サードパーソン テンプレート

Unreal Engine の「Third Person (サード パーソン)」テンプレートについて説明します。

Unreal Engine 4 で新規プロジェクトを作成する場合、テンプレートを一覧から選択することができます。テンプレートには、レベル ジオメトリ、操作可能なキャラクター、シンプルなキャラクター アニメーションなど、すぐに使用できるアセットが含まれています。チュートリアルの多くでは、最初はこれらのテンプレートを使います。

サードパーソン ゲームでは、プレーヤーは、キャラクターの後ろと少し上に一定の距離を置いて配置されたカメラからゲームの世界を見ることができます。Unreal Engine では、カメラの距離と位置を制御し、必要に応じて調整できます。

Unreal Engine 5 の サードパーソン テンプレートには次の要素が含まれます。

  • 移動とジャンプができるプレイ可能なサードパーソン キャラクター。

  • キャラクターにメッシュを追加。

  • 基本的なジオメトリ (傾斜、プラットフォーム) のあるレベル。

  • プレイヤーまたは発射物が衝突したときに反応する物理を有効にした立方体。

テンプレートには再設計されたマネキンも付属しています。

サードパーソン プロジェクトを作成する

Unreal Engine 5 を起動すると プロジェクト ブラウザ ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、既存の Unreal プロジェクトを開いたり、新しくプロジェクトを作成したりできます。サードパーソン プロジェクトを作成するには、左の [Games (ゲーム)] カテゴリを選択し、「Third Person」テンプレートを選択します。

Creating a new third-person project in Unreal Engine 5

Unreal Engine 5 で新規のサードパーソン プロジェクトを作成する。

サードパーソン プロジェクトに設定できる複数の追加設定があります。これらの概要については、「新規プロジェクトを作成する」ページを参照してください。

すぐに使用できるオブジェクトをレベルに追加したい場合は、[スターターコンテンツ有り] オプションを選択します。使っている間に Unreal Engine での制御とワークフローが分かるようになるのでお勧めです。

上記の手順を実行すると、基本レベルに制御可能なサードパーソン キャラクターが追加されます。

新しいレベルに挑戦してみましょう。メイン ツールバー の [Play (プレイ)] をクリックします。前後左右に移動するには WASD キーを使って前後左右に移動し、スペースバーを押してジャンプし、マウスを動かして見回します。

テンプレートの内容

サードパーソン テンプレートには、単純なサードパーソンシューター ゲームの基本的要素がすべて含まれています。従来のロール プレイ ゲーム (RPG)、サードパーソン シューティングゲーム、またはその他の種類のアプリケーションの開始点として使用できます。以下のセクションでは、主なテンプレートの要素について、そしてこれらが コンテンツ ブラウザ のどこにあるかを説明します。

サードパーソン キャラクター

プレイヤー キャラクターのアセットは「Content/Characters」にあります。デフォルトで、サードパーソン テンプレートは女性の Unreal Engine 5 Mannequin で開始します。このフォルダには、プレイヤー キャラクターの追加のスケルタルメッシュが Unreal Engine 5 のスタイルとこれまでの Unreal Engine マネキンの両方で含まれています。

Unreal Engine 5 Mannequins

Unreal Engine 5 マネキン

Unreal Engine 5 の新しいマネキンの名前は、Manny と Quinn です。

Unreal Engine 5 のマネキンには、構成可能な Level of Detail (LOD) 設定も付いています。LOD は、異なるプラットフォームにアプリケーションを最適化するのに役立ちます。たとえば、モバイル プラットフォーム (Android、iOS) をターゲットとするアプリケーションは詳細度が低いキャラクター モデルを使用する必要があります。そうすることで、これらのプラットフォーム上でのアプリケーションのパフォーマンスを向上するのに役立ちます。マネキンの LOD を制御するデータ アセットの場所は「Content/Characters/Mannequins/Meshes」フォルダです。

アニメーション

UE5 マネキンのアニメーションの場所は「Content/Characters/Mannequins/Animations」フォルダです。2 つのマネキンに固有のアニメーションの 2 つのセットがあります。

アニメーション ブループリントは、Unreal Engine 5 の新しい IK Rig システムを最大限に活用します。これまでのアニメーションとは異なり、IK Rig を使用して、ポーズ ベースのソルバ パラメータを動的に修正することができます。この例は以下のスクリーンショットで確認することができます。Quinn の足の位置は、彼女が立っている地形の種類に合わせて動的に調整されます。

IK Rig dynamic pose solvers in action

Content/Mannequins/Rigs」フォルダの CR_Mannequin_BasicFootIK リグを見ると、どのように実装されているのかが分かります。

Rigs」フォルダでもまた、CR_Mannequin_Body コントロール リグ アセットを使って、エディタでマネキンを直接簡単にポーズとアニメーションを付けることができます。コントロール リグを使ってポーズとアニメーションを行う方法については、Unreal Engine 5 ドキュメントの「コントロール リグ」セクションを参照してください。

レベル

レベル ジオメトリ (スタティックメッシュ、マテリアル、テクスチャ) を構成するアセットは「Content/LevelPrototyping」フォルダにあります。

プロジェクトを改善する

プレイ可能なレベルができたので、コンテンツのインポートして、ゲームが面白くなるように調整することができます。

キャラクター

キャラクターの外見の変更は、Static Mesh の変更によって行います。例として、デフォルトのマネキン メッシュを変更してみましょう。これを行うには、次の手順に従います。

  1. コンテンツ ブラウザ 内で Content/ThirdPerson/Blueprints に移動し、BP_ThirdPersonCharacter ブループリントをダブルクリックしてブループリント エディタで開きます。

    Opening the Third Person Character Blueprint

  2. ブループリント エディタで、[Components] パネルの [Mesh(CharacterMesh)] コンポーネントをクリックして選択します。

  3. Mesh(CharacterMesh) コンポーネントを選択すると、ブループリント エディタの右側に [Details] パネルが表示されます。次に [Mesh] セクションで Skeletal Mesh パラメータの横のドロップダウンをクリックして、リストから SKM_Manny を選択します。

  4. 次に [Details (詳細)] パネルの [Animation] セクションで、次のオプションを設定します。

    • Animation Mode:Use Animation Blueprint

    • Anim Class:ABP_Manny

  5. ブループリントを コンパイル して、保存 します。

    Compiling and saving the Blueprint

  6. [Viewport] タブをクリックしてメッシュが更新されていることを確認します。

キャラクターは走行やジャンプができる状態になっていますが、歩行や屈みなど他の種類の キャラクターの 動き を追加することもできます。詳細は、「Character Movement (キャラクターの動き) を設定する」を参照してください。

レベル

レベルには階段やプラットフォームなどシンプルなジオメトリが付いています。コンテンツ ブラウザ からドラッグ アンド ドロップすれば、とても簡単にコンテンツを追加することができます。

スターター コンテンツ 有りを選択していれば、プロジェクトを作成するときにレベルにドラッグ アンド ドロップできるコンテンツが付いています。

レベルを追加する詳細な方法については、「レベル デザイナのクイックスタート」を参照してください。

次のステップ

サードパーソン エクスペリエンスの作成の基本を完了しました。次は以下の内容を学習することをお勧めします。

  • プレイヤー キャラクターに異なるモデルを インポートおよび設定する。Unreal Engine の マーケットプレイス からあらかじめ用意されたキャラクターをダウンロードする、または MetaHuman を使用する ことができます。

  • Quixel Bridge の無料コンテンツおよびプロップをレベルに追加します。さまざまな屋内および屋外環境の構築が可能となり、新しいコンテンツが定期的に追加されます。

  • ポストプロセス処理 を使って、ブラーやベネットなど魅力的な視覚効果をゲームに追加する。

  • Unreal Motion Graphics (UMG) を使用して、プレイヤーの健康状態や弾薬数などの情報を表示するために、インゲームのヘッドアップ ディスプレイ (HUD) を作成します。

  • Behavior Tree を使って AI キャラクターを追加します。プレイヤーを追いかけたり、逃げたり、助けたり、危害を加えたりするように設定できます。

Unreal Engine のドキュメントを改善するために協力をお願いします!どのような改善を望んでいるかご意見をお聞かせください。
調査に参加する
キャンセル