです。 |
Blend to Source Weights |
Blend to Source に向けた軸ごとのブレンド制御乗数。 |
Affect IK Horizontal / Vertical |
IK 目標 を使用している場合、これらのスライダでは、ルートが水平または垂直の軸に沿って変更された際に、すべての IK 目標を移動させるかどうかを制御します。「0」の値では IK 目標がそのリターゲティングされた位置に維持され、「1」の値では IK 目標が変更されたルート トランスフォームに相対して移動されます。 |
チェーン設定
IK 目標 または チェーン を選択すると、チェーン特有のプロパティが [Details] パネルに表示されます。
名称 |
説明 |
---|---|
Source Chain |
この IK 目標に割り当てられたソース チェーン。これを変更すると、[Chain Mapping] パネルの [Source Chain] を変更した場合と同じ効果を得られます。 |
FK |
回転と平行移動を使ってソース キャラクターからチェーンの形状をコピーする操作が有効になります。 |
Rotation Mode |
回転をソース チェーンからターゲット チェーンへとコピーする方法を定義します。次のオプションがあります。
|
Rotation Alpha |
FK 回転コピーの量をブレンドします。 |
Translation Mode |
平行移動をソース チェーンからターゲット チェーンに含まれるすべてのボーンへとコピーする方法を定義します次のオプションがあります。
|
Translation Alpha |
FK 平行移動コピーの量をブレンドします。 |
Pole Vector Matching |
チェーンをその長さに沿ってねじることで、ターゲット チェーンの回転角をソース チェーンにブレンドします。これによって終了ボーンの位置が変わることはありません。 |
Pole Vector Offset |
Pole Vector Offset が「1」に設定されている場合は、このプロパティを使って角度オフセット (度単位) をチェーンの回転角に適用し、実質的にチェーンのねじれを制御することができます。 |
IK |
このチェーンの編集に IK 目標 を使用できるようにします。これを有効にするには、当該の IK リグ アセットでチェーンに IK 目標を関連付ける必要があります。 |
Blend to Source |
IK 目標の平行移動を、そのリターゲティングされた位置 (0) と正確なソース位置 (1) との間でブレンドします。このプロパティは、他のリターゲティング ツールに装備されている「リーチ」機能に似たものです。 |
Blend to Source Weights |
Blend to Source に向けた軸ごとブレンド乗数。 |
Static Offset |
ワールド空間平行移動オフセットを IK 目標に適用します。 |
Static Local Offset |
ローカル空間平行移動オフセットを IK 目標に適用します。 |
Static Rotation Offset |
ローカル空間回転オフセットを IK 目標に適用します。 |
Extension |
IK 目標をチェーンの方向に沿って移動します。値を高く設定すると距離が長くなり、低く設定するとチェーンのルート ボーンに近づきます。 |
Affected by IK Warping |
この IK 目標が Stride Warping プロパティ の影響を受けるようになります。通常は、脚のチェーンに使用する IK 目標に対してはこれを有効にしますが、その他すべてのものについては無効にします。 |
Speed Planting |
この IK 目標で Speed Planting プロパティを使用できるようにします。 |
Speed Curve Name |
速度カーブ データを含む アニメーション カーブ の名前。 |
Speed Threshold |
速度プランティング システムでは移動していると見なされない、ソース ボーンに許可されている最大移動速度。これにより、ソース ボーンの速度がこのしきい値を下回ったときに、ターゲットの IK 目標が移動しなくなります。 |
Unplant Stiffness |
プランティング解除後に IK の位置をスムーズにプルするスプリング モデルの剛性の度合い。これを大きく設定すると、IK 目標がターゲット値に到達する速度が高まります。 |
Unplant Critical Damping |
スプリングに適用する減衰量。この値を「0」に設定すると減衰はなく、「1」に設定すると非常に減衰し、振動がなくなります。 |
変更された設定を含むチェーンは、[Chain Mapping] パネル内でそのように示されます。