エディタの環境設定とプロジェクト設定

エディタとプロジェクトの設定を使用してシーケンサーの動作を微調整します。

シーケンサーの [Editor Preferences (エディタの環境設定)] と [Project Settings (プロジェクト設定)] は、エディタ使用時とエディタ実行時のプロジェクト全体を対象とするデフォルトの動作やローカル ユーザー環境設定を制御します。このドキュメントでは、ローカル レベルとプロジェクト レベルでシーケンサーの動作の変更に使用できるオプションの概要を説明します。

エディタの環境設定

エディタの環境設定 (Editor Preferences) は、ローカル レベルでシーケンサーのツールや機能の動作を設定するために使用します。ここでの変更は自分が使用しているマシンにのみ適用され、他のマシンには適用されません。

シーケンサーのエディタの環境設定を表示するには、Unreal Engine の上部にあるメニュー バーで [Edit (編集)] > [Editor Preferences… (エディタの環境設定…)] に移動します。次に、 [Content Editors (コンテンツ エディタ)] カテゴリのサイドバーで [Level Sequence Editor (レベル シーケンス エディタ)] を選択します。

open sequencer editor preferences

レベル シーケンス エディタ だけでなく、その他のシーケンス エディタの環境設定をカスタマイズすることもできます。[Content Editors] では、以下の環境設定を見つけて変更できます。

  • Embedded Actor Sequence Editor (埋め込まれたアクタ シーケンス エディタ)Actor Sequence コンポーネント を使用する場合。

  • Niagara Sequence Editor (ナイアガラ シーケンス エディタ)Niagara でシーケンサーを使用する場合。

  • Take Recorder Sequence Editor (Take Recorder のシーケンス エディタ)Take Recorder からシーケンサーを使用する場合。

  • Template Sequence Editor (テンプレート シーケンス エディタ)テンプレート シーケンスを使用する場合。

  • UMG Sequence Editor (UMG シーケンス エディタ)ユーザー インターフェースを作成する からシーケンサーを使用する場合。

sequencer editor preferences list

名前

説明

Keyframing (キーフレーム化)

Auto Change Mode (自動変更モード)

[Auto Change Mode] は、トラックの作成時またはアクタにキーフレーム化された変更が発生した際にその動作を記述します。

  • [Auto Key]自動キー モードを有効にします。

  • [Auto Track (自動トラック)] は、アクタまたはそのプロパティに変更が発生するたびにトラックとアクタを追加します。

  • [All (すべて)] は、自動キー モードと 自動トラック モードの効果を組み合わせています。

  • [None (なし)] は、デフォルトの動作を使用し、自動的な変更やキー設定が発生しません。

Allow Edits Mode (編集モードを許可)

[Allow Edits Mode] には、シーケンサーやレベルにバインドされているアクタを操作する際の自動動作のためのオプションが表示されます。これらのオプションは、「シーケンサー ツールバー」ページで説明しています。

Key Group Mode (キー グループ モード)

[Key Group Mode] は、 [Auto Key (自動キー)] 使用時のキーの範囲を制御します。これらのオプションは、「シーケンサー ツールバー」ページで説明しています。

Key Interpolation (キー補間)

新しく作成されたキーフレームの補間タイプ。

Auto Set Track Defaults (トラック デフォルトの自動設定)

オンにすると、これによってキーフレームを設定することなく トランスフォーム トラックおよびプロパティ トラック がカスタム デフォルト値を取ることが許可されます。オフにすると、値を設定した場合にそのトラックに対して選択した値でキーフレームが作成されます。

General (一般)

Spawn Position (位置のスポーン)

シーケンサーへの追加時に Spawnable を作成するデフォルトの場所です。

  • デフォルトの動作は [Origin (原点)] であり、スポーン可能なものをワールド基点 (0, 0, 0) に配置します。

  • Place in Front of Camera は、現在アクティブなパースペクティブ ビューポートのカメラの前面にスポーン可能なものを配置します。

Create Spawnable Cameras (スポーン可能なカメラの作成)

オンにすると シーケンサー ツールバーのカメラ ボタン をクリックした場合にカメラを Spawnable として作成します。

Show Selected Nodes Only (選択したノードのみを表示)

選択したアクタに一致するトラックまたはサブトラックのみを一覧表示する場合、トラックを自動フィルタリングします。

Rewind on Record (記録時に巻き戻し)

オンにすると、記録の開始時にシーケンスの先頭に戻ります。シーケンス レコーダー の使用時にのみ使用されます。

Clean Playback Mode (再生モードをクリア)

シーケンサーが再生されるたびに、自動的に ゲーム ビュー が有効になります。

Activate Realtime Viewports (リアルタイム ビューポートの有効化)

シーケンサーが開いているときは常に ビューポート オプション メニューから Realtime を自動的に有効にします。

Show Debug Visualization (デバッグ ビジュアリゼーションの表示)

オンにすると、シーケンサー下部にデバッグ ディスプレイが表示されます。デバッグ セクションは、キーフレームごとにグループ化されます。これらのセクションは、評価の複雑度に基づいて色が割り当てられています。 は複雑度が低いもの、 は複雑度が高いものを示します。

sequencer show debug visualization

Visualize Pre and Post Roll (プレおよびポスト ロールを視覚化)

プレロールおよびポストロール フレーム ビジュアライザを使用している場合、トラックでの描画を有効にします。

sequencer pre post roll

Compile Director on Evaluate (評価でディレクターをコンパイル)

オンにすると、 Sequencer Director ブループリントは、変更からダーティになっている場合に再生時またはスクラブ時に自動的にコンパイルされます。

Trajectory Path Cap (軌道パスの上限)

ビューポート内のトランスフォームの軌道をレンダリングするとき、描画するキーフレーム セグメントの最大数を指定します。

Show Outliner Info Column (アウトライナ情報列の表示)

シーケンサーが開いているときに アウトライナー のシーケンサーのカテゴリを有効にします。このカテゴリは、アクタがバインドされているシーケンスを表示します。この値を変更した場合は、シーケンサーを再起動する必要があります。

Frame Number Display Format (フレーム番号の表示形式)

シーケンスで表示する時間の単位を [Frames (フレーム)]、[Seconds (秒)]、または [Timecode (タイムコード)] に指定します。これは、シーケンスのすべての時間表示に影響します。

show time as

Movie Renderer Name (ムービー レンダラ名)

使用するムービー レンダラの説明です。デフォルトでこれは「MovieSceneCapture」に設定されており、 legacy rendering tool が使用されます。ムービー レンダー キュー が有効になっている場合、このフィールドは「Movie Render Queue」に設定されます。

タイムライン

Show Range Slider (範囲スライダの表示)

タイムライン領域の下部の表示を Maya 形式の範囲スライダーと 2 番目のタイムライン バーとの間で切り替えます。

sequencer range slider

Snap Keys and Sections to Play Range (キーとセクションをプレイ範囲にスナップ)

キーおよびセクションの配置を再生範囲内にクランプします。

clamp keys

Zoom Position (ズーム位置)

シーケンサー UI での ズーム 時の焦点の場所を示します。[Current Time (現在の時刻)] の再生ヘッドまたは [Mouse Position (マウス位置)] を基準にしてズームするよう選択できます。

Auto Scroll Enabled (自動スクロールが有効)

再生時に再生ヘッドを表示されたままにするため、タイムライン表示の自動パンを有効にします。

sequencer auto scroll

Keep Cursor in Play Range While Scrubbing (スクラブ中にプレイ範囲にカーソルを維持)

スクラブ時にシーケンスの開始および終了領域内で再生ヘッドをクランプします。

sequencer clamp scrub

Keep Play Range in Section Bounds (セクション境界にプレイ範囲を維持)

オンにすると、シーケンスの再生範囲が、キーフレームまたはセクションの最初と最後に対して最初の時間と最後の時間がクランプされます。

sequencer keep play range in section bounds

Zero Pad Frames (ゼロ パッド フレーム)

表示された時間に選択した桁パディングの数を適用します。時間を フレーム として表示する場合にのみ適用されます。

Jump Frame Increment (ジャンプ フレームの増加)

Shift キーを押しながら左または右矢印キー を押してタイムラインで前後にジャンプするためのフレーム数を設定します。

Show Combined Keyframes (コンバインド キーフレームの表示)

折りたたまれたときにトラックのキーフレームのプレビューを表示します。

Infinite Key Areas (無限キー エリア)

オンにすると、最初に作成されたトランスフォーム トラックに無限の長さのセクションが含まれます。オフにすると、長さ 0 の無限でないセクションが代わりに作成されます。

Show Channel Colors (チャンネル色の表示)

対応するトランスフォーム軸チャンネルに赤、緑、青の線を描画します。

Show channel colors

Reduce Keys Tolerance (キーの削減の許容差)

[Edit] > [Reduce Keys (キーの削減)] メニューからレコーディング中に作成されたキーフレームを削減するときに使用する許容範囲。数値が大きいほど、許容範囲の値よりも大きな値の差異がある場合に削除されるキーフレームの数が増加します。

Delete Keys when Trimming (トリミング時にキーを削除)

[Edit] > [Trim Left/Right (左側/右側をトリム)] メニューからトリミングを行ったときにセクションの範囲外のキーフレームを削除します。

Disable Sections After Baking (ベイク後にセクションを無効にする)

オンにすると、シーケンサーの アクション メニュー から [Bake Transform (トランスフォームをベイク)] を選択したときに以前のトランスフォーム セクションが無効になります。オフにすると、以前のセクションがある場合は削除されます。

Snapping (スナップ)

Is Snap Enabled (スナップが有効)

スナップ を有効にします。

Snap Key Times to Interval (キー タイムを間隔にスナップ)

タイムラインに沿って移動するときに、キーフレームを時間間隔にスナップします。

snap keys time

Snap Key Times to Keys (キー タイムをキーにスナップ)

キーフレームを他のキー、またはタイムラインに沿って移動するときにセクションの開始点や終了点にスナップします。

snap keys

Snap Section Times to Interval (セクション時間を間隔にスナップ)

タイムラインに沿ってスケーリングまたは移動するときに、セクションを時間間隔にスナップします。

snap sections time

Snap Section Times to Sections (セクション時間をセクションにスナップ)

セクションを他のキー、またはタイムラインに沿って移動するときにセクションの開始点や終了点にスナップします。

snap sections keys

Snap Play Time to Keys (プレイ時間をキーにスナップ)

再生ヘッド マーカーを他のキー、またはスクラブ中にセクションの開始点や終了点にスナップします。

snap playhead keys

Snap Play Time to Interval (プレイ時間を間隔にスナップ)

スクラブ中に再生ヘッド マーカーを時間間隔にスナップします。

snap playhead time

Snap Play Time to Pressed Key (プレイ時間を押下キーにスナップ)

クリックすると、再生ヘッド マーカーをキーフレームにポップします。このオプションが無効になっている場合は、Shift キーを押しながらキーフレームをクリックして行うこともできます。

pop playhead key

Snap Play Time to Dragged Key (プレイ時間をドラッグされたキーにスナップ)

タイムラインに沿ってキーフレームをドラッグするときに、再生ヘッド マーカーをキーフレームと同時に保持します。

snap playhead dragging

Snap Curve Value to Interval (カーブ値を間隔にスナップ)

カーブ エディタで値のスナップを切り替えます。

snap curve key

Curve Editor (カーブ エディタ)

Link Curve Editor Time Range (カーブ エディタの時間範囲にリンク)

カーブ エディタの表示をシーケンサーのタイムラインと同期します。

sequencer sync view

Synchronize Curve Editor Selection (カーブ エディタの選択を同期)

オンにすると、シーケンサーで選択したトラックと カーブ エディタ の選択内容が同期されます。

synchronize curve editor selection

Isolate Curve Editor to Selection (選択にカーブ エディタ設定を分離)

オンにすると、カーブ エディタのアウトライナからその他のすべてのトラックを削除し、現在選択されているトラックとシーケンサーからの階層のみを表示します。

isolate curve editor to selection

Playback (再生)

Evaluate Sub Sequences in Isolation (分離してサブシーケンスを評価)

表示時に、サブシーケンスまたはショットをマスター シーケンスから分離します。これにより、マスター シーケンスから伝播されたトラックやコンテンツはすべて無効になります。また、ショットの範囲プレビューも無効になります。

Rerun Construction Scripts (コンストラクション スクリプトの再実行)

ティックごとにブループリント アクタからコンストラクション スクリプトを実行できるようにします。このオプションを使用するには、ブループリントのクラス設定にある Run Construction Script in Sequencer プロパティも有効にしておく必要があります。

プロジェクト設定

シーケンサーには、プロジェクト全体でシーケンサーに影響を及ぼすさまざまなプロジェクト設定もあります。ここでの変更は、すべてのユーザーに影響を及ぼすため、特定のファイルの変更が必要になる場合があります。

シーケンサーのプロジェクト設定を表示するには、Unreal Engine の上部のメニュー バーで [Edit] > [Project Settings…] に移動します。

sequencer project settings

シーケンサーのプロジェクト設定を構成する主なカテゴリは、Engine (エンジン)Editor (エディタ)Plugins (プラグイン) の 3 つです。

エンジン

サイドバーで、 [Engine] カテゴリに移動し、 [Level Sequence (レベル シーケンス)] を選択します。これにより、プロジェクトのルート ディレクトリにある「Config」フォルダ内の「DefaultEngine.ini」ファイルのシーケンサーのプロジェクト設定が表示されます。

sequencer engine settings

名前

説明

Default Lock Engine to Display Rate

すべての新しく作成されたシーケンスの再生を、指定した デフォルトの表示レート にロックします。

Default Display Rate

新しく作成されたシーケンスのデフォルトの再生レート。これは、フレーム ロック フレームレートの定義にも使用できます。有効な形式をいくつか次に示します。

  • 30fps

  • 120/1。これは、120 fps になります。

  • 30000/1001。これは、29.97 fps になります。

  • 0.01s。これは、10 ms になります。

Default Tick Resolution

新しく作成されたシーケンスのティック解像度を指定します。

Default Clock Source

新しく作成されたシーケンスに使用するデフォルトの クロック ソース

エディタ

[Engine] カテゴリに移動し、 [Level Sequence] を選択します。これにより、シーケンサーのエンジンのプロジェクト設定が表示されます。ここで変更を行うと、「DefaultEditorPerProjectUserSettings.ini」という名前の新しいファイルがプロジェクトのために作成されます。このファイルは、プロジェクトのルート ディレクトリにある「Config」フォルダに配置されます。

sequencer editor settings

名前

説明

Default Start Time

新しく作成されたシーケンスのデフォルトの開始時間の値。

Default Duration

新しく作成されたシーケンスのデフォルトの期間。

Shot Directory

**Shot トラック**からショットを作成したときのデフォルトのフォルダ名。このフォルダは、マスター シーケンスのアセットの場所が基準になります。

Shot Prefix

ショット作成時のファイル名のプレフィックス。

First Shot Number

ショット プレフィックス に続けてファイル名に追加するショット番号。

Shot Increment

新しいショットを作成するときにショット番号を増やす数。

Shot Num Digits

ショット番号フィールドに使用する桁パディングの数。

Take Num Digits

テイク番号フィールドに使用する桁パディングの数。

First Take Number

テイク作成時にファイル名の最後に追加するショット番号。

Take Separator

ショット番号とテイク番号を区切る単一の区切り文字。

Sub Sequence Separator

テイク番号とサブシーケンス名を区切る単一の区切り文字。

Fbx Settings

この配列には、 Importing FBX's in Sequencer の際に該当するトラックにプロパティとそのキーフレームをマップするために使用する FBX プロパティ リーダーがリストされます。この配列にはデフォルトで FieldOfViewFocalLengthFocusDistance などの共通する FBX カメラのプロパティのプロパティ マッピングが含まれます。

fbx settings

プラグイン

[Plugins] カテゴリに移動し、 [Level Sequencer] を選択します。これにより、シーケンサーのプラグインのプロジェクト設定が表示されます。ここで変更を行うと、「DefaultEditorPerProjectUserSettings.ini」という名前の新しいファイルがプロジェクトのために作成されます。また、このファイルは、プロジェクトのルート ディレクトリにある「Config 」フォルダに配置されます。

sequencer plugin settings

[Track (トラック)] 設定 は、シーケンサーに特定の アクタ クラス をバインドする際にプロパティまたはコンポーネント トラックを自動的に作成するための配列です。

たとえば、デフォルトの配列アイテムの 1 つに SkeletalMeshActor クラス用のものがあります。Default Tracks 配列を展開すると、「MovieScene3DTransformTrack」(トランスフォーム) と「MovieSceneSkeletalAnimationTrack」(アニメーション) の両方が指定されていることが確認できます。これにより、 Skeletal Mesh Actor がシーケンサーに追加される際には常にこれらのトラックを自動的に追加するようシーケンサーに指示します。

auto add track settings

名前

説明

Auto Bind to PIE

新しく作成されたシーケンスを自動的に Play In Editor セッションにバインドするかどうかを指定します。

Auto Bind to Simulate

新しく作成されたシーケンスを自動的に シミュレート セッションにバインドするかどうかを指定します。

保存とリセット

すべてのエディタの環境設定と、一部のプロジェクト設定では、上部ヘッダの下にあるメニューを使用して 保存エクスポートインポート 、または リセット を行うことができます。

  • [Set as Default (デフォルトに設定)] を使用すると、現在の設定が新しいデフォルト設定として保存されます。その後、 [Reset to Defaults (デフォルトにリセット)] をクリックすると、設定がこれらの値にリセットされます。

  • [Export (エクスポート)] を使用すると、現在の設定が .ini ファイルとして保存されます。このファイルを使用すると、他のユーザーと自分の設定を共有できます。

  • [Import (インポート)] は、指定した .ini ファイルから設定をインポートします。

  • [Reset to Default (デフォルトにリセット)] を使用すると、すべての設定や環境設定は、プロジェクトまたは [Set as Default] による設定で定義されるデフォルトに設定されます。

save reset editor setting

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