Sky Atmosphere コンポーネントのプロパティ

Sky Atmosphere コンポーネントの設定とプロパティ リファレンス

このページでは、SkyAtmosphere システムのリファレンス情報を説明します。プロジェクト設定、コンポーネント プロパティ、コンソール コマンド、SkyAtmosphere マテリアル式に関する情報があります。

プロジェクト設定

プロジェクトで SkyAtmosphere コンポーネントに影響を与えるには、次のプロジェクト設定を使用します。

Sky Atmosphere in Project Settings

プロパティ

説明

Support Sky Atmosphere

Sky Atmosphere コンポーネントで、透明なサーフェス (および頂点ごとの評価によるモバイル上のすべてのサーフェス) に空気遠近法を適用するには、追加のサンプラー / テクスチャをバインドする必要があります。

Support Sky Atmosphere Affecting Height Fog

Sky Atmosphere コンポーネントは高さフォグを明るくすることができますが、透明なサーフェス (および頂点ごとの評価によるモバイル上のすべてのサーフェス) に空気遠近法を適用するには、追加のサンプラー / テクスチャをバインドする必要があります。そのために [Support Sky Atmosphere (Sky Atmosphere をサポート)] を有効にする必要があります。

Sky Atmosphere のプロパティ

以下の設定は、Sky Atmosphere コンポーネントを選択した状態の、レベルの [Details (詳細)] パネルです。

Sky Atmosphere Properties in the Level Details panel

プロパティ

説明

Planet

Transform Mode

Sky Atmosphere コンポーネントのレベル内でのトランスフォーム配置と移動方法を選択します。ドロップダウン メニューから以下のいずれかを選択します。

  • Planet Top at Absolute World Origin: シーンのワールド基点座標 (0,0,0) に大気の一番高いグラウンド レベルを配置します。このオプションが選択されると、Sky Atmosphere は移動しません。

  • Planet Top at Component Transform: 大気の一番高いグラウンド レベルをコンポーネントのトランスフォーム基点に応じて配置します。Sky Atmosphere コンポーネントのトランスフォーム、またはその子のトランスフォームを移動すると、レベル内で大気が移動します。

  • Planet Center at Component Transform: 大気をコンポーネントのトランスフォーム基点の中心に配置します。Sky Atmosphere コンポーネントのトランスフォーム、またはその子のトランスフォームを移動すると、レベル内で大気が移動します。

Ground Radius

惑星の半径 (中心から地面までをキロメートル単位で測定)。

Ground Albedo

太陽の光が大気にバウンスしたときに大気に色合いを付ける地面のアルベド。これは、[MultiScattering (多重散乱)] が「0」より大きい場合にのみ考慮されます。

Atmosphere

Atmosphere Height

その惑星の表層に存在する大気の高さをキロメートル単位で定義します。

MultiScattering

多重散乱をレンダリングして、大気中で太陽光がバウンスするような効果を生みます。これには、二重散乱を使用します。

Trace Sample Count Scale

大気に対するトレース サンプル数のスケール。

Atmosphere — Rayleigh

Rayleigh Scattering Scale

レイリー散乱係数の角度。

Rayleigh Scattering

高度 0 キロメートルの空気中の分子に起因するレイリー散乱係数。

Rayleigh Exponential Distribution

レイリー散乱効果が 40% に低下する高度 (キロメートル)。

Atmosphere — Mie

Mie Scattering Scale

ミー散乱係数スケール。

Mie Scattering

高度 0 キロメートルの空気中の粒子から生じるミー散乱係数。値を増加させると、光の散乱が強くなります。

Mie Scattering Absorption

ミー吸収係数スケール。

Mie Absorption

高度 0 キロメートルの大気中の粒子に起因するミー吸収係数。値を増加させると、多くの光の吸収されるようになります。

Mie Anisotropy

値を「0」にすると、光が均一に散乱されます。値が「1」に近づくほど、前方に散乱する光が増え、光源の周りに光の輪が現れます。

Mie Exponential Distribution

ミー散乱効果が 40% に低下する高度 (キロメートル)。

Atmosphere — Absorption

Absorption Scale

別の大気層の吸収係数。密度は 10 ~ 25km の間で 0 から 1 に増加し、25 ~ 40km の間で 1 から 0 に減少します。これは地球の大気におけるオゾン分子の吸収係数に近い値です。

Absorption

別の大気層の吸収係数。密度は 10 ~ 25km の間で 0 から 1 に増加し、25 ~ 40km の間で 1 から 0 に減少します。デフォルト値は、地球の大気におけるオゾン分子の吸収係数を表します。

Tent

高度に基づく大気中の吸収パーティクルのテント分布を表します。

  • Tip Altitude: テント関数がピークに達する高度。

  • Tip Value: テント頂点高度での密度。

  • Width: テント関数が線形に減少して 0 になる幅または高度の変動。

Art Direction

Sky Luminance Factor

空を表現するピクセルの輝度をスケーリングします。つまり、どのサーフェスにも属しません。

Aerial Perspective Distance Scale

視点からサーフェスまでの距離を調節し、空気遠近の影響を強くします (不透明や半透明)。

Height Fog Contribution

[Project Settings (プロジェクト設定)] の [Support Sky Atmosphere Affects Height Fog (高さフォグに影響を及ぼす Sky Atmosphere をサポート)] が有効なとき、空と大気の光が高さフォグに与える影響をスケーリングします。

Transmittance Min Light Elevation Angle

地面への太陽透過率の評価に使用する最小仰角 (単位: 度)。太陽が地平線より下に沈み始めたときでも見える太陽光を維持し、メッシュに表示したい場合に便利です。これは空気遠近法に影響を与えません。

Aerial Perspective Start Depth

空気遠近法の評価を開始する距離 (キロメートル)。デフォルトは 100 メートルに設定されています。

Sky Atmosphere のマテリアル表現式

次のマテリアル式は、空、太陽面、雲、空気遠近法を合成した空のマテリアルを作成するときに使用します。これらの式により、雲や、空の他の要素のライティングを計算できます。

天空メッシュに適用されるマテリアル内でこれらの式を使用した作業例を調べるには、「Engine/Maps/Templates」フォルダにある TimeOfDay_default マップを参照します。

画像をクリックするとフルサイズで表示されます。

また、追加の詳細については、「Sky Atmosphere」ページにある Skydome (天空) メッシュのレンダリングに関するセクションを参照してください。

これらの式の一部を使用するときは、それらの値の評価を操作することから、天空メッシュの形状が重要となります。例えば、関数を使用して雲のライティングを評価する場合、天空ピクセルのワールド位置が大気中の雲のワールド位置を表すと想定できます。

SkyAtmosphereViewLuminance

SkyAtmosphereViewLuminance 式は、大気中の大気ライトとの相互作用から生じる空の輝度を出力します。

The SkyAtmosphereViewLuminance expression

SkyAtmosphereAerialPerspective

SkyAtmosphereAerialPerspective 式は、RGBA 色の散乱した輝度を RGB で出力し、天空ワールド位置でのグレースケール透過率を A で出力します。

The SkyAtmosphereAerialPerspective expression

これらの値の評価を操作することから、天空メッシュの形状が重要となります。例えば、これらの関数を使用して雲のライティングを評価する場合、天空ピクセルのワールド位置が大気中の雲のワールド位置を表すと想定できます。しかしながら、サンプリングされた位置を提供するオーバーライドもあります。

SkyAtmosphereLightDirection

SkyAtmosphereLightDirection 式は、ディレクショナル ライトの大気ライト インデックスを受け取り、ライトの方向を出力します。

The SkyAtmosphereLightDirection expression

[Details (詳細)] パネルで、参照するディレクショナル ライトの [Light Index (ライト インデックス)] を設定します。これは、ディレクショナル ライトの Atmosphere Sun Light Index プロパティと一致している必要があります。

SkyAtmosphereLightIlluminance

SkyAtmosphereLightIlluminance 式は、ディレクショナル ライトの大気ライト インデックスを受け取り、天空のワールド位置に到達する照度を出力します (以下の注を参照)。これは照度であるため、輝度を蓄積するには、BxD / 位相関数と統合する必要があります。適切な開始点は、1/(4 π) の均一位相関数を使用した乗算です。

The SkyAtmosphereLightIlluminance expression

[Details (詳細)] パネルで、参照するディレクショナル ライトの [Light Index (ライト インデックス)] を設定します。これは、ディレクショナル ライトの Atmosphere Sun Light Index プロパティと一致している必要があります。

これらの値の評価を操作することから、天空メッシュの形状が重要となります。例えば、これらの関数を使用して雲のライティングを評価する場合、天空ピクセルのワールド位置が大気中の雲のワールド位置を表すと想定できます。しかしながら、サンプリングされた位置を提供するオーバーライドもあります。

SkyAtmosphereDistantLightScatteredLuminance

SkyAtmosphereDistanceLightScatteredLuminance 式は、均一位相関数を想定して、単位球体上で積分された空散乱輝度を出力します。サンプルは、DistanceSkyLight LUT で指定した高度 (r.SkyAtmosphere.DistanceSkyLightLUT.Altitude) で取得されます。

The SkyAtmosphereDistanceLightScatteredLuminance expression

SkyAtmosphereLightDiskLuminance

SkyAtmosphereLightDiskLuminance 式は、ディレクショナル ライトの大気ライト インデックスを受け取り、大気透過率が適用された太陽面の輝度を出力します。

The SkyAtmosphereLightDiskLuminance expression

[Details (詳細)] パネルで、参照するディレクショナル ライトの [Light Index (ライト インデックス)] を設定します。これは、ディレクショナル ライトの Atmosphere Sun Light Index プロパティと一致している必要があります。

コンソール コマンド

次のコンソール コマンドを使用すると、大気のパフォーマンスとビジュアル品質を制御できます。

詳細については、「Sky Atmosphere」の「スカイ レンダリング オプション」セクションを参照してください。

コンソール変数

説明

System

r.SkyAtmosphere

これが 0 でない場合、Sky Atmosphere コンポーネントがレンダリングされます。それ以外の場合は無視されます。

r.SupportSkyAtmosphere

Sky Atmosphere レンダリングとシェーダ コードを有効にします。

r.SupportSkyAtmosphereAffectsHeightFog

高さフォグに影響を及ぼす Sky Atmosphere を有効にします。r.SupportSkyAtmosphere が true である必要があります。

r.SkyAtmosphere.LUT32

すべての空のルックアップ テーブル (LUT) に対してチャンネルごとのフル 32 ビット精度を使用します。

r.SkyAtmosphere.EditorNotifications

画面上の天空ピクセルの欠落について警告するエディタ内通知のレンダリングを有効にします。有効にしておいた方が良いです。出荷時には削除されます。

r.SkyAtmosphereASyncCompute

非同期計算の SkyAtmosphere。デフォルト値は False。

Fast Sky View LUT

r.SkyAtmosphere.FastSkyLUT

有効にすると、ルックアップ テクスチャが空のレンダリングに使用されます。このコマンドはより高速に動作しますが、地球のシャドウや散乱ローブなど空に高周波数の詳細部分がある場合、視覚的に認識できるアーティファクトが発生する可能性があります。

r.SkyAtmosphere.FastSkyLUT.SampleCountMin

空 / 大気の散乱と透過率の計算に使用される高速な空の最小サンプル数。最小値は「1」に固定されています。

r.SkyAtmosphere.FastSkyLUT.SampleCountMax

空 / 大気の散乱と透過率の計算に使用される高速な空の最大サンプル数。最小値は「r.SkyAtmosphere.FastSkyLUT.SampleCountMin +1」に固定されています。

r.SkyAtmosphere.FastSkyLUT.DistanceToSampleCountMax

キロメートル単位の高速な空の距離。その後、SampleCountMax サンプルを使用して大気をレイ マーチングします。

r.SkyAtmosphere.FastSkyLUT.Width

FastSky LUT の幅。

r.SkyAtmosphere.FastSkyLUT.Height

FastSky LUT の高さ。

Aerial Perspective

r.SkyAtmosphere.AerialPerspective.StartDepth

空気遠近法の評価を開始する距離。デフォルトは 100 メートルに設定されています。

r.SkyAtmosphere.AerialPerspective.DepthTest

有効にすると、深度テストを使用して StartDepth よりもカメラに近いピクセルを書き込まないため、パフォーマンスが効果的に向上します。

Aerial Perspective LUT

r.SkyAtmosphere.AerialPerspectiveLUT.DepthResolution

空気遠近法ボリューム テクスチャに使用する深度スライスの数。

r.SkyAtmosphere.AerialPerspectiveLUT.Depth

キロメートル単位の LUT の長さ (デフォルトは 96 キロメートルとなっており、この長さだとデフォルトの空の距離で雲 / 大気との良好な相互作用を得られます)。この距離よりも長くすると、最後のスライスが使用されます。

r.SkyAtmosphere.AerialPerspectiveLUT.SampleCountPerSlice

カメラの錐台スペースのフロクセル内にある空気遠近散乱と透過率を評価するために、スライスごとに使用されるサンプル数。

r.SkyAtmosphere.AerialPerspectiveLUT.SampleCountPerSlice

カメラの錐台スペースのフロクセル内にある空気遠近散乱と透過率を評価するために、スライスごとに使用されるサンプル数。有効サンプル数は通常より少なく、.ini ファイルだけでなくカメラの錐台スペースのフロクセル内にある散乱と透過であるコンポーネントの SampleCountScale に依存します。

r.SkyAtmosphere.AerialPersepctiveLUT.Width

AerialPerspective LUT の画面上の幅と高さ。

r.SkyAtmosphere.AerialPerspectiveLUT.FastApplyOnOpaque

有効にすると、大気フォグを含む低解像度カメラ視錐台/不落セル ボリュームを使用して (透明なフォグに通常使用される) 不透明なフォグをレンダリングします。このコマンドはより高速に動作しますが、地球のシャドウや散乱ローブなど空に高周波数の詳細部分がある場合、視覚的に認識できるアーティファクトが発生する可能性があります。

Raymarching Sky

r.SkyAtmosphere.SampleCountMin

空 / 大気の散乱と透過率の計算に使用される最小サンプル数。最小値は「1」に固定されます。

r.SkyAtmosphere.SampleCountMax

空 / 大気の散乱と透過率の計算に使用される最大サンプル数。最小値は「r.SkyAtmosphere.SampleCountMin +1」に固定されます。

r.SkyAtmosphere.SampleLightShadowmap

ボリュメトリック シャドウを作成するために大気ライト シャドウマップのサンプリングを有効にします。

r.SkyAtmosphere.DistanceToSampleCountMax

キロメートル単位の距離。その後、SampleCountMax サンプルを使用して大気をレイ マーチングします。

Transmittance LUT

r.SkyAtmosphere.TransmittanceLUT

空の透過の生成を有効にします。

r.SkyAtmosphere.TransmittanceLUT.SampleCount

透過率の評価に使用されるサンプル数。

r.SkyAtmosphere.TransmittanceLUT.UseSmallFormat

true の場合、Transmittance LUT は小さな R8BG8B8A8 形式を使用してデータを低品質で保存します。

r.SkyAtmosphere.TransmittanceLUT.LightPerPixelTransmittance

ピクセルごとに Sky Atmosphere ライトの透過率を有効にしますが、ディファード レンダリングにおける不透明なオブジェクトのみが対象です。負荷は高くなりますが、

r.SkyAtmosphere.TransmittanceLUT.Width

Transmittance LUT の幅。

r.SkyAtmosphere.TransmittanceLUT.Height

Transmittance LUT の高さ。

Multi-Scattering LUT

r.SkyAtmosphere.MultiScatteringLUT.SampleCount

多重散乱の評価に使用されるサンプル数。

r.SkyAtmosphere.MultiScatteringLUT.HighQuality

有効にすると、2 個ではなく 64 個のサンプルが使用され、より正確な多重散乱近似が得られます (ただし、少し負荷が重くなります)。

r.SkyAtmosphere.MultiScatteringLUT.Width

MultiScattering LUT の幅。

r.SkyAtmosphere.MultiScatteringLUT.Height

MultiScattering LUT の高さ。

Distance Sky Light LUT

r.SkyAtmosphere.DistantSkyLightLUT

空のアンビエント ライティング値の生成を有効にします。

r.SkyAtmosphere.DistantSkyLightLUT.Altitude

空のライティングを統合するための空のサンプルが取得される高度。デフォルトは 6 キロメートルです。これは、巻雲の典型的な高度です。

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