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Unreal Development Kit のリリースビルドノート

ドキュメントの概要: Unreal Development Kit のリリースに関する重要な変更事項。

概要

Epic 社では Unreal Engine 3 の新規ビルドを日次ベースで実施しています。ときには 1 日に 2~3 回行われることもあります。これらの各ビルドについて一連のデモレベルおよびコンテンツ作成タスクに対する回帰テストを行い、使用の適合性を検証しています。一般使用に適しているビルドである、と社内で判定が下された時点で、Unreal Development Kit の新規バージョンをリリースします。 UDK 新規ビルドワークフローページ では、次のビルドにコンテンツを移行する方法を説明しています。

ビルドのサポート

Epic Games, Inc. 社は、本製品に関する直接のサポートサービスは提供しておりません。

しかし、Unreal Developer Network (Unreal ディベロッパー ネットワーク) の以下のページに、エンジンに関する膨大な情報を掲載してます。

コミュニティフォーラム もご利用可能となっています。

UDK のバージョン

UDK ビルドのバージョンを確認するには 2 通りの方法があります。1 つは、エディタの起動時にスプラッシュスクリーンに表示されるのを確認します。

もうひとつの方法は、エディタを起動して [Log] (ログ) ウィンドウに移動し、コマンドラインに gamever と入力します。

最新のリリース

2010年3月:UDKInstall-2010-03-BETA

新しい機能とツール

  • Autodesk FBXフォーマットへの対応(FBXバージョン2010.2)
    • 静的メッシュ、骨格メッシュ、アニメーションがFBXファイルからインポートできるようになりました。
    • FBXフォーマットは、多くの3Dモデリングパッケージが対応しています。
      • これには、3ds Max、Maya、MotionBuilderなどが含まれます。
    • AutodeskからFBXプラグインをダウンロードしてください。
    • http://udn.epicgames.com/Three/FBXImporting.html
  • インタラクティブな静的メッシュ
    • 静的メッシュに、エディタで設定可能なbCanBecomeDynamicプロパティが追加されました。
      • bCanBecomeDynamicがtrueになっているメッシュは、一時的にKActorsに変わり、撃たれたり押されたりしたときにPhysX物理によって反応します。
        • 環境のインタラクティブ性が向上します。
    • これを実装することによって、次のような利点があります。
      • 一貫性のあるビヘイビア
        • このメッシュを使用するオブジェクトはすべてインタラクティブになります。レベルデザイナーによる設定には依存しません。
      • メッシングに対して透明である
        • LDで特別な処理を実行する必要はありません。
          • ただし、特定のオブジェクトが動的にならないようにすることができます。それには、StaticMeshComponentのコリジョンプロパティでbNeverBecomeDynamicプロパティを設定します。
      • これらのメッシュは、動くまでは、他の静的メッシュ同様にリットされます。
        • このため、このシステムを使用する場合、視覚面で影響が生じることはありません。
        • 動的になれるメッシュを使用して追加されたStaticMeshActorsでは、bSelfShadowOnlyがデフォルトでtrueに設定されています(このため、メッシュが動いたときにシャドウが残ることはない)。
      • これらのメッシュのために新たに機能やメモリを追加する必要がありません。
        • ただし、メッシュが物理的にシミュレートされている短い時間の間だけは例外となります。
    • このシステムは、ゲームプレイを前提としない小さな装飾のメッシュが使用されるものと想定されています。
      • このインタラクティブ性はクライアントサイドで実現され、複製はされません。
    • http://udn.epicgames.com/Three/InteractiveStaticMeshes.html
  • 新しい付属エディタ
  • ミップマップのシャープ化
  • プロパティウインドウのお気に入り
    • プロパティをお気に入りとしてマークするだけで、プロパティウインドウの最上部に常時表示できるようになります。
    • サーチ機能と併用することによって、Unrealエディタのデータアクセスが効率的になります。
    • http://udn.epicgames.com/Three/PropertyWindows.html#Property Window Favorites
  • 新しいテクスチャビューワーオプション
  • エディタ内のステータスビューイング
  • 新しいKismetアクション
    • シネマティックスのミップレベルにストリームします。
    • Set VectorParam(ベクトルパラメータの設定)およびGet Location and Rotation(ロケーションとローテーションの取得)
      • ソケットまたはボーン(ターゲットがスケルタル(骨格)メッシュをもつポーンである場合)のロケーションとローテーションを取得する機能が追加されます。
      • kismetベクトルオブジェクトをフックすることが可能になります。
      • http://udn.epicgames.com/Three/ContentBlog.html#New kismet functionality for "Set _VectorParam" と"Get Location and Rotation" actions
  • レベルブラウザの右クリックメニューに追加されたSelect All Visible Levels(すべての可視的なレベルを選択)オプション。

改善事項

*引き続き、UTGameのネイティブな機能を、UnrealScriptまたはUDKBaseパッケージに移行しました。
  • コンテントブラウザ
    • 最近使用されたアセットをトラック(追跡)できるようになりました。
      • これを表示するには、フィルタパネルで新しくできた"Recent"(最近)チェックボックスをクリックしてください。
    • アセットリストでドラッグアンドドロップを利用できるようになりました。
    • 検索機能がフルアセットパス名で機能するようになりました。
    • サウンドキューが、他のアセットと同じように移動/名称変更できるようになりました。
    • ローカライズされたサウンドノードが、異なるパッケージの中に移動できるようになりました。
  • クラウドポピュレーション(人口密集)マネージャに関する改善
    • ストリーム化されたGameCrowdDestinationsに対応しました。 (エンジンニュースにおいて"fixed crowd issues with level streaming"(レベルストリーミングに関する密集問題を修整)としてリストされています。) LODへの対応を改善しました。
    • Kismetを使用して、ポピュレーションマネージャに対するデザイナーの制御を改善しました。
  • ライティング
    • キャラクターライティングに関する改善
      • キャラクターに当てられる非指向性ライトからのシャドウを修整しました。
      • CharacterLightingContrastFactor というWorldInfoプロパティを追加しました。
        • ライト環境の第1ライトをスケールアップします。
        • キャラクターに当てられる第2ライトをスケールダウンします。
      • LightEnvironmentIndirectContrastFactorという名前のWorldInfo Lightmassプロパティを追加しました。
        • ライティングボリュームサンプルのコントラストを増やします。
    • 複数のドミナントライトに関する改善
      • ドミナントスポットライトコーンが、交差できるようになりました。ただし、コーンのうち1つが交差点でシャドウされていることが条件となります。
      • 複数のドミナントライトが同じプリミティブに影響を及ぼす場合、最も輝度が高いライトだけが使用されます。
      • ドミナントライトが実行時にトグルできるようになりました。
      • ドミナントライトによってbForceDynamicLightがtrueに設定されなくなりました。
    • シネマテッィクスライティングを改善しました。
      • bNonModulatedSelfShadowingというライトオプションを追加しました。
        • 自身をシャドウイングしながらブレンドする際はノーマルシャドウを使用します。
        • これ以外の上でブレンドする際はモジュレートされたシャドウを使用します。
      • bSelfShadowOnlyというライトオプションを追加しました。
        • ライトからのシャドウが、キャスター以外のものに影響しないようにすることができます。
      • より高性能なフィルタリングメソッドを追加することによって、キャラクターの顔にできるエイリアシングを減らすことができました。
  • エディタに関する改善
    • F2キーを押すことによって、いつでもビルダブラシを選択できるようになりました。
      • また、そのため、新たなメニューコマンドが追加されました。-> Select Builder Brush(ビルダブラシを選択する)
    • オブジェクトの選択が非常に速くなりました。大量のオブジェクトをともなう場合も高速です。
    • マップビルド後に、エディタがタスクバー内で点滅するようになりました。
    • アセット(非レベル)パッケージの自動保存に対応しました。
    • 'Select All'(すべてを選択)をビューポートの右クリックメニューに追加しました。
    • 'show references'(参照を表示する)ウインドウが一度に複数開けるようになりました。
    • PIE起動URL文字列をカスタマイズできるようになりました。
      • URLを編集するには、Play In Editor(エディタ内でプレイ)ボタンを右クリックするだけです。
    • 動的ボリュームの初期設定がdisabled(無効)になりました。(新たな'Disabled'プロパティ) *‘Reimport’(再インポート)が、スケルタルメッシュおよびサウンドウェーブでも機能するようになりました。
      • コンテントブラウザ内のアセット上で右クリックして、‘Reimport’(再インポート)を選択するだけです。
    • ストリームしているボリュームをクリアする前に、レベルブラウザにメッセージが表示されるようになりました。

再保存または変更を必要とする更新

  • 2009年12月のUDKビルド以降にインポートされたテクスチャはすべて、インポート時のテクスチャフォーマットがTC_NormalmapUncompressed に指定されていますが、パッケージが初めて保存されたとき、そのソースアート(.UPKファイルに保存されている)が破損してしまいます。
    • このソースアートが使用されるのは、後日エディタ内でテクスチャフォーマットが変更される場合だけです。ゲームプレイのためには使用されません。
    • この破損を引き起こすバグはUDKビルドにおいてすでに修整されています。コードを追加することによって、この問題をともなうコンテントが発見できるようにしました。
    • エディタ内でテクスチャフォーマットを変更する際に警告ダイアログボックスが現れる場合、最善の策は、ソースファイルからテクスチャファイルを再インポートすることです。
  • マチネにおけるマテリアルパラメータのトラックを書き換えたため、MaterialInstanceConstantsの実行時インスタンスを作成できるようになり、コンテントオブジェクトに影響を及ぼさなくなりました。これにより、意図しない副次的な悪影響の可能性がなくなります。
    • しかしこの変更の結果、マチネが影響を及ぼすオブジェクトのマテリアルは、マチネと同じレベル内のものに限られるようになりました。
    • これが必要となる理由は、ゲーム時にアクタをすべてイタレートすることなく、影響を受けるオブジェクトを保存時に特定できるためです。

新しいUDNドキュメント

更新されたUDNドキュメント

2010 年 2 月: UDKInstall-2010-02-BETA

新しい機能とツール

  • 新しいカラー ピッカー
    • リアルタイムでアップデート。例: ドラッグをしながらの色の変更や、レベル ライティングのアップデートを見ることが可能。
    • HDR カラーを適切に処理。
    • 画面全体、デスクトップからさえもキャプチャ可能。
    • http://udn.epicgames.com/Three/ColorPickerJP.html
  • スクリーンドアのフェード。
    • フェードするプリミティブのための、スクリーンドアの消滅する新しいエフェクト (SM3+ のみ)。
    • アクタは MaxDrawDistance に基づいて、フェードイン/アウトすることができる。
      • 静的メッシュ、ProcBuildings、骨格メッシュ、SpeedTrees がサポートされている。
    • Static Mesh LODs と Massive LODs は、お互いに消滅させあうことができる。
    • この機能を有効化するには:
      • [Engine.Engine] .ini ファイルで 'bAllowScreenDoorFade' を TRUE に設定。
      • フェードするべきマテリアル上に 'bUsedWithScreenDoorFade' を設定。
  • クラッシュが原因で作業内容を失うのを防ぐための新しいパッケージ バックアップ システム。
  • ポストプロセス オーバーライドのためのリカバリ機能へのスナップは、段階的なリカバリでなく、レベル pp 設定に直接のスナップを選ぶことができる。
  • 距離に基づいて事前演算済みシャドウにブレンドアウトする、カメラの周りのドミナント指向性ライトの全体シーン動的シャドウ。

改善

  • ナビゲーション メッシュ単純化を劇的に改善。
    • ポリゴン カウントで 50-60% の軽減。メモリ フットプリントでも対応する 50-60% の軽減。
    • より少ないノードやトラバーサルによるより速いランタイム。
    • メッシュの構成はエッジとともに改善。これは障害から障害へ渡り、ジオメトリのより正確な幅表現を提供する。
  • Matinee 改善
    • Matinee グループとトラックの複数選択サポート。
      • ユーザーは Matinee で多くのトラックをコピー ペーストできるようになった。
      • 複数の Matinee グループは、1 つのアクションでフォルダに移動することができるようになった。
    • Curve Editor (カーブ エディタ) の新しい機能: 移動軸ロック。
      • 軸にロックするキーをドラッグする前に [Shift] キーを長押しする。
  • Kismet 改善
    • Kismet "And" ゲートを追加。
      • すべてのリンクされた入力が少なくとも 1 回放出された後に、その出力を 1 回放出する。
    • [Ctrl] + [Enter] は、Kismet コメント ボックスに改行を追加するようになった。
    • http://udn.epicgames.com/Three/KismetReferenceJP.html
  • CameraAnim 改善
    • ポストプロセス値の CameraAnim 処理とブレンディングを大幅に改善。
  • 静的メッシュ LOD の改善
    • 時間に基づいてマテリアルをサポートするための静的メッシュ LODs 間のスクリーン ドア フェード。
      • 静的メッシュは、遷移中に動的レンダリング パスを強制的にダウンさせる。
      • 静的メッシュ動的レンダリング パスは、静的パスと同じ LOD ヒューリスティックを使用するようになった。
      • スクリーン ドア フェードは、静的メッシュから動的シャドウ上でも動作する。
      • これは、LODs がお互いをシャドウイングするため、ポップを避けるために必要。
    • ライトマップ解像度は各静的メッシュ LOD レベルで半分になった。
  • UTGame native コードの UDKBase native パッケージへの移動。
  • ボリューム、静的メッシュ、トリガはより明白な衝突モデル ワイヤを持つようになった。

最適化、アップグレード、修正

  • Bink アップデートは 3 つのよく起きる UDK クラッシュを修正。
  • SpeedTree アプリケーションが 5.0.0 から 5.0.2 へアップグレード。
    • タブレット ドライバとの非互換性を修正。
    • 法線マップの G チャンネルを UE3 での使用に正常にエクスポート。
    • その他のいくつかの小さな修正。
  • 静的メッシュ コンポーネント頂点カラー メモリ節約
    • ペイントされた頂点カラーは、以前の半分のメモリを使用するようになった。
  • マップとコンテンツ パッケージ コード パスを統一するため、またコンテンツ クリエイタのためにユーザビリティを上げるための Save System オーバーホール。

更新された UDN ドキュメント

2010 年 1 月 : UDKInstall-2010-01-BETA

強化された UDK 機能およびツール

  • Decal (デカール) の改良
    • リット半透明デカールのサポートを追加。
      • デカールエッジの環境へのブレンドがさらに良くなった。
    • デカールのシャドウマップに関するサポート
      • 静的・動的シャドウマップの両方に有効。トグル可能ライトのほか、ドミナント平行ライトからもデカールがシャドウを受け取れるようにした。
      • デカールがテクスチャや頂点ライトマップに割り付けられているときに適用される。
  • Animtrails: アニメーション駆動のトレールエミッタ
  • UTGame の非ネイティブ化 (de-nativization)
    • UTGame 固有の C++ 機能のうち C++ に含める必要のないものを UnrealScript に戻した。
    • これにより、これらの機能がどのように実装されているのか UDK 開発者に簡単に示すことができ、新しいエンジン機能がスクリプトに公開されることにもなった。
      • 注目すべき例には、新しい SVehicle 物理インターフェース関数、スクリプトで骨格コントローラと UTUIScenes をティックできるようにしたなど。
  • Lightmass が生成する平行ライトが、テクスチャの V 方向に反転していたのを修正。

更新された UDN ドキュメント

2009 年 12 月 : UDKInstall-2009-12-BETA

新しい UDK 機能およびツール

  • DLLBind 機能
    • この注目すべき機能により、Windows DLL に実装された関数を UnrealScript から呼び出せるようになった。
    • UDK ユーザーは native C++ コードを使ってスクリプトと対話できるようになった。
    • "DLLBind" によってユーザーは UDK の機能を拡張できる。
    • http://udn.epicgames.com/Three/DLLBind.html
  • マテリアル頂点シェーダーの制御
    • ワールド内の位置、頂点色、WindDirectionAndSpeed データを使って、マテリアルの内部から静的メッシュの頂点を補正できる。
      • アーティストはマテリアルエディタで頂点のワールド位置を変更できるようになったので、さまざまなオブジェクトについて任意の変形エフェクトやカスタムのアンビエントアニメーションを実現できる。
      • WindDirectionAndSpeed は、レベルに配置された任意の wind アクタから風に関するパラメータを得るのに便利で、実行時に変更することができる。
    • http://udn.epicgames.com/Three/WorldPositionOffset.html
  • 新しい InteractiveFoliageActor (ビジュアルのみ)
    • 入力される接触/ダメージ力に基づいて、バネをシミュレートする。
      • 背の高い草や茂みを歩くときにそれらが押し倒され、倒すのをやめると揺れながら元通りになるようにした。
      • 発射物や爆発の衝撃による力は、フォーリッジアクタにも作用する。
    • パフォーマンスへの影響は極めて低く、静的メッシュとほぼ同じコストなので、広範囲に利用できる。
    • http://udn.epicgames.com/Three/InteractiveFoliageActor.html
      • 爆発、野原の歩行、高度なフォーリッジアニメーションのサンプルビデオを追加、
  • Unreal エディタの新機能
    • UDK ユーザーは 32 ビット BMP 画像をインポートできる。
    • 新しい Texture Info (テクスチャ情報) パネルには、テクスチャの解像度 (元のテクスチャ、表示テクスチャ、実効テクスチャ) が表示される。
    • エディタに関するその他のアップグレードの多くは、こちら で説明。
  • ナビゲーションメッシュに関する追加情報
  • ActorX が 3ds Max 2010 をサポートするよう更新。
    • 3ds Max 2010 を使用する UDK ユーザーは、ActorX プラグインを使って骨格メッシュとアニメーションをバイナリファイル形式でエクスポートして、Unreal Editor にインポートできるようになった。
    • プラグインは /Binaries/Tools/ActorX ディレクトリにある。
  • カスタムのライティングと Transmission (光の通過量) の改良
    • 両面マテリアルのカスタムライティングでは、新しい TwoSidedSign ノードを使い Phong 式をエミュレートできる。
  • ゲーム中のデバッグツール
    • ToggleDebugCamera は、メッシュコンポーネントで使用されているすべてのマテリアルの選択をサポートし、それらを表示する。
    • UDK ユーザーは、実行時にメッシュを選択してプレーヤーの前にあるものを見ることができる。
  • 半透明オブジェクトのソーティング機能

強化された UDK 機能およびツール

  • Level ブラウザの改良
    • キーワードを使った新しいタグ付け/フィルタリングシステムにより、レベルの検索が今までよりさらに簡単になった。
    • Persistent レベルアクタの表示/非表示を簡単に切り替えられるようにした。
    • 新しいツールバー "PIE Only Visible Levels" (表示されているレベルだけを PIE にロード) は、PIE にロードされるレベルを、現在表示されているレベルだけに制限する。
    • すべてのレベルに関して、右マウスボタン (RMB) からアクセスする新しい "Lock/Unlock/Hide/Show" (ロック/ロック解除/非表示/表示) 設定を追加。
    • Level ブラウザに新規オプション "Find in Content Browser" (Content ブラウザで検索) を追加。
  • Unreal Kismet の更新
    • Kismet エディタにナビゲーション履歴を設置。"Back (戻る) と "Forward" (進む) の便利なボタンで、履歴ログのアクションを簡単に切り替えることができる。
    • ポートの上に Kismet ノードをドロップすると、ノートが自動的にリンクされるようになった。
    • Kismet の新しい右クリックメニューオプション "Select in Level" (レベルで選択) を追加。
  • パーティクルの改良
    • メッシュエミッタの新しいカメラ対向オプションは、AxisLock 設定をオーバーライドする。
  • Unreal Lightmass
    • Lightmass に取り込まれたシーンデータが圧縮されるようにした。
      • ディスク使用量とネットワーク帯域を削減。
      • Lightmass の起動スピードを上げた。
  • メッシュペイントツール
  • アニメーション
  • エディタに関するその他の改善と修正
    • "Convert Light” ツールを大幅に改良。すべてのライトタイプをサポートする。レベルのビューポートでライトを右クリックし他のライトタイプに変換する。
    • ジオメトリモード編集用の新しいマテリアルにより、ワールド内での BSP 配置が非常に簡単になった。新しいジオメトリ モードテクスチャ
    • アニメーションセットエディタのログ出力を修正。
    • UDK ユーザーは、SM2 カードで古い UE3 のライティングもビルドできるようになった。
  • BSP と "Accept Lights" に関する変更
    • BSP の角から光が染み出さないようにした。

新しい UDK 補足ドキュメント

2009 年 11 月 バージョン 2: UDKInstall-2009-11-BETA-2

修正内容

  • ログが書き込み可能でないときに発生するシェーダーコンパイラのクラッシュを解決。
  • ゲーム/エディタを起動する前にスクリプトファイルが存在するかどうかチェックしていたステップを除外。
  • Windows XP で照明が紫になるという、エミッシブライトの問題を解決。
  • GPU の最小要件未満の判定チェックを追加。
  • Windows7 の問題を修正する新しい SpeedTree バイナリを追加。
  • SpeedTree ツリーの一部がクラッシュを引き起こしていたのを修正。
  • ジャーナル ファイル内で無効な文字が許容されていたのが原因でデータベースが破損していた問題を解決。
  • 英語以外の言語でゲームを作成し、別の英語以外の言語のマシンで実行する場合の対応。
  • インストーラー
    • インストール要件を満たしていない場合でもインストールを続行し、最後に警告を出すようにした。
    • 有効なインストールパスのチェックを強化。
    • インストーラーがスキップされても EULA は一度表示される。
    • CZE インストールが EULA を見つけられなかったのを修正。
    • インストールとアンインストールの間に一時インストールフォルダが削除された場合の問題を解決。
    • マップ名に ASCII 以外の文字を与えた場合の問題を解決。

2009 年 11 月 : UDKInstall-2009-11-BETA

Unreal Tournament 3 のリリース以降に、エンジンに加えられた大幅な変更

新機能およびツール

コンテンツブラウザ
新規搭載された Unreal Content ブラウザは、ゲームコンテンツの検索および管理のための革新的なツールで、コンテンツの格納先ディレクトリまでわざわざ手動で移動したり、ファイルをロードする手間をかけずに、メッシュ、マテリアル、サウンド、アニメーションを含むすべてのアセットへの迅速なアクセスを可能にするものです。Flickr からアイデアを得たコンテンツタギングシステムにより、デザイナーはゲームアセットをカテゴリー別に整理し、即座に入手することができます。例えば、「pillar」で検索すると、テラバイトにも及ぶゲームコンテンツからすべての柱 (pillar) が直ちに検索され、サムネイル形式で表示されます。アセットのコレクションの作成および共有を目的とするデータベースのサポートオプションも存在し、アーティストはこの機能を利用して、ゲームアセットのファイルの格納場所に関係なくアセットグループを管理することができます。とりわけ、ゲームアセットの参照、検索および作成プロセスに待望の "Web 2.0" 感覚を取り入れた新しい Unreal コンテンツブラウザは、アーティストやデザイナーのワークフローを大幅に強化するものです。

グローバル イルミネーション
Unreal Lightmass (ライトマス) は新登場のグローバルイルミネーションソルバーで、次世代のエフェクトを実現する高品質の静的ライティングを、最新ハードウェア相当のビルド時間で生成することができます。Lightmass 機能には、エリアライトから正確な半影 (penumbra) を持つソフトシャドウ、滑らかなマルチバウンスシャドウを伴うディフューズ (拡散反射光) の相互反射、メッシュ上でエミッシブテクセルから定義される任意 (arbitrary) ライト、ベーク済みアンビエントオクルージョン、事前計算された球面調和 (Spherical Harmonic) ライティングサンプルのボリュームを用いた動的オブジェクトの環境ライティング/間接ライティングが含まれます。UE3 の既存のライティングおよびシャドウイング機能との互換性を完全に維持することで、ワールド全体のライティングの結果を向上させます。Lightmass は特に大きなレベルのビルド時間を短縮処理することを意図して設計されており、そのため Unreal Swarm を併用することにより高度のマルチスレッド化や大規模なスケーラビリティが可能となります。

分散コンピューティング
Unreal Swarm は、マルチコア PC 構成の高速ネットワーク向けに最適化された、大規模にスケーラブルなジョブ分散システムです。ライティングの計算速度を高めるために Unreal Lightmass と並行して設計された Swarm では、ベンダー、設定、および性能レベルが異種混在するクラスタ環境の管理が可能で、タスクのオンデマンド自律分散、透過的な分散型キャッシュシステムの採用によるパフォーマンスの劇的な増大を実現できます。Swarm の構成および管理はすべてビジュアルインターフェースから行われます。このインターフェースには、進行中のジョブに参加中のローカルとリモートの双方のエージェントを含めて、それらの詳細情報と、すべてのエージェント上のアクティビティがワーカー単位で色分けされて表示されます。柔軟性の高いジョブ分散システムとして、現在は Unreal Engine 3 に新登場のグローバルイルミネーションシステムであるUnreal Lightmass に使用され、抜群の成果を収めています。

アンビエント オクルージョン (AO)/ ポストプロセスフィルタ
UE3 のアンビエント オクルージョン (AO) テクノロジーは、個々のピクセルの近接度を計算することでグローバルイルミネーションの近似をレンダリングします。これにより、動的キャラクターを含むジオメトリック形状の認識をシーン全体にわたり向上させます。このエフェクトはシーンに依存せず、プリプロセスなしで一定量のメモリ/パォーマンスオーバーヘッドで動作します。

高密度のクラウド
フロッキング (群集化) テクノロジーが搭載された UE3 の新しいクラウドシステムでは、1 シーン内で何百ものキャラクターをリアルタイムでシミュレートすることができます。デザイナーは "プラグイン" の動作制御システムを使い、クラウドエージェントと、プレーヤーや他の NPC 間との動きややり取りを完全に制御することができます。

AI: ナビゲーションメッシュ
Unreal Engine 3 の AI (artificial intelligence) システムに、ナビゲーションメッシュの自動作成および使用機能のサポートを新規追加した結果、AI 制御キャラクターによる周囲のワールド空間の認識度が向上し、より的確な動作決定が行えるようになりました。描写をさらに効率化し、移動時の衝突検出への依存を抑えたことで、従来のノードベースのナビゲーションシステムに比べて、AI のパフォーマンスやメモリ使用が一層最適化されています。これには、高さ可変の完全な 3D ナビゲーション、垂直面/倒立面 (壁や天井など) 上のナビゲーションも含まれます。

動的流体サーフェス
UE3 における水の技術が流体サーフェスに新しい息吹を吹き込んだ結果、精巧な水の物理演算と、現実に忠実な鏡面 (スペキュラー) および環境反射の組み合わせによる、リアルな液体らしい特徴の生成に成功しました。キャラクターは水と動的に相互作用し、より現実味を帯びたサウンドエフェクトや、パーティクルシステムを使って生き生きとした水しぶきを生み出し、これらをすべて非常に大きな環境に合わせてスケーリングすることができます。

ソフトボディ物理
AGEIA のソフトボディの物理シミュレーションテクノロジーの導入により、UE3 でも弾性や変形可能オブジェクトのリアルなシミュレーションが可能になり、さらにオーガニックなゲームワールドが制作できるようになりました。プレーヤーを柔軟なオブジェクトと相互作用させたり、ゲル状のサーフェスで粘着性を表現することができます。

破壊可能な環境
UE3 の新しいフラクチャーツールとラインタイムにより、開発者は事実上あらゆる既存メッシュを希望する数の断片にスライスして、構造物を破壊することができます。この構造分析ツールは、一層リアルな破壊可能環境の制作に利用することができます。

プロパティウィンドウの検索
UE のプロパティウィンドウからは、UnrealScript (Unreal スクリプト) 内で宣言した変数に簡単にアクセスしてそれらを編集することができますが、今回このウィンドウに検索バーが搭載されたことで、膨大なプロパティリストを特定の少数項目に素早くフィルタできるようになりました。それだけでなく、プロパティ名も分かりやすい名前で表示されるようになり、この新しいワークフロー管理により、プロパティの編集作業だけでなく検索も容易になりました。

骨格メッシュの混合ウェイトのレンダリング
メッシュビューアで骨格モデルのブレンドウェイトを可視化できるようになりました。ボーンウェイトがゲームアセット内の個々の頂点にどのように作用するかを目視できるので、アーティストにとっては非常にに便利な機能です。

ボーンウェイト作用エディタ
現在エンジンは、骨格メッシュ単位で代替のボーンウェイト/影響の「追跡」を格納する概念をサポートしています。ランタイム時にはこれらの追跡のボーンペア単位による交換が可能で、メインの骨格メッシュから完全に切り離すことができます。指定ボーンの影響を受ける各頂点は、代替トラック上の新しいウェイトセットと入れ替わります。実行可能なエフェクトには、キャラクターのボディから手足を切り離す流血やグロテスクな表現が含まれています。

メッシュのペイントツール
新しいメッシュのペイントツールは、テクスチャやカラーをシーンのジオメトリに直接ペイントするのに使用するものである。個々のメッシュインスタンスごとに頂点色を変更してテクスチャレイヤーをペイントでき、かつてない豊かな色彩やカラー制御を可能にしている。

メッシュの単純化
新しいメッシュの単純化ツールを用いてメッシュの複雑度をレベル単位で自動的に軽減し、レベルの静的メッシュの最適化を図ることができます。シンプルなユーザーインターフェースから、対話形式によるポリゴン数の調整、アクタインスタンスの更新を行うことができます。

テクスチャ調整ツール
新しい設定をテクスチャエディタに追加しました。これにより、テクスチャへの最終変更をUnreal エディタの内部でできるようになりました。このツールを使えば、テクスチャを損なうことなく、明るさ、鮮度、またはガンマカーブを変更できます。

クロスのテアリングと結合
Cloth (クロス) の物理シミュレーションに加え、Unreal Engine に PhysX が統合されたことによる物理的な相互作用の結果、クロスの動的なテアリング (tearing) のサポートが実現しました。さらに新しい結合 (welding) 機能により、広範囲のグラフィックメッシュ上でクロスのシミュレーションが正しく機能するようになりました。

レンズフレアのサポート
レンズフレア エディタでレンズフレアシステムを作成し、レベル内に「静的」オブジェクトとして配置したり、シーン内で動的にスポーンさせてアクタにアタッチされるようになりました。このシステムでは、フレアソースのオクルージョンのみならず、カメラレンズで発生するリアルな反射要素をシミュレートするための多彩な制御可能プロパティを統合しています。

ジオメトリモードの新ツール

  • Pen (ペン)
    • ペンツールによって、難しい形状や奇妙な形状のブラシが簡単に作成できるようになりました。ツールをクリックしてエディタ ビューポートで数箇所に点をドロップするだけで、目的の形状を定義することができます。作業が終了すると、適切に分割されたブラシが自動的に作成され、BSP またはボリュームとして使用できるようになります。
  • Brush Clipping (ブラシのクリッピング)
    • 新しいペンツールと連動するように、ブラシのクリッピングインターフェースを一新し、ビューポートに制御点を配置して切断面を定義し、Enter キーを押すだけの簡単操作にしました。
  • Lathe (旋盤)
    • Lathe (旋盤) ツールは、旧バージョンのエディタにあった 2D Shape Editor に替わるツールで、レベルデザイナーはこれを用いてブラシ形状を作成し、ピボット点の周りに回転させて新しいカーブブラシを作成することができます。

ゲーム内コンソールにおけるオートコンプリート (自動補完) 機能
ゲーム内コンソールで入力を開始すると、オートコンプリート機能によりテキスト候補が提供されるようにしました。BaseInput.ini で手動指定されたリストのほか、スクリプト実行関数、ローカルマップ名、現在ロードされている Kismet コンソールイベントコマンドがすべて自動的にオートコンプリートリストに含まれます。

エディタウィンドウの WASD コントロール
ビューポートコントロールを改善し、新しい WASD キーフライトコントロールによってレベルを素早くスムーズに移動できるようにしました。カメラを操縦するには、右マウスボタンを押し下げて WASD キーと mouse-look (マウスで見回す) モードを使用します。垂直方向に移動するには Q/E ボタン、ズームイン/ズームアウトには Z/C ボタンを使用します。

SpeedTree 5.0
SpeedTree 5.0 の統合により、モデリングアプリケーションを強化し、実行時の LOD サポートを実現しました。

リット (Lit) パーティクルエフェクト
リットパーティクルエフェクトのサポートが追加されました。ライト環境によるパーティクル システムのリットが可能になり、環境のライティングにシステムを統合できるようになりました。半透明性もダウンサンプリングで (サンプル数を減少しながら) レンダリングできるので、フィルレートが上昇し、ライティングの品質向上やボリュームのある外観の増大が可能です。エフェクトの継続性を高めるために、新しいテクスチャ座標タイプ(ParticleMacroUV) が追加されました。

強化された機能およびツール

エディタの機能に関する強化点
  • マテリアル エディタ
    • 新機能の Vertex Position (頂点位置) により、GPU シェーダーベースのメッシュ変形のサポートを提供しています。
    • インライン検索、ソースコード表示、新しい式ノードが追加されました。
    • 新しいツールバーボタンで、マテリアル統計のオン/オフを切り替えられるようにしました。
  • ビューポートの強化点
    • メインツールバーの新しいオプション - Allow Translucent Selection (半透明オブジェクトの選択を可能にする)
      • レベルビューポートで半透明オブジェクトを選択できるかどうかを制御します。
    • 正射投影タイプのビューポートと、ほとんどの 2D エディタウィンドウのデフォルトのコントロール方法を、より直感的なものに変更しました。
      • マウスのクリック&ドラッグでキャンバスをパンニングし、マウスホィールのスクロールによりカーソル位置に直接ズームできるようになりました。
    • レベルビューポートの右クリックコンテキストメニューに、ライト変換用の新しいツールを追加しました。
    • Shader Complexity (シェーダーの複雑度) 表示モードを改善し、パフォーマンスディテールがより正確に表示されるようにしました。
    • ビューポートにライトが配置されていない間は、アンリット(Unlit)モードで描画されるようにしました。
  • ワークフローに関する強化点
    • ジオメトリ モードで、Ctrl+Shift キーを押しながらマウスをクリック/ドラッグすると、カメラを使って頂点を移動できます。
    • プロパティの多くにスライダ コントロールを追加しました。数値を入力する手間を省き、別の値に素早く変更してプレビューすることができます。
    • 静的メッシュの迅速かつ簡単な再インポートが可能になりました。コンテンツブラウザでメッシュを右クリックし、コンテキスト メニューから [Reimport] (再インポート) を選択するだけです。
    • ゲーム中に F11 キーを押してフルスクリーンモードに切り替えられるようにしました。さらに、Alt+Shift+Enter を押すと UnrealEd のフルスクリーン (最大化表示) と標準サイズ間の切り替えも実行できます。
    • 一度に複数のマップを保存する際のオプション、'Yes to All' (すべてにはい) と 'No to All' (すべてにいいえ) が追加されました。
    • エディタで保存時に、外部パッケージ内のアセット参照に関する警告を出すようにしました。
  • その他
    • 新しい法線マップ圧縮フォーマットのサポートにより、高品質のライティング効果の生成を可能にしています。

Matinee の改良
Matinee (マチネ) は、エンジン内で再生可能なリアルタイムシネマティクスの作成に使用されるシステムですが、今回この UE3 システムを大幅に改善し、シーン内のすべてのオブジェクトだけでなく、カメラやカットに関してアーティストがディレクター並みの制御を行えるようにしたほか、エンジン内のリアルタイムプレビュー機能を追加し、シネマティックのビジュアルエフェクトをすべて再生できるようにしました。 Matinee に実装された他の新機能やバグの修正には以下が含まれます。

  • エディタのメインツールバーまたはメニューから、Matinee ウィンドウを呼び出すことができます。
  • Matinee における標準フレームレートのサポートを強化しました。Matinee のタイムラインとレベルビューポートに SMTPE スタイルのタイムコードが表示されるようにしました。標準フレームレートのプリセットのほとんどが組み込まれているほか、固定時間ステップの再生もサポートしています。
  • 新しい Matinee トランスポートモードにより、例えばシーケンスの逆再生が可能になりました。さらに、Matinee のキーバインディングダイアログで、トランスポートコントロールをキーボードのショートカットにバインドすることもできます。
  • 新しい Audio Master トラックタイプにより、シネマティック内のすべてのオーディオトラックの音量とピッチのグローバルな制御を可能にしました。
  • 新しい Visibility トラックタイプにより、Matinee でアクタを簡単に表示/非表示できます。
  • 新しい Particle Replay トラックタイプにより、パーティクルシミュレーションを作成し、以前に記録したシミュレーションを再生できます。これは、全ショットでパーティクルに同じ振る舞いをさせたい場合に特に便利です。
  • 「低レベルのゴア」系のシネマティックスを制作するためのビルトインサポートも提供しています。ユーザー設定に基づくキーのトリガやアクタ表示を設定することができます。

ActorX による、3ds Max、Maya、XSI (32 ビット、64 ビット) の最新バージョンのサポート
ActorX は、Autodesk 3ds Max は 2010 年まで、Autodesk Maya は 2009 年まで全バージョンのサポートを提供します。さらに、モーフ ターゲットのエクスポートをサポートするための新機能を追加し、各種のバグを解決しました。64 ビットバージョンも利用可能です。

キャラクターの髪のレンダリング品質の向上

  • 異方性ライティングモデル。
    • 動的メッシュに対して最高の機能を発揮し、メタルシールドやアーマー、衣服などに使用できます。
  • 動的オブジェクト (骨格メッシュなど) の半透明リット。
  • 髪の毛の半透明性ソーティングにおけるアーチファクトの発生を最小限に抑えるため、複数の静的な三角形のソーティングに関するオプションを骨格メッシュに追加しました。
  • マテリアルエディタ内で HLSL コードを実装するための、"Custom" マテリアルシェーダーノードを追加しました。

パフォーマンス/メモリ使用の改善
円滑かつ迅速なユーザーエクスペリエンスを保証するために、Unreal Engine 3 のアップデートは頻繁に行われており、Gears of War 2 の出荷時には、改善されたレベルストリーミングから、さらに洗練されたコンソールのサポートに至るまで、パフォーマンスとメモリに関する重要な最適化が一同に実装されています。最近の強化点には、これらの既存システムのオーバーホールはもちろん、新規ツールの改善 (Unreal Content ブラウザのパフォーマンス向上、クラウドシステムのパフォーマンス/メモリの最適化、Unreal ビルドツールの強化など) も含まれています。

アニメーション

  • Additive アニメーション
    • 任意のアニメーションを、そのアニメーションの先頭フレーム、スケーリングされた別のアニメーション、参照ポーズに基づいて変換できます。
    • アニメーションセット ビューアでのプレビューのサポート。
    • AnimTree の AnimNodeAdditiveBlending ノードのサポート。
    • Additive アニメーションをオンデマンド再生するために、AnimNodeSlots のサポートを追加しました。
  • アニメーションの圧縮の改良。
    • 新しいアニメーション圧縮アルゴリズム - Remove Linear Keys
    • すべてのアニメーションを調べ、アニメーションに最適な圧縮フォーマットを検出するコマンドレット。
    • Raw アニメーションデータのロスレス圧縮を再導入し、ディスク容量、エディタのメモリ使用を削減しました。
  • AnimSet の改善。
    • ボーンをクリックし、変換/回転ウィジェットを使った骨格メッシュの操作機能を追加しました。
  • 足の配置の改善。
  • AnimTree エディタの改善。
    • コピー/貼り付けのサポート。
    • 新しいアニメーションメタデータシステム。BoneControlModifiers をより柔軟性に優れたクラスシステムに替えました。
    • モーフターゲット アニメーション
    • モーフターゲット アニメーションのサポート (Maya のみ)。
    • モーフターゲット
  • モーフターゲットビューアの改善。
    • 各モーフ ターゲットのプレビュー (ウェイト調整) をサポート。
    • 一括インポート/エクスポート。
    • モーフ ターゲットを使用したマテリアル変更をサポート。
    • 作用ウェイトの変更に伴う頂点インデックスの調整をサポート。
  • Profiler (プロファイラ)
    • AnimTree エディタに追加されたプロファイルシステム - 複数のアセット (SkelMesh、アタッチメント、AnimSets) 間の簡単な切り替えを実現しました。
    • TRACKANIMUSAGE
    • プレーヤーに表示されているアニメーションの量を追跡。
    • 未使用のアニメーションを追跡。

オーディオ

  • アンビエント サウンドの大幅なアップデートおよび強化。
    • AmbientSoundSimples では一度に複数のサウンドの再生が可能。
    • 各アンビエントサウンドタイプに専用のエディタアイコンを設けた。
    • 減衰範囲値を分布から定数に限定した。
    • 減衰タイプを修正。
    • 最大半径と共に最小半径も表示されるようにした。
  • SoundGroups の名前を SoundClasses に変更。パッケージ グループとの混同を避けるため。
  • Ambient Zones (アンビエントゾーン) - アンビエント サウンドのオクルージョンをエミュレートするための新機能。
    • リバーブボリュームに関連させて、アンビエントサウンドの場所や (内側または外側)、リスナーの場所に応じてボリュームを適用したり修正をフィルタします。
    • 使用例: 外部サウンドのボリュームが縮小されるように設定値を使って内側領域を定義すれば、環境風のサウンド 1 つをレベル全体に行き渡せることができます。
    • 従来は、各「内側」領域を複数の環境風サウンドで包囲しなければ、サウンドは適切に行き渡りませんでした。
    • UTGame のテストマップ DM-SoundInterior でこれを実証しています。
  • PC のサウンドシステムを XAudio2 に変更。
    • これにより、PC 上で適切な 5.1 サウンドを得られるようにしました。
    • 内部 6 チャンネルですべて機能します。出力は 6 チャンネルネルまたはステレオのいずれかです。
  • サウンドクラス エディタ (ini ファイルの編集に対するものとして) の登場。
  • インポート時にデフォルトの変調および減衰ノードを追加する機能を設けました。
  • ランダムノードとの関連付けとは無関係に、一度に複数のサウンドウェーブをサウンドキューに追加できるようにしました。

Decal
Decal (Decal ) システムがすべてのプリミティブタイプに対して機能し、他のシーンプリミティブと同じ方法でマテリアルを使用するようになりました。この方法には、マテリアルでサポートされているモード (unlit、unlit、bump offset、translucent、distorted) のさまざまなコンビネーションが含まれます。アニメーション化された UV 投影をサポートし、Decal 上のライティングは、レシーバーのジオメトリに基づいて静的または動的のいずれかになります。半透明のレシーバージオメトリ上のDecal 投影データはソートされ、当該プリミティブを使って正しくレンダリングされます。レンダースレッド上でのDecal のパフォーマンスについては、スポーンされる動的Decal 、レベルに配置される静的Decal の双方にバッチを採用すること、および視錐台、距離チェックのほか対象プリミティブのオクルージョン結果に基づいてカリングを実行することで改善を図りました。Decal の GPU パフォーマンスも、動的ブランチ (分岐) とハードウェア内蔵のシザーテストの採用により改善され、GPU でDecal 錐台のクリッピングを実行し、CPU では簡易な境界テストだけを行うことで、動的Decal のアタッチコストを改善しました。Decal アタッチでは、分断化されたジオメトリや、その断片要素の可視性も対処します。投射角に応じて色または不透明度のフェード方法を指定するオプションを設け、Decal のメモリ使用量も大幅に削減しました。

ASE インポーター

  • 頂点比較の実行時に、シングルスムージンググループオブジェクトが計算済みの接線を無視できるという新規オプションを追加しました。
    • ASE ファイルのインポートに関する StaticMeshFactory ダイアログ上のオプション (bSingleSmoothGroupSingleTangent) を追加しました。
      • TRUE の場合、シングルスムージンググループを使用しているメッシュは、インポート時の頂点比較で無視されます。
    • この結果、当社のテストモデルでは目立ったアーチファクトがなく、頂点の生成数が大幅に減少しました。
    • さらに、ASE ファイルのインポート時に、生成された頂点/インポートされた頂点の数がログに書き込まれます。
    • この比率が Editor の ini ファイルの ASEImporter.ImportVertexCountWarningPercentage の値を超えた場合、ポップアップダイアログが開き、インポート処理で頂点数が非常に増大するという警告メッセージを表示します。

TextureRenderTarget2D

  • Render-to-texture (テクスチャへのレンダリング) の圧縮、ミップマップの有無を選択できるようにしました (ProcBuildings で使用されているのと同様)。

.inis の更新の確認メッセージを出さずに更新を実行するようにコードを書き変えました。

  • 今までどおりを希望する場合は、UE3-CmdLineArgs という名前のグローバル環境変数に、以下のラインを追加します。
    • -NOAUTOINIUPDATE
    • これを行うには、[Control Panel] (コントロールパネル) -> [System] (システム) -> [Advanced System Settings] (システムの詳細設定) -> [Advanced] (詳細設定) -> [Environment Variables] (環境変数) の順に進み、ユーザーまたはシステム変数にこれを追加します。
  • ユーザーを選択する方が恐らく望ましいでしょう。

その他の新規ツールおよびマイナーな改良点

  • UI システム
    • ユーザーフレンドリーな操作性を強化。
  • ブルームの品質改良。
  • 3 パスの SkeletalMesh Compose (骨格メッシュ作成)、Twist ボーンコントローラを追加。
    • ツイストボーンを完全な手続き型にして IK コントローラとの連動を行うため。
  • RBCC_BlockingVolume の衝突チャンネルを追加し、BlockingVolumes でこれを使用するように設定しました。
    • BV での衝突を今後も続けて希望する場合は、このチャンネルを追加するために剛体物理オブジェクトを使用する専用クラスが必要になる可能性があります。
  • ビューポートの切り離しとフローティング。
  • ライトマップのインポート/エクスポートツール。
  • 動的オブジェクト (毛髪の骨格メッシュなど) の半透明リット (輝き)。
  • リット状態の半透明骨格メッシュに対する静的な三角ストリップのソーティング。
  • OBJ エクスポーター の Y/Z を逆にした (Maya で使えるようにするため)。Max の場合は、FlipYZ チェックボックスを選択する必要があります。
  • 新しい .lod.obj エクスポーターを追加。静的メッシュアクタとそのマテリアルを .obj 形式でエクスポートします。
  • 新しい Kismet オブジェクトタイプ。
  • ストリームイン/アウト時のテクスチャのミップマップのフェードイン/フェードアウト
  • 非リアルタイムのブラーポストプロセスノードを追加。最終イメージにガウスブラーを適用します。
  • SpriteComponent で画像へのインデックスに UV 座標を使用できるようにしました。
  • DXT1a (1 ビットアルファのテクスチャフォーマット DXT1) のサポートを追加しました。
  • ライトアップのエンコーディングの改良により、メモリが節約されパフォーマンスが向上しました。

確認されている問題とその対策

  • Windows XP のエミッシブライティングの問題
    • Windows XP で Lightmass を用いてエミッシブ ライティングをビルドすると、マップに不正なライティングが含まれる。
    • 対策 #1
      • XP で MOD を作成するときに エミッシブライティング を使用しないでください。
      • または、Lightmass の代わりに UE3 のライティングを使ってビルドします。
    • 対策 #2
      • WorldInfo->LightmassSettings->EmissiveBoost を 0 に設定します。
      • ライティングをリビルドします。
  • 英語以外の OS で作成された Mod を他の言語で起動するとクラッシュする。
    • 対策 #1
      • UTGame\Config\UTEngine.ini を削除してから、ゲームのクックとパッケージ作成をやり直します。
    • 対策 #2
      • UTGame\Config\UTEngine.ini を編集し、'Language=???' (ここでは例として 'Language=JPN' を使用します) を'Language=INT' に変更します。
    • これらの方法で成功したかどうかを確認するために、クックの後で UTGame\CookedPC フォルダを開き、'Startup_INT.upk' という名前のファイルがあるかどうか調べます。この対策を実行する前には、'Startup_JPN.upk' という名前のファイルがあったはずです。このゲームのパッケージ後に別の言語のマシン (KOR など) にインストールすると、ゲームは 'Startup_KOR.upk' を探し、見つからない場合は 'Startup_INT.upk' (対策を実行する前にはなかったファイル) に戻りこのファイルをロードします。