PolyModel (ポリゴン モデル) カテゴリ

PolyGroup (ポリゴングループ) を使用してメッシュを編集するためのモデリング ツールの概要

メッシュをインポートする場合もエンジン内で作成する場合も、ジオメトリの編集が必要になることがあります。[Modeling Mode (モデリング モード)][PolyModel (ポリゴン モデル)] カテゴリは、きめ細かなメッシュの編集を行うためのツールで構成されています。これらのツールは、次のことに役立ちます。

  • 低ポリゴン モデリング。

  • ハードサーフェス モデリング。

  • レベルのブロックアウト。

これらのツールのうち、PolyEd (ポリゴングループ編集) と PolyDef (ポリゴングループ変形) の 2 つは、メッシュのポリゴングループを使用して編集を行います。

PolyModel Tools

PolyModel ツール

ポリゴングループを理解する

ポリゴングループ (PolyGroup) とは一連のグループ化されたトライアングルを指します。このグループは、次のものに利用できます。

  • UV レイアウト。

  • マテリアルの構成。

  • モデリングと変形。

  • 従来のボックス モデリング。

ポリゴングループは、[Shapes (形状)] カテゴリのメッシュ上に自動的に生成されます。GrpPnt (ポリゴングループ ペイント)、GrpGen (ポリゴングループ生成)、または TriSel (トライアングル選択) ツールを使用して作成することもできます。

PolyModel ツールの利用を開始する前に、ポリゴングループを理解する のドキュメントを確認し、ポリゴングループの概要と作成方法の詳細をご覧になることをお勧めします。

PolyModel ツールを使用する

ポリゴングループ編集

PolyEd (ポリゴングループ編集) ツールには、ポリゴングループを使用してメッシュを編集するための一連の操作が揃っています。押し出しベベル結合、および ブリッジ を利用できます。また、構造化されたポリゴングループにのみ機能する、エッジループの挿入 やエッジ ループ/リングの選択などの操作もあります。

これらのツールのすべてを、マージ (グループ) や グループによる単純化 などのポリゴングループ固有の操作と組み合わせると、3ds Max、Blender、Maya などのデジタル コンテンツ制作 (DCC) ソフトウェアと一般的に関連性がある低ポリゴンのワークフローを作成できます。

ポリゴングループ情報が含まれないメッシュは、このツールで使用することはできません。

[Selection Filter (選択フィルタ)] を使用すると、選択可能にするメッシュのコンポーネントを制御できます。

Select vertices

Select edges

Select faces.

Select edge loops.

Select a ring of edges

Select vertices (頂点を選択)

Select edges (エッジを選択)

Select faces (面を選択)

Select edge loops (エッジ ループを選択)

Select a ring of edges (エッジのリングを選択)

PolyEd の編集操作は、面編集形状編集エッジ編集 の 3 つのカテゴリに分類されます。

操作

説明

面編集

押し出し

選択した面のセットを移動してつなぎ合わせ、ジオメトリを押し出します。マウスの動きで押し出しの高さと奥行きを制御します。ビューポート内でクリックし、押し出しを完了します。

オフセット

選択した面のセットから、ジオメトリのオフセットを設定します。マウスの動きでオフセットの距離を制御します。ビューポート内でクリックし、オフセットを完了します。

プッシュ プル

面がメッシュを切り取ったり、メッシュ パーツをブリッジしたりできます。

インセット

現在選択している面のセットを挿入します。マウスの動きで挿入距離を制御します。ビューポート内でクリックし、挿入を完了します。

アウトセット

選択している面のセットを外に広げます。マウスの動きでアウトセット距離を制御します。ビューポートでクリックしてアウトセット距離を確認します。

ベベル

選択した面の周りでエッジ ループを傾けます。

削除

選択している面のセットを削除します。Backspace キーおよび Delete キーを使用して削除することもできます。

マージ

選択している面のセットを組み合わせて 1 つにし、新しいポリゴングループを作成します。

面を切り取る

選択している面のセットを切り取ります。ビューポートで 1 回クリックして最初の切り取り頂点を作成し、再度クリックして切断ラインを設定します。

法線を再計算

現在選択している面のセットの法線を再計算します。

反転

現在選択している面のセットの法線と面の向きを反転させます。

再三角化

選択した各面を、再三角化します。

分解

選択した各面を、トライアングルごとに別々のポリゴンに分割します。

切断

選択した面を境界で分割します。

複製

選択した面を境界で複製します。

形状編集

エッジ ループを挿入

メッシュのクワッドにエッジのチェーンを挿入します。非クワッドの面にはエッジは挿入されません。

エッジを挿入

単一の面の既存のエッジまたは頂点を接続するエッジを追加します。

グループによる単純化

共有している直線エッジの頂点を削除してから再度三角測定し、すべてのポリゴン グループを単純化します。

エッジ編集

結合

最初のエッジを 2 番目のエッジに移動させて、選択されたエッジをマージします。

直線化

選択されたポリゴングループ エッジのそれぞれがエンドポイント間の直線のパスに沿うようにします。

穴を塗りつぶす

選択した境界エッジの隣接する穴を塗りつぶします。

ベベル

選択されたエッジを横に傾けて、角度が付いた面で置き換えます。

ブリッジ

選択されたエッジを接続する新しい面を作成します。

多くの操作には、選択時に開く設定の 2 次セットがあります。

PolyEd の使用時には 平面投影 を使用してインタラクティブに UV を設定できます。UV アイランドをスケールするには、カーソルを内側または外側にドラッグします。UV の作成と編集については、「UV カテゴリ」を参照してください。

ポリゴングループ変形

PolyDef ツールは、ポリゴングループを使用して動的にメッシュの形状を変更します。変形は、メッシュを迅速に再形成し、有機的なジオメトリを作成するための効率的な方法です。

変形のタイプは、次の 2 つから選択できます。

  • 線形。選択されたコンポーネントに接続されているポリゴングループのエッジは、まっすぐなままです。

  • スムーズ。選択されたコンポーネントに接続されているポリゴングループのエッジは、スムーズに補間されてカーブになります。

メッシュをトランスフォームするには、選択したコンポーネント (エッジ、面、または頂点) をクリックしたままにします。

メッシュが予期どおりに変形しない場合は、解像度 (トライアングルの数) が低すぎる可能性があります。Remesh ツールを使用すると、再形成ができます。

モデリング モードのさまざまなツールとワークフローのヒントの詳細については、「変形カテゴリ」を参照してください。

キューブ グリッド

CubeGr (キューブ グリッド) ツールは、再配置可能なグリッドを使用してブロックアウト メッシュを作成します。CubeGr を使用すると、新規メッシュを作成したり選択したメッシュを編集したりできます。

プッシュ および プル アクションは、迅速にレベルのプロトタイプを作成する場合に役立ちます。

ホットキー コマンドと組み合わせて操作できるため、CubeGr はブロックアウトのための効率的なツールとなります。グリッドを作成し、そのサイズを調整するためのホットキーを、以下に示します。

ホットキー

説明

クリック

グリッドの選択を行います。

クリック + ドラッグ

行と列の配列を動的に作成します。

Shift + クリック

クリックした最初の位置と 2 番目の位置の間に、行と列の配列を動的に作成します。

Ctrl + E

グリッド サイズを大きくします。

Ctrl + Q

グリッド サイズを小さくします。

Shift + E

選択内容を、順送りで 1 つのグリッド セル分シフトします。

Shift + Q

選択内容を、逆送りで 1 つのグリッド セル分シフトします。

グリッドの選択を完了したら、[Actions (アクション)] ボタンを使用するか、次のホットキーを使用してメッシュを作成できます。

ホットキー

説明

Ctrl + ドラッグ

選択したグリッドからジオメトリをプッシュまたはプルします。

E

選択したグリッドからジオメトリをプルします。

Q

選択したグリッドからプッシュします。

Z

Ctrl + ドラッグまたは E/Q でプッシュまたはプルしたグリッドのコーナーを選択できる コーナー モード を開始します。再度 Z を押すと、変更が適用されます。

グリッドは、グリッド ギズモ (R キーで切り替え) か、Ctrl + ミドル クリックを使用して再配置できます。これにより、ギズモは最も近いセルのコーナーにギズモが移動します。また、[Modeling (モデリング)] パネルで特定の位置や向きを設定したり、作成済みのメッシュのトランスフォームを再初期化したりすることもできます。

ツールのさまざまなホットキーの詳細については、[Modeling] パネルの [Shortcut Info (ショートカット情報)] を参照してください。

メッシュの編集が完了したら、次の 出力タイプ を選択できます。

  • スタティックメッシュ

  • ダイナミック メッシュ

  • ボリューム

出力タイプとそのユース ケースの詳細については、「メッシュを操作する」を参照してください。

メッシュ ブール

MshBool (メッシュ ブール) ツールは、メッシュのペアを減算または加算します。メッシュに迅速にディテールやディスプレイスメント エフェクトを加えるのに役立ちます。

結果のメッシュでは、メッシュが交差する領域を中心としてメッシュが展開されるため、このツールを使用するには 2 つのメッシュが必要です。次の 2 つの処理では、メッシュを選択する順序が重要になります。

  • 最初の選択は A になります。

  • 2 番目の選択は B になります。

操作は、以下の表に示した 4 つから選択できます。

操作

説明

Difference A - B (差分 A - B)

1 つ目のメッシュから 2 つ目のメッシュを減算します。

Difference B - A (差分 B - A)

2 つ目のメッシュから 1 つ目のメッシュを減算します。

Intersection (交差)

オーバーラップしていないジオメトリを減算します。

Union (結合)

両方のメッシュを結合し、自己交差を解決します。

両方のメッシュを選択してツールが有効になると、操作に応じてビューポート内で 1 つまたは 2 つのメッシュをインタラクティブに操作できます。

メッシュの編集が完了したら、以下の表に示す操作により、メッシュの出力を処理する方法を決定できます。

操作

説明

Output Type (出力タイプ)

作成するアクタのタイプを選択します。[Output Object (出力オブジェクト)][New Object (新規オブジェクト)] が選択されている場合にのみ有効です。

Output Object (出力オブジェクト)

新規アクタを作成するか、または選択したメッシュに基づいて出力を行うかを決定します。

On Tool Accept (ツール承諾時)

変更が受け入れられた際に選択済みメッシュに行う処理を決定します。

メッシュ カット

MshCut (メッシュ カット) ツールは、2 つ目のメッシュを使用し、1 つのメッシュを部分に分割します。このツールを使用すると、メッシュをより小さいコンポーネントに分割してディテールを追加することができ、エッジの追加や面の削除といった手動のプロセスが少なくなります。

各メッシュのギズモはビューポートに表示され、カットが動的に変更されます。

MshBool と同様に、以下の選択を行う順序が重要になります。

  • 最初に選択したメッシュは、カットするメッシュになります。

  • 2 番目に選択したメッシュは、カットの境界になります。

MeshCut は、単一カット ツールです。つまり、メッシュで行うカットごとに新しいセッションを開始する必要があります。

細分化

SubDiv (細分化) ツールは、既存のポリゴングループまたはトライアングルを使用してスムーズなサーフェスを作成し、メッシュの解像度を高めます。細分化は、高速でスムーズなサーフェスを生成して鋭いエッジをなくすのに役立ちます。細分化のイテレーション プロセスは、メッシュの詳細度 (LOD) を生み出すための貴重なツールとしても機能します。

No Subdivsion

Subdivsion Level 2

Subdivsion Level 5

細分化レベル 0

細分化レベル 2

細分化レベル 5

レンダリング ツールとして細分化を活用する他の DCC ソフトウェアと異なり、SubDiv は、メッシュに直接細分化を適用 (ジオメトリを変更) します。

[Subdivision Level (細分化レベル)] プロパティを使用し、細分化のイテレーションの回数を設定できます。細分化レベルは、最大トライアングル数に達するとクランプされます。

メッシュの細分化方法は、細分化スキーム によって決定されます。

細分化スキーム

説明

Catmull Clark

ポリゴングループはポリゴンとして解釈され、各ポリゴンは細分化レベルに基づいてクワッドの数に細分化されます。新規に生成された頂点は、このスキームによって定義されたスムーズなサーフェスに配置され、既存のポリゴンのコーナーもこのスムーズなサーフェスに移動されます。

このスキームは、入力ポリゴングループのほとんどがクワッドの場合に最善の成果をもたらしますが、非クワッドの入力の一部も処理できます。

Bilinear (バイリニア)

各ポリゴングループを細分化する点で、Catmull-Clark と類似しています。ただし、既存の頂点はポリゴングループのコーナーに維持され、新しい頂点の位置はポリゴングループのコーナーから線形補間されます。

入力が平面ポリゴングループで構成されている場合は、出力の頂点もこれらのポリゴングループによって定義されている平面に配置されます。

Loop (ループ)

各トライアングルを細分化し、ポリゴングループは無視します。各トライアングルは、細分化レベルに基づいてより多くのトライアングルに細分化されます。新規および既存の頂点は、このスキームによって定義されたスムーズなサーフェスに移動されます。

ポリゴングループの境界エッジが 3 つ未満の場合、細分化スキームはデフォルトで Loop になります。

SubDiv ツールによってメッシュが細分化される場所を視覚化するには、以下を有効にします。

  • Render Groups (グループをレンダリング)。出力のポリゴングループを色付けします。

  • Render Cage (ケージをレンダリング)。元のメッシュのポリゴンの輪郭を再現します。

Render Cage for the Subdivide tool

これらの設定を有効にすると、細分化の入力領域としてツールが解釈する内容の視覚化に役立ちます。予期しないメッシュの細分化が行われた場合は、ポリゴングループをチェックして調整する必要があります。

[New PolyGroups (新規ポリゴングループ)] を有効にすることで、新規ポリゴンが生成される場所を視覚化することもできます。ツールの変更を承諾する際にこの設定を有効に維持すると、メッシュに新規ポリゴングループが割り当てられます。細分化の後で、法線や UV の計算を調整できます。

メッシュの領域に適用されるスムーズさを制御したりメッシュの部分を鋭いままにしたりするには、互いに近いエッジを追加します。

no-edge-loops.png

edge-loops.png

エッジのループなし

エッジのループあり

モデリング モードのさまざまなツールについて引き続き学習するには、「モデリング ツール」を参照してください。

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