リアルタイム レンダリング用にプロジェクトを最適化する

Unreal Engine で利用できる機能とツールを使用して、リアルタイム レンダリング用にプロジェクトを最適化するための概念とアプローチ。

プロジェクトを最適化することは単純な作業であるとは限らず、最大限のパフォーマンスを引き出すことは困難であることがあります。それは、数ミリ秒が最も重要になることがあるからです。

プロジェクトの最適化を開始する

プロジェクトを最適化することでパフォーマンスを向上させるために、最初に目を向ける場所は複数あります。コンテンツ作成ワークフローの改善、プロファイリング キャプチャを実行して各フレームのレンダリング時にどこで時間がかかっているかを把握すること、ビルトインのエディタ ツールの使用から始めます。

何かをセットアップすることなくパフォーマンス向上のためにプロジェクトを最適化するための難しくて手間がかかる多くの部分は、Unreal Engine はすでに行っています。ただし、それらのビルトイン システムではプロジェクトのニーズにぴったり合うように調整できないということではありません。

以下のガイドは、よくあるパフォーマンスの問題を特定し、それをどこで見つけるかを特定し始めるのに役立ちます。パフォーマンスを最適化および改善するために使用できる、エディタ内のツールについても説明します。

レンダリング パイプラインの最適化

一部の最適化を選択すると、Unreal Engine が使用するレンダリング パイプラインに直接的な影響が及ぶことがあります。そのような最適化は、プロジェクト全体のパフォーマンスが向上することや、開発対象とする特定のプラットフォームによく適していることがあります。

例えば、Unreal Engine は、ディファード パス (デフォルト) とフォワード レンダラによる複数のレンダリング パスを提供しています。VR やモバイルのようなプラットフォームでは、フォワード レンダラによってパフォーマンスが向上しますが、フォワード レンダラではエンジンのレンダリング機能のいくつかはサポートされていません。

それ以外のプラットフォームでは、ネイティブ解像度でレンダリングするのではなく、より低解像度でレンダリングしてからアップスケールするようにレンダリング パイプラインに変更を加えることで、ネイティブ解像度と同じビジュアル忠実度を維持したままでパフォーマンスが向上します。

コンフィギュレーション ファイルとスケーラビリティの最適化

コンソール コマンドとコンフィギュレーション ファイルを使用して、アプリケーションの開発対象であるエクスペリエンスのタイプやプラットフォームに合わせてプロジェクトをスケールするプロパティを設定することができます。

コンソール コマンドを使用して、特定のプロパティを呼び出し、設定します。それらをコンフィギュレーション ファイルやスケーラビリティ設定で使用して、プロジェクトの開発や最終的なシッピング製品で、レンダリングされる画像の品質やパフォーマンスを向上させることができます。それらの呼び出し可能な設定をコンフィギュレーション ファイルに格納して、プロジェクトに対して自動的に設定することができ、それらの設定をプラットフォーム固有にすることもできます。

例えば、ユーザーが選択可能な複数のスケーラビリティ オプションがあるコンフィギュレーション ファイルをセットアップして、アプリケーションがローエンドのハードウェアでもうまく実行されるようにできます。また、個々のプラットフォーム用に設計されているプリセットをコンフィギュレーション ファイルに格納して、アプリケーションが実行されるプラットフォームに最適化されたプリセットを使用することもできます。

アセットの最適化

プロジェクト内のアセットの最適化は、プロジェクトの開発時に選択するワークフローから始まっています。Unreal Engine のツールで最もうまく機能する方法でそれらのアセットを作成することを意味することもあります。そうでない場合は、ビルトインのエディタ ツールがうまく対処できます。

例えば、それぞれのオブジェクト用の詳細度 (LOD) メッシュを手動で作成するのは、時間がかかることがあります。Unreal Engine には、メッシュ用の LOD を生成する独自の自動ツールがあります。LOD が手動でどのように生成されるか、またはその作業を自動的に行うかを、プロパティで構成することもできます。

以下のビルトイン ツールおよびシステムは、プロジェクトの開発時にパフォーマンスを向上させることに役立ちます。

デバッグ ツールとプロファイリング ツール

Unreal Engine には独自のデバッグツールとプロファイリング ツールがあり、いくつかの外部アプリケーション用のプラグインが提供されています。それらのツールはパフォーマンスを改善できる領域を調査および特定するのに役立ちます。

例えば、レベル エディタのビジュアライゼーション モードを使用すると、画面上で現在レンダリングされているマテリアルのコストを視覚的に確認できます。CPU と GPU のプロファイリング ツールは、個々のフレームをキャプチャし、レンダリングされているもののミリ秒でのコストの内訳を示します。このような情報を使用すると、単一フレームでのレンダリングに最も時間がかかっているものを確認できます。コストが高い項目を調べることによって、それらの要素をさらに最適化できる可能性があります。

以下のツールは、プロジェクトの要素をデバッグおよびプロファイリングしてパフォーマンス最適化の機会を見つけることに役立ちます。

その他のトピック

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