リターゲット マネージャー

スケルトン エディタ内のリターゲット マネージャーで使用できるオプションについて説明します。

スケルトン エディタ 内の リターゲット マネージャー では、リターゲット ソースの管理、リグの設定、アニメーションのリターゲット で使用するためのリターゲットのベース ポーズを定義します。

リターゲット ソースの管理

リターゲットでは Skeleton アセットを使用し、そのスケルトンに対して作成されたスケルタルメッシュによって定義されたオリジナルの比率を持ちます。そのため、ほとんどの場合、一方向のリターゲットはスムーズに機能します。ただし、その変更版のためだけに特別なアニメーションをビルドする場合がよくあります。例えば、同じスケルトン アセットを共有する複数のキャラクターがあるとします (ベース キャラクター、背の低いキャラクター、背の高いキャラクターなど)。ここでは、背の高いキャラクターに対して特別なアニメーションを作成したとします。

新規に作成したこの背が高い版限定アニメーションをインポートする場合でも、ベースとなるキャラクターから作成された元のものと同じ Skeleton アセットを使用する必要があります。これにより、新規アニメーションの比率に歪みが生じます。この解決策としては、[Retarget Manager] 内の [Manage Retarget Source (リターゲットのソース管理)] オプションを使います。これにより、アニメーション シーケンスをそのためにデザインした実際のスケルタル メッシュに関連付けることができます。こうすることで、特別なアニメーションのリターゲットで発生する問題が解消されます。

リターゲット ソースを追加する

  1. スケルトン エディタ 内の ツールバー から [Retarget Manager] ボタンをクリックします。

    RetargetManager.png

  2. [Add New Retarget Source (新規のリターゲットソースを追加)] ボタンをクリックします。

    AddSource.png

  3. 特別なアニメーションを作成した スケルタル メッシュ を選びます。

    SelectSkeletalMesh.png

    [Retarget Manager] にスケルタル メッシュがリスト化されているのがわかります。

    Created.png

  4. 特定の スケルタルメッシュ のために作成した特別な アニメーション シーケンス を開きます。

  5. [Asset Details (アセットの詳細)] パネルで、 [アニメーション] カテゴリ、そして [Retarget Source] プロパティの順に見て、ドロップダウン メニューからスケルタルメッシュを選択します。

    DropDownSelection.png

    メッシュを選択すると、その比率を使用してアニメーションを操作することを指定することになります。

リグのセットアップ

Retarget Manager の真ん中のセクションでは、スケルトンに リグ を割り当ててアニメーション データを同じリグを使う別のスケルトンに渡すことができます。

Set up Rig-1.png

このプロセスは異なるスケルトン アセットを使うキャラクターのアニメーションのリターゲットを行うために必要です。

[Select Rig (リグを選択)] ドロップダウン オプションから使用するリグを選択することができます。このオプションにある Humanoid はほとんどのキャラクターで選択できます。

HumanoidSetup-1.png

Humanoid Rig を割り当てたら、リグのノードと同じ (または類似) 位置に対応するスケルトンのボーンを割り当てる必要があります。ノードのドロップダウン メニューで、スケルトンから対応するボーンを手動で割り当てるか、メニュー上部にある [Auto Mapping (自動マッピング)] 機能を使用することができます。これにより、スケルトンを調べて、リグの各ノードに対して最適にマッチするボーンを探そうとします。

Biped 以外のキャラクターを使用している場合、または Humanoid Rig アセットと互換性のない階層がある場合は、コンテンツブラウザでスケルトンを右クリックし、[Create (作成)] > [Create Rig (リグの作成)] を選択して独自のリグアセットを作成できます。

[Clear Mapping] ボタンは、現在割り当てられているすべてのボーンを、対応するノードの割り当てから消去します。[Save] ボタンと [Load] ボタンを使用して、現在のマッピング割り当てを保存したり、以前に保存したマッピング割り当てを Node Mapping Container アセット (以下に表示) からロードしたりすることもできます。

[Show Advanced (詳細を表示)] ボタンを使用すると、指、IK ボーン、ツイストボーンなどに追加のノード/ボーン相関を割り当てることができます。ソース スケルトンのリグ (または別のキャラクターにリターゲットするアニメーションを操作する Skeleton アセット) を設定したら、ターゲット スケルトンのスケルトンに進んで、同じリグを割り当て、リグ上のノードと最適にマッチするボーンを新しいスケルトンで定義する必要があります。

別のスケルトンを使用するキャラクター間でアニメーションをリターゲットするためのリグ設定に関する操作ガイドについては、「リターゲットされたアニメーションを使用する」を参照してください。

リターゲットのベース ポーズの管理

ソース スケルトンと正確には同じ基本ポーズを使用していないスケルトンにアニメーションをリターゲットする場合があるかもしれません。

例えば、アニメーションをリターゲットする場合、以下の右側の画像のスケルトンをご覧ください。

ManageBasePose1.png

左側のソース スケルトンは、A-Pose であり、ターゲット スケルトンは、T-Pose を使用しています。アニメーションを現在の状態のままリターゲットする場合、以下のような問題が生じることがあります。

TargetAnimation.png BadBasePose.png

上の図ではショットガンを持っているキャラクターの横にターゲット アニメーションがあります。しかし、右側の新しいキャラクターにアニメーションをリターゲットする場合、(この 2 つは異なるベース ポーズを使用しているため) アームの位置決めが正しくありません。これは リターゲット マネージャー 内でベース ポーズをリターゲットすることで修正することができます。こうすることで、キャラクターの通常のベース ポーズを使用するのではなく、リターゲットしたベースポーズをアニメーションのリターゲット目的で使用することができます。

キャラクターのボーンを選択し回転させて (この場合、左右の肩)、キャラクターを A-Pose にして [Modify Pose (ポーズを変更)] をクリックします。

RetargetedBasePose.png

コンテキスト メニューで [Use Current Pose (現在のポーズを使用)] を選択します。

UseCurrentPose.png

これで、定義したポーズを Retargeted Base Pose として設定し、アニメーションのリターゲットを行う場合に使用するようにします。

アニメーションのリターゲットに進むと、更新された Retargeted Base Pose になっているのがわかります。

NewBasePose.png

さらに多くの類似のベース ポーズを持つスケルトンのアニメーションをリターゲットすると、結果の見た目がよくなります。

HoldingShotGun.png

Pose アセットから Retarget Base Pose をインポートする

[Modify (変更)] コンテキスト メニューから、Retargeted Base Pose として使うアニメーションの Pose アセット のインポートを選択することもできます。

ImportPose.png

上の画像では、どの Pose アセットを使用するかを選択すると (1)、利用可能なポーズが選択ドロップダウン メニューに表示されるようになります (2)。使用する Pose アセットを選んだ後、[Import (インポート)] ボタンをクリックすると (3)、選択したポーズを Retargeted Base Pose として使うようにビューポートでメッシュが更新されます。以下では、デフォルト ポーズと、Pose アセット内のポーズから選択された Retargeted Base Pose が表示されています。

DefaultPose.png NewRetargetPose.png

このページは Unreal Engine の前のバージョン用です。現在リリースされている Unreal Engine 5.3 に対して更新は行われていません。
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