アニメーション モンタージュを編集し使用する

アニメーション モンタージュ アセットを編集し、使用する方法についての概要を説明します。

アニメーション モンタージュを編集する

アニメーション モンタージュ に慣れていない場合は、「アニメーション モンタージュの概要」を確認してから先に進んでください。

このページでは、アニメーション モンタージュと連動する アニメーション シーケンス エディタ 内でアニメーション モンタージュとそのオプションを設定する方法について説明します。

アニメーションを追加する

アニメーション をモンタージュに追加するには、対象の シーケンスアセット ブラウザ からドラッグし、アニメーション シーケンス エディタの タイムライン にあるモンタージュ スロット トラックにドロップします。

add animations to an aniamtion montage by dragging and dropping from the asset browser

シーケンスを同じスロット トラックにドラッグして、さらにアニメーションをモンタージュに追加できます。追加のアニメーションが順に追加され、階段状の見た目で、アニメーション間の中断部分がわかるようになっています。

sequences apear staggered in the timeline

スロット トラックでアニメーションをクリックしてドラッグすることで、並べ替えることもできます。

モンタージュ トラックでアニメーションを右クリックすると以下のコンテキスト メニューが表示されます。

プロパティ

説明

Delete Segment

選択したアニメーションをモンタージュから削除します。

Open Asset

関連エディタ ウィンドウで選択したアニメーション アセットを開きます。

同時に複数のアニメーション アセット内で作業する場合は、同時に複数のアセットを開くと便利です。コンテンツ ブラウザからアセット、またはアセット リンク インスタンスを、Shift キーを押したままクリックすると、新しいエディタ タブで同時に複数のアニメーション アセットを開くことができます。

New Montage Section

新しいモンタージュ セクションを作成します。詳細については、「モンタージュ セクションを作成する」を参照してください。

New Slot

対象スロットを定義した後、新規スロット トラックを作成します。詳細については、「トラック スロットを定義する」を参照してください。

Delete Slot

選択したスロットを、アセットに含まれるすべてのインスタンスとともに削除します。

Duplicate Slot

含まれるすべてのアセットとともに選択したスロットを複製します。

2 つ以上のトラックは、同じ スケルトン で同じ スロット を占めることはできません。複製トラックの 1 つを新規スロットで再定義する必要があります。

Set Elements To…

このプロパティでは、選択したシーケンスに関連付けられた通知とセクションの性質を定義します。

次のオプションがあります。

Absolute:通知の位置は、シーケンスの長さや順序に関係なく、全体としてモンタージュ タイムラインで占める位置に関連付けられます。

Relative:このオプションが有効であるとき、順序があるシーケンスの相対位置に通知が関連付けられます。たとえば、モンタージュで最初のシーケンスの開始 1 秒後に発生する通知は、このプロパティが有効になった後でも、第 1 シーケンスにどのシーケンスがなるのかに関係なく、第 1 シーケンスの開始 1 秒後の位置に関連付けられます。

Proportional:シーケンスを並べ替えたときでも、通知が関連付けられたシーケンスにアタッチされます。

モンタージュ セクションを作成する

セクション を作成するには、スロット トラックまたはモンタージュ トラック内で 右クリック して、コンテキスト メニューから [New Montage Section (新規モンタージュ セクション)] を選択します。プロンプトが表示されるので、[Section's Name (セクション名)] を指定します。

create a montage section and define a name

新しいセクションがモンタージュ トラックに表示され、紫色のヘッダとタイミング タグが表示されます。

デフォルトで、すべてのアニメーション モンタージュには、Default セクションがあり、単独で使用するとモンタージュ全体を順に再生します。

default section header and timing tag

セクション ヘッダを希望する位置にドラッグして、セクションの位置を編集できます。

sequences snap into place when rearanging

セクションはアニメーション モンタージュの先頭に存在する必要があります。タイムラインの先頭でセクションを移動または変更するように編集すると、エディタは編集されたセクションや次に近いセクション位置をモンタージュの先頭に修正します。

sections can be moved and edited

トラック スロットを定義する

スロット は、メッシュの一部や領域に割り当てられたスケルタルメッシュでアニメーションを再生するための管理システムです。キャラクターの アニメーション ブループリント 内の アニメーション グラフ で、スロットはアニメーションが再生されるキャラクター上の領域を構成するために使用できます。新規トラック またはドロップダウン メニューで作成するとき、モンタージュ トラックが使用する対象スロットを定義することにより、アニメーションをプレイする対象スロットを整理できます。

すべてのシーケンス トラックは同じ スロット グループ のスロットを使用する必要があります。

スロットとスロット管理の詳細については、「スロット」のページを参照してください。

複数のスロットを使用する

メッシュの異なる領域で、または異なる状態のインスタンスで、アニメーションをプレイするため、複数のスロットを使用して、モンタージュに多数のアニメーション トラックを含めることができます。モンタージュを使用すると、関連するアニメーションのグループを統合し、同じアセットを使用して、個別の状況で再生するため異なるスロットにそれらを割り当てることができます。単一のリロード モンタージュは、キャラクターが占めるどの状態でも使用できます。たとえば、ブループリントを使用すると、キャラクターが起立している場合、1 つのスロットからアニメーションをプレイして、キャラクターがうつ伏せで横たわっている場合に異なるスロットからアニメーションをプレイするように、単一リロード モンタージュに指示できます。

アニメーション モンタージュで複数スロットを使う場合は、各アニメーション トラックの長さを同じにすると最高の結果が得られます。

アニメーション モンタージュを再生する

アニメーション シーケンス エディタでアニメーション モンタージュを作成し変更した後、キャラクター アクタが参照できる限り、ブループリント からモンタージュを再生できます。Play Anim Montage ノードを使用して、アニメーション モンタージュを再生できます。

play anim montage blueprint node

Play Anim Montage ノード を使用して、ブループリントからアニメーション モンタージュの再生をアクティブにできます。モンタージュを再生するターゲットを指定する必要があります。Play Anim Montage ノード を使用するとき、ターゲットはデフォルトで Self オブジェクトになります。

他のオプションには、割り当て値の係数でモンタージュの In Play Rate を変更するものがあります。たとえば、値 2 では、モンタージュ トラックを 2 倍速で再生し、値 0.5 では半分の速度で再生します。

開始セクションとしてデフォルト以外のセクションを使用する場合、このノードで再生を開始するセクションも定義できます。各セクションは、アニメーション シーケンス エディタのモンタージュ セクション パネルで定義した動作に基づいて再生されます。

強力で豊富な機能を備えたノードについては、Play Montage ノードを使用できます。Play Montage ノードでは、アニメートする メッシュ をつなげ、Montage to Play を割り当てる必要があります。

play montage blueprint node

Play Rate 係数も設定し、カスタムの Starting Position を秒単位あるいは Starting Section を名前で設定して再生できます。

ノードの出力から、モンタージュの状態に基づいてつながったノードと関数をアクティブ化するために使用できるイベントが複数あります。

出力ピン

説明

On Completed

モンタージュが再生を完了し、完全にブレンド アウトされたときにアクティブになるように、このピンから各関数に接続できます。

On Blend Out

Blend Out Trigger Time を使用して、モンタージュが ブレンド アウト を開始したとき、またはモンタージュが終了した場合、ここで各関数をアクティブにできます。

On Interrupted

このピンから、モンタージュの再生が 中断 されたときに、各関数をアクティブにできます。

On Notify Begin

Play Montage Notify がアクティブになったとき、または Play Montage Notify Window が開始されたとき、このピンから各関数をアクティブにできます。通知の異なるタイプとアニメーション シーケンスやモンタージュに組み込む方法の詳細については、「通知」のページを参照してください。

On Notify End

Play Montage Notify Window が終了したとき、このピンはつながっている関数をアクティブにします。

Notify Name

このピンはアクティブな通知名を出力します。

スケルタルメッシュ のキャラクター ブループリントで、モンタージュを再生するには、Animation ModeUse Animation Blueprint に設定し、Anim Class プロパティで使用している アニメーション ブループリント をつなげる必要があります。

define the animation mode and anim class properties of your mesh component in the character blueprint

アニメーション ブループリント内のアニメーション グラフで、モンタージュで使用する対応 スロット を参照する Slot ノードを使用して、キャラクター アニメーション システムの残りとモンタージュの再生を統合できます。

add a slot node in the graph of your blueprint

アニメーション ブループリント クラスのデフォルト

レイヤー化されたアニメーション ブループリント を使用する場合、アニメーション ブループリントの [Class Defaults (クラスのデフォルト)] パネルで、モンタージュ再生の動作も定義できます。

montage asset class defaults properties

すべてのリンクされているレイヤーでモンタージュを再生したい場合は、Use Main Instance Montage Evaluation Data プロパティを有効にすることができます。これにより、すべてのリンクされているインスタンスでメイン インスタンスのモンタージュ データが使用されます。たとえば、メイン インスタンスでモンタージュを再生すると、リンクされているレイヤーでもそのモンタージュが再生されます。これは、モンタージュがフル再生され、アニメーション レイヤーによってオーバーライドされないことを保証するうえで役立ちます。 リンクされたアニメーション ブループリント レイヤーの使用方法の詳細については、「レイヤー化されたアニメーションを使用する」でモンタージュをレイヤー化されたアニメーション システムで使用する方法のサンプルを参照してください。

モンタージュのプロパティのリファレンス

アニメーション モンタージュは連動する多くのアセットを組み合わせたものです。ここでアニメーション モンタージュ内で作業するときに使用できる各アセット タイプとアクセス可能な各プロパティのリファレンス ガイドを示します。

アセット詳細パネル

ここではアニメーション シーケンス エディタで現在開いているアニメーション モンタージュの動作を定義するために使用できるプロパティ リストを参照できます。

asset detial panel in the Aniamtion Sequence editor when working with an animation montage

プロパティ

説明

Blend Mode In

モンタージュにブレンド イン するときに使用するモードを選択します。StandardInitialization を選択できます。

Blend Mode Out

モンタージュをブレンド アウト するときに使用するモードを選択します。Standard と Initialization を選択できます。

Blend In

アニメーション モンタージュにブレンド イン動作を割り当てるとき、このプロパティで次のオプションを設定できます。

  • Blend Time:各セクションにブレンド時間を設定し、発生するブレンドの経過時間を指定します。

  • Blend Option:ブレンドを実行する方式を選択します。

  • Custom Curve:ブレンドを実行するときに参照するカスタム カーブ アセットを割り当てます。

Blend Out

アニメーション モンタージュからブレンド アウトの動作を割り当てるとき、このプロパティで次のオプションを設定できます。

  • Blend Time:各セクションにブレンド時間を設定し、発生するブレンドの経過時間を指定します。

  • Blend Option:ブレンドを実行する方式を選択します。

  • Custom Curve:ブレンドを実行するときに参照するカスタム カーブ アセットを割り当てます。

Blend Out Trigger Time

ブレンド アウト プロセスを開始するしきい値を設定します。割り当て可能な値は、モンタージュの最後からの秒数です。

BlendOutTime とともに、0 未満 の値を使用すると、BlendOut はモンタージュが終了時に完了します。 0 以上 の値を使用すると、モンタージュ終了から BlendOutTriggerTime を引いた時間で、ブレンド アウトがトリガーされます。

Enable Auto Blend Out

有効な場合は、モンタージュが最後に到達したときに、モンタージュが自動的にブレンド アウトします。無効である場合は、ブレンドされず、別の関数で明示的に停止されるまで最終ポーズが続きます。

Blend Profile In

モンタージュに ブレンド イン するときに使用するブレンド プロファイルを選択します。ブレンド プロファイルの詳細については、「ブレンド プロファイル」のページを参照してください。

Blend Profile Out

モンタージュから ブレンド アウト するときに使用するブレンド プロファイルを選択します。ブレンド プロファイルの詳細については、「ブレンド プロファイル」のページを参照してください。

Sync Group

モンタージュがその一部である 同期グループ の名前を定義します。同期グループとアニメーション モンタージュと連携してそれらを使用する方法の詳細については、「同期グループ」のページを参照してください。

Sync Slot Index

同期グループ スロット インデックス を定義します。同期グループとアニメーション モンタージュと連携してそれらを使用する方法の詳細については、「同期グループ」のページを参照してください。

Time Stretch Curve

タイム ストレッチ カーブでは、アニメーション再生中にアニメーション カーブを使用して、再生レートの調整値を指定できます。タイム ストレッチ カーブは、モンタージュにデフォルト以外の再生レートがある場合にのみ再生中に参照されます。このプロパティで次のプロパティを定義できます。

  • Sampling Rate:使用するカーブの希望するサンプリング レート。この値は丸められるので、固定のタイム ステップでカーブ全体をサンプリングします。

  • Curve Value Min Precision:連続したサンプル セグメント間で許可する最小デルタ値を設定します。この値より小さい場合は、マーカーの数を最適化するためにセグメント同士が結合されます。

  • Markers:マーカーの最適化配列をリストします。

Time Stretch Curve Name

アニメーション モンタージュの再生に影響を与えるために使用するタイム ストレッチ カーブの名前を定義します。

セクション

アニメーション シーケンス エディタでアニメーション モンタージュを作業するとき、各アセット タイプに関連付けられた [Details (詳細)] パネルに各プロパティがあります。アニメーション モンタージュ内で作業するときにセクションを編集するために使用できる各プロパティのリファレンスを示します。これらのプロパティにアクセスするには、対象のセクションを選択します。[Details] パネルで関連する各プロパティに値が入ります。

details panel when working with animation montage sections

プロパティ

説明

Section Name

選択したセクションの名前を表示します。変更することもできます。

Next Section Name

モンタージュ セクション パネルで定義されたとおり、選択セクションの次のセクションを参照します。

Slot Index

リンクされたモンタージュを使用するときに参照できる、定義可能なスロット インデックス値。

Link Method

リンクされたモンタージュを使用するとき、このプロパティの Link Method、および関連するアニメーション シーケンスの右クリック コンテキスト メニューで定義できます。「アニメーションを追加する」セクションの Set Elements To… プロパティを参照してください。

Linked Sequence

通知をリンクする、アニメーション シーケンスの参照。

アニメーション

アニメーション モンタージュで作業するときにアニメーションを編集するために使用できる各プロパティのリファレンスがあります。これらのプロパティにアクセスするには、対象のアニメーションを選択します。[Details] パネルで関連する各プロパティに値が入ります。

aniamtion sequence details panel

プロパティ

説明

Animation Reference

選択セグメントがアクティブにされたときに、再生されるアニメーション シーケンスのリスト。

Start Time

このシーケンスに関連する選択アニメーションの Start Time (秒単位) を示します。

End Time

このシーケンスに関連する選択アニメーションの End Time (秒単位) を示します。

Play Rate

再生レート の係数。値 2 はモンタージュを倍速で再生し、値 0.5 は半分の速度で再生します。

Loop Count

デフォルトでアニメーションの実行を ループする 回数を定義します。

この値を変更すると、モンタージュでのアニメーションが変わり、元からあるアニメーション ループになります。ダイナミック ループ アニメーションにするには、1 回だけループするようにアニメーションを設定する必要があり、ゲーム ロジックを使用し、コンテキストに基づいて実行するループ回数を決定します。

Preview Window

プレビュー ウィンドウ では、メッシュで再生されるアニメーションのプレビューを確認できます。[Play (プレイ)]/[Pause (ポーズ)] ボタンでこのアニメーション プレビューを一時停止/再生できます。プレビュー ウィンドウで簡素化タイムラインを使用してアニメーションをスクラブ再生することもできます。

Start Position

モンタージュ全体に対する Start Position (秒数) をリストします。

アニメーション モンタージュの最初のアニメーションでは Start Time を 0 にする必要があります。

通知プロパティの詳細については、「アニメーション通知」のページを参照してください。

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