Depth of field (被写界深度)

インエディタツールを使用して、近くのオブジェクトと遠くのオブジェクトの間の距離をシミュレートし、焦点が合っていない部分をぼかします。

現実世界のカメラの場合と同様に、被写界深度 (DoF) は、焦点の前後の距離に応じてブラーをシーンに適用します。このエフェクトを使用すると、深度に基づいたショットの特別な被写体に見る側の注意を引き付け、レンダリングを写真や映画にさらに近づけることができます。

DoF のタイプ

Unreal Engine では何通りかの方法で被写界深度エフェクトを実施することができます。以下の 2 種類に分かれます。

  • シネマティック (Cinematic) 被写界深度エフェクトに映画ような外見が加わります。このメソッドに対する調整は、フォトグラフィーおよびシネマとグラフィーで使用可能なオプションと一致しています。このオプションは、デスクトップ プラットフォームおよびコンソール プラットフォームで機能します。

  • モバイル このメソッドは、モバイル プラットフォームで機能する最適化され、負荷の低い DOF オプションを提供します。

機能の詳細については、以下の方法から選択してください。

実装

被写界深度は、 Near (近距離) 、Far (遠距離)、 Focal Region (焦点領域) の 3 つのレイヤー分かれており、各レイヤーは別々に処理され、後で一緒に構成されて最終的な効果を生み出します。近距離レイヤーと遠距離レイヤーのオブジェクトは焦点領域にはなく、常に完全にぼやけています。これらのレイヤーがブラーされていないシーンとブレンドされます。  

Depth Of Field Implementation

  • 焦点領域 (黒) のオブジェクトは、ブラーされていないシーンのレイヤを使用します。このレイヤーは、非常に狭くしてキャラクターのみに焦点をあてたり、シーンのフォアグランドとバックグラウンドを囲むようにかなり広くすることができます。

  • 近距離 (緑) または 遠距離 (青) 中にあって、焦点領域の間の遷移領域外にあるオブジェクトは、ブラーされているレイヤーと完全にブレンドされます。つまり焦点ずれとなります。

  • 車の左側のような遷移領域内のオブジェクトは、遷移領域内の位置に基づき、ブラーしていないシーンとブラーしているレイヤー (近距離と遠距離) と焦点領域の遷移内の位置に基づいてブラーされたレイヤーの間でリニアにブレンドされます。

被写界深度を視覚化する

遷移領域を含むこれらのレイヤーは、レベル ビューポートの [Show (表示)] > [Visualize] の下の [Depth of Field layers] 表示フラグを使用して視覚化できます。

シーン

レイヤーの視覚化

[Depth of Field layers] の視覚化には、設定されている値など使用中の DOF メソッドに関連する便利な情報も含まれます。また、マウスをシーンの周辺で動かすと、カメラからアクタまでの距離がカーソルの横に表示されます。

Visualizing Depth Of Field

エディタで DOF を使用する

Unreal Editor では、ポストプロセス ボリューム を配置する、カメラ アクタ を使用する方法で DOF を使うことができます。上記はすべて ポストプロセス ボリュームとカメラ を介して DOF プロパティにアクセスできます。Cine Camera の場合は、カメラとレンズに対して産業標準の設定をいくつか行います。

使用する設定のほとんどは [Camera] セクションと [Depth of Field] セクションの [Lens] タブで行います。

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Cine Camera Actor を使う場合、DOF に影響するプロパティの置き換えは [Lens Settings] セクションの [Current Camera Settings (現在のカメラ設定)] にあります。

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Camera または Cine Camera Actor を使用する場合、[Perspective (パースペクティブ)] を選択して、シーンに置かれた Cameras の 1 つを選ぶことで、レベル ビューポートの [Actor Piloting] を使ってそれらを継承できます。

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レベル ビューポートはカメラのビューへスナップし、カメラが見るものを操縦し表示していることを示します。

Level Viewport

カメラまたはポスト プロセス ボリューム (カメラがその中に存在する場合) で変更されたプロパティは、すぐにビューポートで反映されます。 

同類の結果を出すために重要なことは、大きなボケに対して Aperture (F-stop) を小さくして、カメラまたはビューポートをオブジェクトに近い位置に移動させ、Field of View (FOV) を低い設定にします。フォーカス プレーンの正面か後ろでシーンのコンテンツの焦点をぼかすために、集束距離 を使います。

シネマティック カメラのデバッグ焦点面を使用する

Cine Camera Actor を使いながら、Draw Debug Focus Plane を有効にして、レベル内に置かれている焦点位置を確認します。

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有効にすると、フォーカス プレーンは現在設定されているカメラからの Manual Focus Distance になります。ここでは、キャラクターはすべてが鮮明で焦点のあっているフォーカル ポイントです。フォーカス プレーンの前側と後ろ側はすべて焦点から外れます。

デバッグ焦点面: 無効

デバッグ焦点面: 有効

Debug Focus Plane Color を使って、描かれるフォーカス プレーンの RGBA カラー値をカスタマイズします。描画中のフォーカス プレーンが確認しずらいシーンにおいては便利です。

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