Unreal Engine でシネマティック コンテンツを作成する際は、複数の サブシーケンス を使ってより複雑な シーケンス を作成できます。シーケンスをサブシーケンスとしてより大規模なレベル シーケンスに加えることで、より大きなシネマティック コンテンツを、それぞれのチーム メンバーが個別に作業できる複数のセクションに分けることができ、全体的な効率が高まります。シーケンスまたはサブシーケンス内には、他の非線形エディタと同様に、ショット (個別のカメラ カット) をシネマティック内に作成できます。
ショットには、カメラやキャラクター、他のアクタなどのコンテンツおよびゲーム オブジェクトを追加できます。ショットはトリム可能で、そのシーケンス内のあらゆる場所に移動できるため、完全な非線形の編集エクスペリエンスが実現します。また、テイク システムを使用してショットを他のものと区別することもできるため、元のショットを変更することなく、さまざまなショットとコンテンツを試すことができます。
このドキュメントでは、Unreal Engine でシネマティック コンテンツを作成するにあたって、シーケンス、ショット、テイクを使用する方法について説明します。
前提条件
レベル シーケンス
レベル シーケンス アクタ は、Unreal Engine でゲームや従来のアニメーションのシネマティック コンテンツを作成する際に使用される基本アセットです。レベル シーケンスには、カメラやキャラクター、アニメートしてゲーム中に再生したりレンダリングしたりできる他のゲーム オブジェクトを含めることができます。サブシーケンスとショットをレベル シーケンスに加えて、よりダイナミックで複雑なシネマティックスを実現できます。
新しいレベル シーケンスを作成するには、コンテンツ ブラウザ の [+Add (+追加)] をクリックして [Cinematics (シネマティックス)] > [Level Sequence (レベル シーケンス)] を選択します。
また、メニュー バーの [Cinematics (シネマティックス)] ボタンをクリックして [Add Level Sequence with Shots (ショット付きレベル シーケンスを追加)] を選択することで、ショットを使って事前設定されたシーケンス アセットを新しく作成することもできます。
新しい [Level Sequence with Shots Settings (ショット付きレベルシーケンスの設定)] ウィンドウで、このアセットの 名前、保存場所、追加する ショット数 を設定できます。
次の表では、[Level Sequence with Shots Settings] ウィンドウに含まれる各プロパティとそれらの機能について説明します。
プロパティ |
説明 |
---|---|
Name |
作成しているレベル シーケンス アセットと、それを含むフォルダの名前を割り当てます。 |
Suffix |
ルート (メイン) シーケンス アセットとサブシーケンス ショット アセットとを区別するために、レベル シーケンスの名前に適用するサフィックス名を設定します。 |
Base Path |
ベース ファイル ディレクトリを設定します。ここには、レベル シーケンス アセットとそれに含まれるショット アセットが保存されます。レベル シーケンスは、これに相対するフォルダに格納されます。シーケンスのショットは、レベル シーケンスのフォルダに相対する、ショット名が付いたネスティング フォルダに格納されます。 |
Number of Shots |
作成してレベル シーケンスにショットとして追加するサブシーケンス アセットの数を設定します。それぞれのショットは自動的にレベル シーケンスに追加され、指定したショット設定に基づいて自動的に名前が付けられ、長さが決まり、増分されます。 |
Sequence to Duplicate |
シネマティック コンテンツを含むレベル シーケンスがすでにあり、それを複製したい場合は、アセットのドロップダウン メニューを使ってここでそれを割り当てることができます。既存のレベル シーケンスを割り当てる場合は、指定したショットの数だけそのコンテンツがコピーされて複製されます。シーケンスが指定されていない場合は、すべてのショットが作成されて、カメラ と カメラ カット トラック を使って事前設定されます。このプロパティは、アクタとカメラをショットに自動的に取り込みたい場合に便利です。 |
Sub-Sequence Names |
それぞれのショット内で作成される サブシーケンス を追加して名前を付けることができます。レベル シーケンスの各ショットにサブシーケンスを追加するには、[+Add (+追加)] を選択して、配列インスタンスを使って 名前 を設定します。 |
Instance Sub Sequences |
有効にすると、最初のショットのサブシーケンス アセットのみが生成されます。その他のショットは、ショットごとにユニークなサブシーケンスを作成するのではなく、そのサブシーケンスを参照します。 |
Default Start Time |
新しいレベル シーケンスのデフォルトの開始時間を秒単位で設定します。 |
Default Duration |
新しいレベル シーケンスのデフォルトの期間を秒単位で設定します。 |
Shot Directory |
レベル シーケンスのショット アセットを含めるフォルダの名前を設定できます。このフォルダは、レベル シーケンスの親フォルダ内にレベル シーケンス アセットと並んで作成されます。 |
Shot Prefix |
レベル シーケンスのショットと他のシーケンス アセットを区別するために、生成されたそれぞれのショット アセットに適用するプレフィックスの名前を設定します。 |
First Shot Number |
最初に生成されたショットの名前の末尾に追加する値を設定します。この値は、 |
Shot Increment |
生成されるすべてのアセットの First Shot Number プロパティの値を増分する値を設定します。 |
Shot Num Digits |
生成されたショット アセットの名前の末尾に追加する合計桁数を設定します。 |
First Take Number |
新しいテイク アセットの名前の末尾に追加する合計桁数を設定します。 |
Take Separator |
新しいテイク アセットの名前と番号を区切る文字を設定します。 |
Sub Sequence Separator |
新しいサブシーケンス アセットの名前と番号を区切る文字を設定します。 |
FBX Settings |
シーケンサーで FBX をインポートする 際に、関連するトラックにプロパティとそのキーフレームをマッピングするために使用する FBX プロパティ リーダーを設定できます。新しい FBX 設定をレベル シーケンスに追加するには、[+ Add (+ 追加)] を使用します。この配列には、FieldOfView、FocalLength、FocusDistance** などの共通する FBX カメラのプロパティのプロパティ マッピングがデフォルトで含まれます。 新しい FBX 設定配列を追加した後は、それぞれの配列内で次のプロパティを設定できます。
|
新しいレベル シーケンスをショットの設定を使って設定すると、サブシーケンス ショット アセットを含むフォルダ構造で、割り当てられた場所にアセットが保存されます。
これらのフォルダ内では、シーケンスを整理するために、「テイク」と呼ばれるショットの別バージョンを保存できます。
ユーザー インターフェース
ショットを含むレベル シーケンスを表示する際は、ナビゲーションとインタラクションのための 2 つのメイン領域が表示されます。
ブレッドクラム
ショットを含むレベル シーケンスを編集する際は、ツールバーのブレッドクラム領域が展開して、メイン レベル シーケンスとそのショット間のナビゲーションに使用できます。
フォルダのドロップダウンをクリックすると、レベル シーケンスとそれに含まれるショットのツリー ビュー リストが表示されます。これらのアイテムのいずれかを選択するとそのシーケンスが開きます。
ショットまたはサブシーケンスを表示する際は、シーケンスの名前領域に、そのショットまたはサブシーケンスを含むメイン レベル シーケンスも表示されます。それを選択することで、メイン レベル シーケンスに戻ることができます。サブシーケンスまたはショット内では、表示しているサブシーケンスまたはショットのコンテンツに影響を及ぼしているメイン レベル シーケンスからのコンテンツである「表示コンテキスト」を確認することもできます。
進む アイコンと 戻る アイコンを使用すると、シーケンスの表示履歴をステップスルーできます。
ショット セクション
ショット は、シーケンサーのタイムライン領域に セクション として表示されます。それぞれのショット セクションは他の多くの セクション と同様に機能し、移動、トリム、編集することができます。ショットをダブルクリックすると開きます。
複数のショット トラックを使用している場合は、一番上のトラックのショット セクションが優先されます。つまり、他のセクションと重複する部分がある場合は、最も上のトラックにあるセクション範囲が、下にあるトラックの代わりに評価されます。
ショットをクリックしてタイムラインにドラッグし、同じトラック内の他のショットと重ねることで、それらのショットをブレンドすることもできます。
ショットのサムネイルに表示されるハンドルをクリックしてドラッグすることで、ショット間のブレンドを調整できます。
ブレンドは、レベル シーケンスのブループリント内で Set Wight ノードを使用することでも制御できます。
ショット
ショットは、Unreal Engine でより複雑なシネマティックスを作成する際に使用できる、レベル シーケンス内の個別のシーケンスです。ショットはそれぞれ独自のシーケンス アセットに対応します。アクタ、カメラ、他のシネマティック コンポーネントをショット内に追加して、後にメイン レベル シーケンスでシーケンス全体として編集可能なシネマティック コンテンツを設定する場合に推奨されます。
作成する
ショットを既存のレベル シーケンスに追加するには、まずシーケンス エディタの [+ Track (+ トラック)] ボタンをクリックして [Shots Track (ショット トラック)] を選択します。次に、メイン レベル シーケンスにサブシーケンス ショットとして追加するレベル シーケンス アセットを新しく作成するために、ショット トラック内の [+Shot (+ショット)] > [Insert Shot (ショットを挿入)] を選択します。
[Insert Shot] を選択すると、アセット作成ダイアログ ウィンドウが開き、ショット シーケンス アセットをプロジェクト内の場所に保存するよう求められます。デフォルトでは、このディレクトリはメイン レベル シーケンスに相対的なものになり、[エディタの Project Settings (プロジェクト設定)] で定義されている場合はそのショット ディレクトリ内に配置されます。
また、[+ Shot (+ショット)] をクリックして、サブシーケンス ショットとして追加するシーケンス アセットを選択することで、既存のレベル シーケンス アセットをショットとして追加することも可能です。
ショットは、レベル シーケンサー アセットを コンテンツ ブラウザ から、メイン レベル シーケンスのタイムラインにあるショット トラックにドラッグすることでも追加できます。
フィラー ショット
[Insert Filler (フィラーを挿入)] を選択すると、ショット セクションが、シーケンス アセットにバインドされずに作成されます。フィラーの一般的なユースケースとしては、後にシーケンスが割り当てられるプロキシ ショットまたはタイミングを作成する場合があります。
シーケンス アセットを空のフィラー セクションに割り当てるか、シーケンス アセットをショットに再び割り当てることができます。それには、目的のセクションを右クリックして [Properties] > [Sub Seqence] に移動し、ドロップダウン メニューを使ってアセットを選択します。
詳細とインタラクション
タイムライン上のショットを右クリックして、コンテキスト メニューの [Properties (プロパティ)] を選択することで、そのショットの詳細を確認できます。
次の表では、ショットの各プロパティとそれらの機能について説明します。
名称 |
説明 |
---|---|
Start Frame Offset |
このショットの開始時間をオフセットするためのフレームの数を設定します。この値は持続期間に影響を及ぼさずにクリップのプレイ可能な領域を調整するため、スリップ編集 と同様の効果をもたらします。 また、シーケンサーのタイムライン で Shift キーを押したままクリップに沿ってドラッグすることで、このプロパティを編集することもできます。 |
Can Loop |
有効にすると、選択したショットのセクションが、そのデフォルトのプレイ可能な領域を超えて拡張された場合に、そのショットがループします。 |
End Frame Offset |
Can Loop プロパティが有効な場合に、このプロパティを使ってループ領域の終了時間をオフセットできます。 |
First Loop Start Frame |
Can Loop プロパティが有効な場合に、このプロパティを使って最初のループ開始時間をオフセットできます。 |
Time Scale |
ショットの再生レートを制御します。 |
Hierarchical Bias |
ショットの 階層バイアス を制御します。同じアクタを参照する場合、この値が大きく設定されていると、このショットが他のソースよりも優先されます。 |
Sub Sequence |
選択したショットが再生される、割り当てられたシーケンス アセットです。 |
ショットを右クリックしてコンテキスト メニューの一番下に移動すると、ショット固有のアクションが表示されます。
次の表では、レベル シーケンスでショットを編集する際に使用できるそれぞれのショット アクションとそれらの機能について説明します。
名称 |
説明 |
---|---|
Thumbnails (サムネイル) |
ショット アクションの画像プレビューを制御するための [Thumbnails (サムネイル)] メニューを開きます。 |
Takes (テイク) |
ショットの現在のテイクを切り替えるための [Takes (テイク)] リストを開きます。 |
New Take (新規テイク) |
現時点のショットに基づいて新しいテイクを作成します。 |
Insert Shot (ショットを挿入) |
再生ヘッドの位置に新しいショットを作成します。 |
Duplicate Shot (ショットを複製) |
現在選択しているショットのデータを複製することで、新しいシーケンス アセットを作成します。 |
Render Shot (ショットをレンダリング) |
レンダー ムービー ダイアログ ウィンドウを開きます。ムービー レンダー キュー が有効な場合は代わりに [Movie Render Queue (ムービー レンダー キュー)] ウィンドウが開き、選択したショットが レンダリングの対象 として割り当てられます。 |
Rename Shot (ショット名を変更) |
ショットの名前を変更します。 |
ショットの色
複雑なシネマティックスを整理するために、ルート レベル シーケンス内でショットを色分け (カラー コード化) することができます。
ショットを色分けするには、ショットを右クリックしてコンテキスト メニューを開き、[Properties (プロパティ)] > [Color Tint (色合い)] を選択して、カラー ホイール、RGBA カラー値、または スポイト ツールを使って希望の色を設定します。
サムネイル
サムネイルは、シーケンサーのタイムライン上のショット セクションに表示される画像で、そのショットのプレビュー画像を示すものです。タイムラインでズームインした場合は、ショットの特定領域の正確なプレビューを示すためにサムネイル画像が更新されます。
タイムライン上のいずれかのショットを右クリックして [Thumbnails (サムネイル)] メニューを選択することで、ショットのサムネイルの表示をカスタマイズできます。
次の表では、サムネイルの各プロパティとそれらの機能について説明します。
名称 |
説明 |
---|---|
Refresh |
このショットのサムネイルを再生成します。サムネイル画像が古い、または正確に表示されていない場合に役に立ちます。 |
Set Thumbnail Time to… |
Draw Single Thumbnail プロパティが有効な場合は、単一のサムネイル画像として使用する現在のショットの特定のフレームを表示するための時間値を設定できます。 |
Refresh All |
すべてのショットのサムネイルを再生成します。サムネイル画像が古い、または正確に表示されていない場合に役に立ちます。 |
Draw Thumbnails |
すべてのショットのサムネイルの表示を制御します。無効にするとサムネイルは表示されず、トラック サイズが削減されます。 |
Draw Single Thumbnail |
これを有効にすると、単一のサムネイル画像のみが表示されます。このサムネイル画像はショットの開始領域に固定されます。Adobe Premiere など他のエディタにあるサムネイル表示機能と同等のものです。 |
Thumbnail Size |
サムネイルの幅と高さを制御します。サムネイルの高さを調整すると、ショットのトラック サイズも変わります。 |
Quality |
サムネイル画像のレンダリングに使用する品質です。 |
シーケンス コンテキスト
レベル シーケンスからショットを開く際は、ショットがルート レベル シーケンスのコンテキスト内に表示されます。完全なシーンのコンテキストを表示するために、これにはそのシーケンスの要素と他の隣接するショットが含まれます。
レベル シーケンスのコンテキストでショットを表示する際は、ベース ショット シーケンスと実際にトリムされたショットの両方の開始時間と終了時間が表示されます。この例では、ルート レベル シーケンス内でトリムされている 開始 時間と 終了 時間の両方とともにショットが表示されており、ショット ビューにその情報がどのように表示されるかも確認できます。
トリムされた領域。ルート レベル シーケンスから再生される領域です。
完全なシーケンスのプレイ可能な領域。この領域は削除されてプレイされません。
逆に、ショット内で 開始 時間と 終了 時間をトリムして、ルート レベル シーケンスからのショットのトリムされた領域を確認することもできます。
再生メニュー の [Keep Cursor in Playback Range While Scrubbing (スクラブ中に再生範囲にカーソルを維持する)] が無効な場合は、トリムされた領域の境界の外をスクラブ再生することで、レベル シーケンスのコンテキストをさらに活用し、前や次のショットを確認できます。現在のショットを隣のショットと並べて調整するときに便利です。
このコンテキスト ビューを無効にするには、シーケンサーの 再生メニュー にある [Evaluate Sub Sequences In Isolation (サブシーケンスを独立して評価)] を有効にします。このシーケンスにないトラックは現在表示しているシーケンスに沿って評価されないめ、このオプションは、特定のショット シーケンスをそのルート レベル シーケンスから切り離す場合に便利です。
階層バイアス
ルート レベル シーケンス、ショット、サブシーケンスの各システムの特性により、ショットとルート レベル シーケンスの両方で同じアクタを参照する可能性があり、この場合は競合が生じることがあります。他のソースを評価して、アクタの参照の優先順位を決定するために、階層バイアス を利用することができます。このプロパティを表示するには、ショット または サブシーケンス を右クリックして、[Properties (プロパティ)] メニューから [Hierarchical Bias (階層バイアス)] を見つけます。
ソースでこのバイアス値を大きく設定するとそのソースが「優先」され、値を小さくすると他のソースが「優先」されます。ソース間でバイアス値が同じな場合は、それらのソースがすべてまとめて評価され、可能であればブレンドされます。
トップレベル (ルート) のシーケンスの [Hierarchical Bias] のデフォルト値は 0 で、サブシーケンスのデフォルト値は 100 です。これにより、ショット ソースがルート レベル シーケンス ソースよりも優先されます。バイアスの値は、追加されたそれぞれのサブシーケンス レイヤーで累積されます。たとえば、ショット シーケンスに子サブシーケンスが含まれる場合、そのバイアス値は合計 200 (100 + 100) となり、デフォルトで最も「優先」されるシーケンスとなります。
次の画像ではこの効果を確認できます。
ルート シーケンスのデフォルト バイアス値は 0 で、累積バイアス値は 0 です。
最初の子シーケンスのデフォルト バイアス値は 100 で、累積バイアス値は 100 になります。
2 番目の子シーケンスのデフォルト バイアス値は 100 で、累積バイアスは値 200 になります。
バイアスの例
次は、シーケンスでバイアス階層値を活用する方法を示した例です。
レベルに Light アクタ が配置されており、3 つの異なるシーケンスで参照されています。
ルート レベル シーケンス がこのライトを参照しており、その色は 赤色 にキーフレーム化されています。
そのルート レベル シーケンスには ショット 含まれており、その色は 緑色 にキーフレーム化されています。
そのショットには サブシーケンス が含まれており、その色は 青色 にキーフレーム化されています。
デフォルトでは、最も大きな累積バイアス値を持つ サブシーケンス と 青色 のライトが優先されます。具体的に各シーケンスのバイアス値を次に示します。
ルート レベル シーケンス = 0
最初の子シーケンス = 100
2 番目の子シーケンス = 200 (100 + 100)
サブシーケンス セクションを右クリックしてその階層バイアス値を -50 に下げると、ショット と 緑色 のライトが優先されるようになります。これは、サブシーケンスの累積バイアス値がその親よりも小さくなり、緑色のライトのバイアス値が最も大きくなったためです。
この時点で、各シーケンスのバイアス値は次のとおりです。
ルート シーケンス = 0
最初の子シーケンス = 100
2 番目の子シーケンス = 50 (100 - 50)
すべてのバイアス値を 0 に設定すると、すべてのシーケンスがまとめて評価され、結果がブレンドされます。この例では、赤色、緑色、青色のライトのカラー値が結合され、白色 になります。
この時点で、各シーケンスのバイアス値は次のとおりです。
ルート シーケンス = 0
最初の子シーケンス = 0
2 番目の子シーケンス = 0 (0 + 0)
テイク
シネマティック コンテンツを作成する際は、元のショットを変更せずにさまざまなショットを試したい場合があります。テイク はショットの個別のコピーを作成する際に使用でき、ユーザーは元のショットに影響を及ぼすことなく、それらのコピーを編集できます。
テイクを作成するには、ショットを右クリックして [New Take (新規テイク)] を選択します。新しいアセットのウィンドウが表示されます。保存先のディレクトリとして、元のショットと同じフォルダが指定されています。[Save (保存)] をクリックして、新しいテイクを保存します。
新しいテイクには、デフォルトでショット名の後にポストフィックス番号が付加された名前が付きます。このポストフィックスは、[エディタの Project Settings (プロジェクト設定)] でカスタマイズできます。
新しいテイクが作成されると、ショットでは元のショットに代わってそれを使用するように切り替わります。元のテイク (Take 1) と他のテイクを変更するには、右クリックして [Takes (テイク)] メニューを選択します。アクティブなテイクは、エントリの隣に 星形のアイコン で示されます。