フェード トラック

シーケンサーのフェード トラックは、画面全体のソリッド カラーへのフェードに使用します。これを使うことで、黒色や白色、またはその他の色にフェードできます。

参照

レベル シーケンスをフェードインまたはフェードアウトさせたい場面があることがあります。そうした状況にフェード トラックを使用できます。このページでは、フェード トラックの概要とシネマティックのフェードに関する追加の考慮事項について説明します。

前提条件

フェード トラックの概要

作成および使用方法

フェード トラックを作成するには、[+ Track (+ トラック)] をクリックして [Fade Track (フェード トラック)] を選択します。

create fade track

フェード トラックは、0 (フェードなし) ~ 1 (完全にフェード) の間でアニメートする 浮動プロパティ トラック です。

フェード トラックを選択して Enter キーを押すことで、トラックにキーフレームを設定します。これによって 0 のデフォルト値にキー化されます。次に、再生ヘッドを新しい時点に移動して、そのトラック値を「1」に変更します。再生ヘッドがある時点に、その値を含む新しいキーが設定されます。

keyframe fade track

この時点でシーケンスを再生すると、フェードが徐々に発生することがわかります。

fade track playing

フェード カラーおよび設定

[Fade (フェード)] セクションを右クリックして [Properties (プロパティ)] メニューを開き、フェードの色を変更したり、他のフェード設定を調整したりすることができます。

fade track properties

以下は、フェード トラック との相互処理が含まれる特別なプロパティです。

名称

説明

When Finished (終了時)

セクション終了時にプロパティが実行する処理を決定します。次のいずれかを選択できます。

  • Keep State (状態を維持) - シーケンスの終了後に、フェード セクションの期間中にフェードを維持する場合に使用できます。

  • Restore State (状態の復元) - フェードをアニメートする前のステートに戻します。

  • Project Default (プロジェクト デフォルト) - 「DefaultEngine.ini」プロジェクト ファイルで定義されている設定を使用します。デフォルトでは [Restore State] に設定されています。

Fade Color (フェード カラー)

フェード エフェ薄くなるクトの色を好きな色に変更できます。状況によっては、黒色ではなく白色にフェードしたい場合もあります。トラック セクションではここで指定した色を継承し、フェード トラックがフェードする先の色を示します。

Properties2.gif

Fade Audio (オーディオをフェード)

これを有効にすると、フェード エフェクトを通じて、ランタイム時の オーディオ トラック からのサウンドを含む、再生されているすべてのサウンドのオーディオを低下させることもできます。

フェード カラーは セクション で設定されるため、異なる色のフェードを一つのシーケンスに含める場合は、2 つの異なるフェード セクションを作成する必要があります。

create different sections for each fade color

ゲームプレイとシネマティックス間でフェードする

フェード トラックは、基本的には Set Manual Camera Fade ブループリント関数のトラック バージョンと言えます。そのため、フェード トラックとカメラ フェード関数の両方を使ってフェード動作をスクリプトすることができます。これは、プロジェクトでゲームプレイとシネマティックスとの間にフェード トランジションが必要な場合に便利です。

camera fade functions

これらのブループリント関数を使ったフェードでは、プレイヤー カメラ マネージャー (Player Camera Manager) をターゲットとする必要があります。このオブジェクトへの参照を取得するには、グラフ内を右クリックして Get Player Camera Manager を選択します。

get player camera manager function

また、シーケンスではフェード セクションの [When Finished][Keep State] に設定する必要があります。デフォルトでは、シーケンスが終了するとフェード ステートは、シーケンサーが再生を開始する前のステートに戻ります。[Keep State] を選択すると、これがフェード トラックからの最終値で上書きされます。状況によっては、シーケンスの終了後にフェード トラックが反映されることを確実にするために、これが必須となる場合もあります。

set when finished to keep state

ゲームプレイからシネマティック

ゲームプレイからシネマティックへのトランジションにフェードを適用する場合は、次のステップを実行します。

fade from gameplay to cinematic

  1. Start Camera Fade ノードを作成して、それに含まれる以下のパラメータをそれぞれ設定します。

    • Get Player Camera ManagerTarget につなげます。

    • To Alpha を「1」に設定します。

    • Duration0 よりも大きい値に設定します。これは、ブレンドの長さを秒単位で表したものです。Duration が 0 の場合、フェードは発生しません。

    • Hold when Finished を有効にします。これにより、シーケンサーがフェード トラックでフェードインするまでフェードが維持されます。

  2. Start Camera Fade の後に Delay ノードを追加し、その Duration を Start Camera Fade の Duration と同じ値に設定します。Start Camera Fade の出力実行はフェードの完了時には発生しないため、処理を継続する前に、フェードの完了を待つための delay が必要になります。

  3. このシーケンス ( フェード トラック フェードインを含み、[When Finished][Keep State] に設定されている) を再生して、シーケンスの終了後にフェードが元に戻らないことを確認します。

シネマティックからゲームプレイ

シネマティックからゲームプレイへのトランジションにフェードを適用する場合は、次のステップを実行します。

fade from cinematic to gameplay

  1. シーケンスにバウンドされた On Finished イベントを作成します。これには フェード トラック フェードアウトを含めて、[When Finished][Keep State] に設定します。

  2. Start Camera Fade ノードを作成して、それに含まれる以下のパラメータをそれぞれ設定します。

    • Get Player Camera ManagerTarget につなげます。

    • From Alpha を「1」に設定します。

    • Duration0 よりも大きい値に設定します。これは、ブレンドの長さを秒単位で表したものです。Duration が 0 の場合、フェードは発生しません。

    • Hold when Finished を有効にします。シーケンサーでフェード トラックのステートが維持されるため、これによってフェードインが維持されて、フェードアウトには戻りません。

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