FBX マテリアル パイプライン
概要
FBX パイプラインでは、3D アプリケーションのメッシュ (静的メッシュおよび骨格メッシュ) に適用されたテクスチャおよびマテリアルを、「Unreal」に移すことができます。単純なマテリアルを変換するには、マテリアル内で使用されているテクスチャをインポートし、これらテクスチャが適切なチャンネルに接続されるようにして UnrealEd (「Unreal」エディタ) でマテリアルを作成し、さらに、これらマテリアルをインポートされたメッシュに適用します。これによって、かつては煩雑であった手作業によるプロセスが自動化され、メッシュのインポート プロセスが簡略化され効率的なものになります。
重要 : 2011年9月以降、「Unreal Engine 3」の FBX インポートパイプラインでは、 FBX 2012 が使用されています。エクスポートにおいて異なるバージョンのものを使用すると、互換性が保たれない恐れがあります。
マテリアルのサポート
FBX パイプラインによるインポートは、基本的なマテリアルのみサポートされています。移行可能なマテリアルの種類は次のとおりです。
3dsMax
- Standard (標準)
- Multi/Sub-Object (マルチ / サブ オブジェクト)
Maya
- Surface (サーフェス)
- Anisotropic (異方性)
- Blinn
- Lambert (ランバート)
- Phong
- Phone E
移行可能なマテリアルのタイプに加えて、それらマテリアルがもつ特定の機能に限り移行することができます。FBX マテリアル パイプラインは、個々の設定値を移行しませんが、マテリアル内で使用される特定のマップまたはテクスチャの移行はサポートされています。インポートされてマテリアル内で適切に接続されるマップ (テクスチャ) には、現在のところ次のものがサポートされています。
マップ / テクスチャ | 3dsMax のセットアップ | Maya のセットアップ |
ディフューズ | Diffuse (ディフューズ) > Bitmap (ビットマップ) | Color > File |
エミッシブ | Self-illumination (セルフイルミネーション) > Bitmap | Incandescence (発光) > File |
スペキュラ | Specular Level (スペキュラレベル) > Bitmap | Specular Color > File |
スペキュラの累乗 | Glossiness (光沢度) > Bitmap | Cosine Power (余弦の累乗) > File |
法線マップ | Bump > Normal Bump (法線バンプ) > Normal > Bitmap | Bump > File |
マルチ マテリアル
メッシュには、複数のマテリアルを適用することができます。各マテリアルは、メッシュの特定の面をカバーします。FBX パイプラインは、マルチ マテリアルをともなったメッシュをインポートすることができます。その場合、3D アプリケーションで適切にセットアップされていることが想定されています。
3dsMax
3dsMax では、 Multi/Sub-Object (マルチ / サブ オブジェクト) マテリアルを使用してマルチ マテリアルを処理します。メッシュの各面は Material ID (マテリアル ID) をもっており、 Multi/Sub-Object 内の各 Standard マテリアルは、対応する Material ID に適用されます。
Multi/Sub-Object 内の各 Standard マテリアルのために「Unreal」エディタ内でマテリアルが作成されるとともに、インポートされたメッシュが、それらマテリアルそれぞれのためのマテリアル スロットをもつことになります。マテリアルがメッシュに適用されると、3dsMax におけるのと同様に、メッシュのうちの対応するポリゴンにのみ影響を与えることになります。
Maya
Maya で、メッシュにマルチ マテリアルを適用するのは非常に簡単です。マテリアルを適用したいメッシュの面を選択し、マテリアルを適用するだけです。
Maya においてメッシュに適用された各マテリアルのために、「Unreal」エディタにおいてマテリアルが作成されるとともに、インポートされたメッシュが、それらマテリアルそれぞれのためのマテリアル スロットをもつことになります。マテリアルがメッシュに適用されると、Maya におけるのと同様に、メッシュのうちの対応するポリゴンにのみ影響を与えることになります。
マテリアルの命名
「Unreal」エディタで作成されたマテリアルは、3D アプリケーションにおけるマテリアルと同一の名前をもつことになります。名前が引き出される場所は、メッシュがエクスポートされたアプリケーションに依存します。
3dsMax
3dsMax の場合、「Unreal」エディタ内のマテリアル名は、3dsMax 内のメッシュに適用されたマテリアル名から直接取られます。
Maya
Maya の場合、「Unreal」エディタ内のマテリアル名は、Maya 内のメッシュに適用されたシェーディング エンジン名から取られます。
マテリアルの順序
メッシュに適用されるマテリアルの順序が重要な場合、マテリアルのための特別な命名規則を使用することによって、特定の順序を指定することができます。デフォルトでは、マテリアルが「Unreal」エディタ内でランダムに作成されます。したがって、マテリアルの順序を保証することができません。このことが問題となるのは、たとえば、次のような場合です。すなわち、胴体のマテリアルが第 1 のマテリアルであり、頭部のマテリアルが第 2 のマテリアルであるというように、キャラクターのシステムがマテリアルの順序に依存しているキャラクターを扱う場合です。
「Unreal」では、 skin** という命名規則を使用することによって、マテリアルの順序を指定します。これをマテリアル名の全体として使用することもできますし、既存のマテリアル名に追加することも可能です。マテリアル名の中に入っているだけでよいのです。
2 つのマテリアルを常に一定の順序にしておく必要がある場合は、例えば、以下のように命名します。
-
M_ExampleMesh_skin00
-
M_ExampleMesh_skin01
テクスチャのインポート
3D アプリケーションにおいて、マテリアルのテクスチャを、ディフューズまたは法線マップのどちらかとして指定した場合は、それらのテクスチャが「Unreal」エディタにインポートされることになります。ただし、 Import Textures (テクスチャのインポート) 設定項目が FBX インポート プロパティ において有効になっている場合に限ります。
Texture Sample (テクスチャ サンプル) 式が、「Unreal」エディタにおいて新たに作成されたマテリアル内に作成されるとともに、インポートされたテクスチャがその Texture Sample に割り当てられます。Texture Coordinate (テクスチャ座標) 式もマテリアルに追加され、Texture Sample の UVs の input に接続されます。
3D アプリケーション内でマテリアルに適用されたテクスチャが、「Unreal」で使用できないフォーマットである場合は、インポートされません。このような場合や、そもそもマテリアルにテクスチャがない場合は、「Unreal」エディタ内のマテリアルに、ランダムにカラー化されたベクター パラメータが入れられます。
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