レイヤーブラウザのリファレンス
概要
レイヤーブラウザを使用することによって、レベル内のアクタを体系化することができます。
レイヤー (layer) には、強力な機能が 2 つあります (アクタの非表示と選択)。ただし、これらの機能は、アクタが適切に体系化された場合にのみ強力なものとなります。
レイヤーを使うことによって、シーンを素早くかたづけて、作業対象のジオメトリとアクタだけを残すことができます。たとえば、複数のレベルをもちながらも多数のモジュラー部分から構成されている建物を扱う場合があります。各フロアを 1 つのレイヤーに割り当てて、作業対象ではない各フロアを非表示にすると、トップビューがはるかに管理しやすくなります。
1 つのアクタは、任意の数のレイヤーに入れることが可能です。これが役立つのは、異なるセットのアクタ群が、多重のレイヤーのもとに完全に含まれている場合です。たとえば、あらゆるものを 1 つのゾーンに割り当てることによってレイヤーを組織化し、レイヤーを、レベル内にあるすべてのドアから構成されるようにすることができます。
大きなレベルを作成する場合は、より広範囲にレイヤーを活用すれば、作業はいっそう簡単になります。なお、レベルの作成がかなり進んでしまった後でレイヤーを導入するよりも、最初からレイヤーを利用する方が、常に簡単であるということを覚えておいてください。
レイヤーブラウザを開く
レイヤーブラウザは、レベルエディタの [View] (ビュー) メニューからアクセスできます。Browser Windows (ブラウザウインドウ) >Layers (レイヤー) オプションを選択することによって、レイヤーブラウザを直接開くことができます。別のやり方としては、メインレベルエディタツールバー内で [Open the Content Browser] (コンテンツブラウザを開く) ボタンをクリックしてブラウザウインドウが開いたら、その中で [Layers] (レイヤー) タブを選択することもできます。
レイヤーブラウザのインターフェース
レイヤーブラウザは、次の 3 つの主要部分から構成されています。
- メニューバー
- Layers List (レイヤーのリスト)
- Actor List (アクタのリスト)
メニュー バー
レイヤー
- New... (新規) - 新規レイヤーを作成します。
- Rename... (名前の変更) - 現在選択されているレイヤーの名前を変更します。
- Delete... (削除) - 現在選択されているレイヤーをレイヤーリストから削除します。
- Add Selected Actors to Layer (選択されたアクタをレイヤーに追加) - 選択されたアクタを現在選択されているレイヤーに追加します。
- Delete Selected Actors from Layer (選択されたアクタをレイヤーから削除) - 選択されたアクタを現在選択されているレイヤーから削除します。
- Select Actors (アクタの選択) - 現在のレイヤーからアクタを選択します。
- Deselect Actors (アクタの選択解除) - 現在のレイヤーにおいてアクタの選択を解除します。
- Make All Layers Visible (全レイヤーを表示) - すべてのレイヤーを表示します。
ビュー
- Refresh (リフレッシュ) - レイヤーリストをリフレッシュします。
ドッキング
- Docked (ドッキング化) - このオプションによって、現在浮遊しているブラウザをメインのブラウザウィンドウにドッキングします。現在のブラウザがドッキングされると、このオプションにチェックが入ります。
- Floating (浮遊) - このオプションによって、ドッキングしているブラウザをメインブラウザから切り離し、独自のウィンドウをもつ浮遊ブラウザにします。現在のブラウザが floating になった場合は、このオプションにチェックが入ります。
- Clone Browser (ブラウザのクローン化) - このオプションによって、現在のブラウザの複製を作ります。
- Remove Browser (ブラウザーの削除) - このオプションは、現在のブラウザを移動すなわち削除します。このオプションは、クローン化されたブラウザウィンドウ上でのみ有効です。
レイヤーリスト
まず、レベルに追加したものはすべて、デフォルトの None (なし) レイヤーに置かれます。アクタをさらに追加し、さらにレイヤーを作成すると、それらがリストの中に表示されます。
各レイヤーのとなりにはチェックボックスがあります。これにチェックが入ると、そのレイヤー内にあるアクタが表示されます。そうでない場合は、表示されません。
複数のレイヤーを選択するには、複数のレイヤーを Ctrl + クリックするか、Shift + クリックします。なお、アクタを複製すると、新たにできたアクタは、その親アクタがあったレイヤーにとどまります。したがって、アクタは、作成すると同時にレイヤーに配置すべきです。こうすることによって、レイヤーブラウザがもう少し設定しやすくなります。
アクタリスト
アクタリストに表示されているアクタは、レイヤーのリストで選択されているありとあらゆるレイヤーに含まれている全アクタです。レイヤーリスト内で新たなレイヤーが選択された場合は、いつでも、そのレイヤー (複数も) 内に含まれているアクタのすべてがアクタリストに入れられます。アクタリストは、アクタのクラスまたはアクタ名によってソートすることができます。リスト内でアクタをダブルクリックすると、ビューポート内でそれが選択されることになり、編集できるようになります。
新たなレイヤーを作成する
新たなレイヤーを作成するには、まず、そのレイヤーに含めたいアクタの 1 つないしは全部を選択します。次に、[Layer] メニューに進み、 New… を選択します。
ウインドウが表示されるので、そこにレイヤーの名前を入力します。これで、このレイヤーに置かれたアクタは、2 つのレイヤーに属すことになりました。1 つは、今作成したばかりのレイヤーで、もう 1 つはデフォルトの None レイヤーです。
アクタをレイヤーに追加する / アクタをレイヤーから削除する
アクタをレイヤーに追加するには、レイヤーに含めたいアクタを選択してから、レイヤーブラウザでレイヤーを選択し、[Layer] メニューから Add Selected Actors to Layer (選択されたアクタをレイヤーに追加する) を選びます。アクタを削除するには、同じプロセスを経て、 Delete Selected Actors from Layer (選択されたアクタをレイヤーから削除する) を選びます。
レイヤーによるアクタの選択
レイヤーを使用するとさらに便利なことがあります。特定のレイヤーのアクタを選択するために、利用することができるのです。木を一面に渡って作るとします。静的メッシュの木が 1 つだけあり、最終的には 3 種類の木を作るものとします。そのとき、その 1 つの木をレベル中に繁殖させ、特定の木の集まりを異なるレイヤーに割り当てることができます。その後、レイヤー名をクリックして元のレイヤーに戻り、 [Layer] メニューの Select Actors (アクタを選択する) をクリックしてから、全アクタの 静的メッシュのプロパティを一挙に変更することができます。
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